1人の反対がいるだけで先に進めない組織はオワコン

2022年12月25日

学習 組織 日記

eyecatch 複数の人が集まって何かを決める時に行う「多数決」は、民主主義の代表的な手法として、選挙などで使われていますが、 自分の経験から多数決をとっても決まらない会議というのも過去に味わったことがあります。 日本人の特性なのか、組織の思考が悪いのかは、このブログを読んで、あなたが判断してもらいたいのですが、 似たような経験をしたことがある人も多いのではないかと思って、「こういうことあるよね」パターンを書いてみたいと思います。

会議で会社のホームページの新デザインを選ぶ多数決

4月になると、会社の中の人が入れ替わり、色々と心機一転する意味で、ホームページを作り直したり、デザインをガラっと変更する企業も多いようです。 そんな中、どのデザインにするか、外部のweb制作会社や、社内デザイナーなどから上がってきたデザインでどれを採用するか決める会議がある会社で行われました。 複数あるデザイン案から、2つに絞られてそのどちらにするかで多数決をとった時の会話です。
  • 社長「多数決の結果、デザイン案のAが5人、Bが2人になりました。みなさんA案ということで問題ないですね?」
  • スズキ「ん〜〜〜・・・自分は、どうしてもAが良いと思わないんですよね。」
  • スズキ君、意見があるなら、ハッキリ言ってください。
  • え〜〜と・・・Aのデザインは、○○の箇所がダメなデメリットがあるじゃないですか、それがどうしても腑に落ちないんですよね。
  • でも、今多数決でA案に決まったんだから、納得してもらうしかないですね。
  • まあ、多数決で決まったんだったら、別にそれでもいいですけど、自分は納得できないですが、みんながソレでいいというのであれば、いいです。
  • なんか、歯切れ悪いですね。それじゃあ、もう一度考え直してみますか?
  • なんか僕が悪いみたいなんで、そこまでしなくてもいいですよ・・・
こういうやりとり、めちゃくちゃ多くないですか? 個人的に、色々な会社の会議に参加して来ましたが、こんなやりとりばっかりでしたwww

代案の無い反対は悪

何かの意見に反対するときは、ダメな理由はどうでもよくて、「もっとこうした方が良い」という代案が必要です。 代案が無い反対意見は、単なるダダをこねる子供となんら変わりません。 「なんか違う」という意見が言えるのは、全権利を握っている、その組織の長のみだと考えたほうがわかりやすいですね。 たぶんですが、自分の気分がノッている時と、ノッていない時で落差がある、気分屋タイプがこうした発言をしがちなので、 正直「人間性に問題あり」と考えたほうがいいかもしれません。 (自覚ある人は直したほうが良いですよ)

決断力の無い長は悪

そして、この会議でもっと悪いのは、一番最初の社長のセリフです。 多数決で決まったのに、その結果に対して、意見を求めているこの状況、自分で決まったことに対しての部下に対するネガティブ要素を引き出そうとしているようにしか聞こえません。 ちゃんと検討して決めて、多数派の決議で決まったことを、正論化することができないコミュ力の弱さが、こうしたダメ組織を作り出す要因だと気がついていない証拠なんですね。 こうした長を抱えた組織って、そもそも居心地も悪いし、その従業員の人達が影で社長の悪口を言いまくる、裏表会社の可能性が高いです。 部下に気を使う長という風にも見ることができますが、こうした物事の決定や、部下の思考に対しての適切な指導ができない長は、リーダー失格なんですね。

1人の反対でひっくり返る決定事項

こういう会議の時に、反対意見を言うのって結構勇気がいる行為なので、本音で思っていることを言えない日本人は多いと思います。 スズキ君は、はっきり意見を言うことができるので、おそらく社内では、「声の大きい存在」として認識されているでしょう。 そして、会議などでは、「声の大きい人がイニシアチブを握る」と思われガチだし、実際にハッキリと「ダメ」と言われると、尻込みしてしまう人も多いでしょう。 最も最悪なのは、こうした意見が出た時に、心のなかで「自分は本当はこう思っている」というのを発言出来ない人です。 結果的に、1人の反対意見がいるだけで、せっかく時間をかけて行った会社の会議の結論が、全く無意味なことになるという、アホみたいな人件費の使い方をしている会社になってしまいました。 全ては組織の思考がこのレベルだったという事ですが、この会社で誰もこの点に気がついていないことが、もしかしたら、一番のポイントなのかもしれませんね。

あとがき

この話、ノンフィクションとして、笑い話でよく話をするんですが、 色々な会社にコンサルティングなどで訪問した時に、本当によくある内容だったりもします。 毎回、「またこのシチュエーションか・・・」と思って、その会議にいる全員の表情に注目することにしています。 これもしかしたら、組織論で、その組織が成長できるポイントになるかもしれませんね。 やはり、いま一歩踏み込んで思考するという事に全員が気がついていないと、こうしたオママゴト会議が横行してしまう可能性が高いと改めて気がついた今回のブログでした。 あなたの会社の会議は、どんな多数決を行っていますか?

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