とあるラジオ番組を聞いているときに、「他人を変えることができる唯一の方法は、
危機感だ」と断言していました。
会社などで、やる気のない従業員に、このままの状態での未来は、会社だけじゃなくて自分も危機があるという事を悟らせるのだそうです。
確か、以前会社役員として受けた経営セミナーでも、似たようなことを言っていることを思い出しました。
本当に唯一の方法が
危機感なのだろうか?
そもそも、他人って滅多なことじゃ変わらないので放っておく意外に無いとも言われていますよね?
他人を変える事について、ちょっとだけ考えてみたいと思います。
他人を変えたいと考えるタイミング
実際にあったとあるプログラミングスクールでの経験
以前、自分で会社を立ち上げてすぐの時に、他社の知人に頼まれて、プログラミングスクールの立ち上げをお手伝いさせていただきました。
そこでは、転職してこれから
新たにプログラミングをシゴトで使い始める若者達が、そのスクールで学習をするスタイルだったので、
自分でカリキュラムを作って、一生懸命教えるスタイルで行っていました。
まじめな生徒さん達で、将来IT業界で頑張ってもらいたくて、それまでITに触れてこなかった生活を行ってきた生徒さんに対して、日頃からITに触れるように生活を変えるアドバイスをしたんですが、生活を変えることができた生徒さんは一人もいませんでした。(そのスクール内では・・・)
ちなみに、どういう風に生活を変えるアドンバイスをしたのかというと
・英語のWebサイトや書籍などを進んで読むようにする。(翻訳せずに)
・知らないIT用語が出てきたら、必ず理解するようにメモして調べる。
・そのスクール以外でITの仕事をしている知人と繋がる。
・ITに関して学習したことを何かしらの形でアウトプットする。
ありがちですが、ITを別のジャンルに切り替えると、どんな物事においても自分のマインドを高める事ができる技なのですが、生徒たちはこれらの事が全て自分ができるレベルではないと判断したらしく、内容は理解していたらしいですが、まるでこれらについての活動は行いませんでした。
ダメダメな人に対する助言
自分の周辺にいる、こんなダメダメ人間いませんか?
・用事があるのに、朝、予定時間に起きられない。
・自分に対する制約ができずに、ルーズに生きている人。
・何度も同じ失敗を繰り返して、その都度後悔している人。
こういう人に対しては、助言をしたり、小言を言ったり、何かしら変わってほしいと思うのが普通の人間の思考だと思いますが、
こうした人達は、何を言われても決して変わることができません。
何故なら言われた小言は何度も聞いているうちに、聞き飽きてしまっているからですね。
自分に対する危機感も慣れっこになって、よほどの三行半を突きつけられないと、自分事として受け取れない状態になっている人の可能性が高いです。
でも、ダメダメな人が周囲にいるだけで自分にも迷惑が被ってしまう場合もあるので、変わってもらいたいと思ってしまうんですよね。
他人に変えられた経験
社会人になる前にアルバイトばかりやっていた時期には、恥ずかしいほど自分の思考が甘納豆でした。
東京に住んでいたら、アルバイトなんてたくさんあるので、面白くないと感じたアルバイトは簡単に辞めればいいと思っていたし、
ある時経営者の人に、シフトに入っていないタイミングでどうしても仕事に出て欲しいとお願いされた時も、自分の休みの日のタイミングでしたが休みを優先した時もあるぐらい、自分中心思考だったんですね。
でも、そんな時に、バイトの仕事中に失敗をした時に、それをキチンと指摘して指導してくれたそのバイトの責任者の人がいました。
その人は普段から自分に対していろいろな気を使ってくれている感覚がとてもありがたいと思っていたのもあり、
その人の言葉は不思議とすんなり自分の思考に定着するようになったんですよ。
今思い返せば、その人の言葉でどんどん自分を変えていくことができたのが今の自分につながっていますね。
自分はできるのに他人ができない理由がわからない人
どうやら、人は自分が平均だと考える生き物のようです。
もちろん、トップアスリートのように、人よりも上に位置付ける思考もありますが、明らかに平均よりも下回っている人であっても、「自分は平均的」と考えてしまう生き物なのだそうです。
この思考自体は悪くないんですが、実際に自分は他人よりも劣っていると現実を知った時に、自分を平均値以上まで伸ばそうとするタイプと、諦めるタイプに分かれます。
そして、前者は「自分ができる事は他人もできるはず」と思うのに対して、後者は「自分には絶対にできない」と強く思い込むようになってしまうんですね。
個人的に好きな思考として、「同じ人間なのだから、同じ工程を踏めば、同じ結果を出すことができる」という、当たり前だけど本気でこのように考える人が少ない思考があります。
やりたいことがあれば、できる人の真似をすればいいだけなんですけどね。
これがわからない人は、自分が変えられない人なのかもしれませんね。
他人を変えることができるいくつかの方法
現状が悪い事に対して見て見ぬふりをするような場合は、確かに危機感を理解すれば、変わらざるを得ないかもしれませんが、
今の自分をもっと良くしようというような上昇志向だけど、自分を変えられないと足踏みしている人に対しては、危機感では変えることはできないでしょう。
だって、もうすでに危機感を感じている可能性のほうが高いですからね。
では、そうした人はどうやったら、自分を変えることができるんでしょう?
あなたの周辺にそうした人がいた場合、どうしてあげると、その人は変わることができるんでしょうか?
とりあえず思いついたのは次の5つです。
1. 背中を見せる
2. 共感と理解
3. 明確な行動を指導する
4. 的確なフィードバックをする
5. 助言する
1. 背中を見せる
師匠と弟子のような関係性であれば、師匠の背中を見て弟子は成長します。
2. 共感と理解
友達のような関係性であれば、変われないこと(できないこと)に対して、共感して、心の底から理解してあげると、
それを汲み取った相手は、変わり始めるキッカケになるかもしれません。
3. 明確な行動を指導する
アバウトな指示は、できない人にとっては、「何をすればいいかわからない」となりがちです。
事細かく、手足を動かしてあげるぐらいの指導をして、まずは成功体験を積ませることでモチベーションを上げると、その後は自分で思考をするようになる場合もあります。
4. 的確なフィードバックをする
何かの作業の失敗を、怒鳴ったり叱りつけるだけではなく、
何故失敗したのか?
どうすれば成功できたのか?
そのために何をどうしたら良かったのか?
そうした的確なフィードバックは、その人の思考を深くする手助けができます。
5. 助言する
できない人に対しては、「何を言っても無駄」と諦めてしまっては、そこで試合終了です。
相手が変わる気がなくても、こちらも諦めないという姿勢も重要だということですね。
他人をどんどん変えよう
どうしても変わってほしいと思う相手に対して、良好な人間関係を築くという事も同時に重要ですね。
迷惑だと言われても、変わるとどんなメリットがあるのかをしっかりと思考して、有り余るメリットがあるようであれば、どんどん他人を変えてあげましょう。
相手が変わったあと、あなたに感謝をするかもしれませんが、そんな見返りを期待してはいけないですね。
宗教の啓蒙活動や、伝導、宣教、布教する行為と同じかもしれません。
一番は、相手のメリットであると理解できたら、きっとそれを考えた自分自身もどんどん変わっていくことができる人間になっていることでしょう。
あとがき
自分を変えることって、転職したり、何かから逃げ出したりする事ではなくて、以前の自分よりも良くなるという向上心ですよね。
あまのじゃくな自分であればあるほど、この思考が強んじゃないかと思っています。
そして、人は自分を変えれば変えるほどマルチな才能が加わっていくし、変われば変わるほど、どんどん思考が深くなっていく事に気が付きます。
面白いことに、自分が変わっていく度に、変わりたくても変われない人が目につくようになります。
これまでそれが何故なのかわからなかったんですが、人はたくさんの階段を登っていく生き物で、階段の上にいる人は、階段を登っていない下の人を見渡すことができるようになるという事に気が付きました。
階段を登らせる手段を知っているけど、その階段を登る気があるけど登り方がわからない人にだけ、お伝えできればいいという事もわかってきました。
間違いなく、他人を変える前に自分を変える必要がありますが、変わらない他人に対して変えてあげたいと強く思う気持ちも重要ですね。
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