[映画] 複製された男

2022年5月10日

レビュー 映画

eyecatch 【お断り】 このブログ記事にはネタバレがあります。本編を見てから見たいという人は、見ないことをオススメします。 いや〜映画って本当に素晴らしいですね〜、というのが誰の言葉か知っている、ユゲタです。 金曜ロードショーで長年司会を勤めた水野晴郎さんの言葉ですが、同年代であれば、誰でもわかりますよね。(アラフィフ以上) いつものようにAmazonPrimeVideoで映画タイトルをあさっていたら、「複製された男」というのが新着で入っていて、クローン人間の話だと思ってみたら、とんでもない不可解映画だったので、 見終わった後、しばらくポカ〜ンとしてしまったので、久しぶりにブログに書かにゃいかんという義務感にかられて、勢いに任せてブログを執筆してみます。 ちなみに、この映画のオチまでしっかりと書いてしまうので、ネタバレ厳禁の人は、まずこのブログを見る前に、一度映画本編をエンドロールまで見てから読む事をオススメします。 この「複製された男」というタイトルは、邦題で、原題は「Enemy」という事で、タイトルだけで推測すると、敵という事なんですが、邦題と合わせて推測すると、複製された男が敵なのではないかと考えてしまいますね。 ユゲタはまず、予告を見てみたんですが、サスペンス映画っぽいことはわかり、ユゲタの大好物だと思って本編を見てみることにしました。

あらすじ

大学の教授である主人公のアダムは、ランチを食べながら友人に勧められてレンタルビデオである映画を借りて観たところ、 なんか自分にそっくりな俳優が脇役でいることに気がついて、その俳優を調べてみたら、身長も体重も自分とドンピシャ、 ストーカーチックに、自分そっくりな相手の個人情報を調べて、思い立って電話をしてみたら、相手の声が自分そっくりで、思わず電話を切ってしまう。 でも、好奇心に駆られて、相手と会ってみることにしました。 相手は、アンソニーという名前で、映画俳優、少し気性が荒く、グイグイくるタイプで、とあるホテルの一室で待ち合わせをして、顔を合わせてみたところ、 見た目が似ているというレベルではなく、まるで同一人物。 邦題の複製された男は非常に安易に感じましたが、自然に瓜二つではなく、まさにクローン化された事がわかるので、どちらかが作為的に作り出された生物なのかというSF展開を考えていたのに、 この映画ではSF要素は一切ありません。 お互いに、妻と彼女がいて、それぞれの生活を送っていることもわかり、俳優のアンソニーの嫁が不審に思ってアダムの大学まで出向き、その姿を見て、瓜二つを超えたレベルのそっくり度合いに不安が増し、 情緒不安定になってしまった事を理由に、アンソニーは、アダムに詰め寄り、アダムの彼女と一晩過ごす事を提案する。(別の女とやりたいだけのゲス男だったようですね) アダムは、アンソニーの自宅に行き、腹に子供を妊娠している妻といい感じになるのだが、アンソニーは結果的にアダムの彼女とモメて、交通事故に発展してしまう。 ここまでは、単なるドロドロした昼ドラのようなストーリーのように感じますが、場面切り替わりのタイミングで、ちょいちょい、ビルほどの大きさの蜘蛛が街を歩いている映像が挿入されて、SFというよりも、ホラー感が満載です。 そして、ラストが最も難解で、アンソニーの嫁が自宅の奥の部屋に行って、返事がないので、見に行ってみると、部屋の中に大きな蜘蛛が蠢いている映像が流れて、微妙な表情をするアダムの顔でエンドロールが流れ始めます。

スタッフ&キャスト

監督 ドゥニ・ビルヌーブ
アダム/アンソニー(二役) ジェイク・ギレンホール
メアリー(アダムの彼女) メラニー・ロラン
ヘレン(アンソニーの嫁) サラ・ガドン

感想と考察

まったく、意味はわかるんだけど見終わった後で、キョトンとしてしまうこのオチって一体何なんでしょう。 詳しい解説はネットで解説しているサイトなどに書かれているんですが、まずこの自分とクリソツの人間がいるこの世界自体が、現実ではないという大前提なのではないかと考えられます。 だって、街の高層ビルと同じ大きさの巨大蜘蛛が、誰にも騒がれずに存在している事自体がソレを現している様ですね。 この蜘蛛は、映画冒頭、変なヌードダンサーのような劇場で、怪しい男性会員が見守る中、トップレスの女性ダンサーが、ハイヒールで、お腹に子供を抱えた様なプックリとした蜘蛛を踏み潰す直前までの映像が流れるという、そのクモを表しているようですね。 この時点でも、イミフメイな演出なんですけどね。 きっと夢の中のような演出だったのかと思い出しながら感じました。 そして、自分と全く同じ相手の存在を知った時に、まず、それぞれの両親が同じなのか、別なのか、それを調べる方が早いと思ったんですが、映画の中では、アダムの少し気が強そうな母親しか出てきません。 このことから、アンソニーは、アダムの二重人格または、架空の想像上の人格という存在で、母親も「売れない俳優」という台詞を言っている事を考えると、その人格を認識しているのではないかと思われます。 アンソニーの妻が、過去の女のことでアンソニーを責めるシーンがありますが、まさに、別人格のアダムとして彼女を作って、しがないアパートで生活をしているそれが、不倫をしているという事で 情緒不安定な妻は、そうした事を知っていて、精神が安定していない状態になっているとすると、色々と辻褄があいますね。 そして最も難解なのが、最後の部屋いっぱいの蜘蛛の正体は、アダムの妄想の中で、蜘蛛はなにかの象徴なのだろうと想像できます。 もう一回見たいと思う映画ではなかったんですが、こうした思い返すと意外と面白い映画だったな〜という感想と、おっぱいがいっぱい出てきて、ボカシまくりの映画だったので、家族団欒で見る映画ではない事も合わせて認識できました。

評価

★★☆☆☆
個人的には、こういう難解映画は、その後であーだこーだ話し合う面白さがあるのもわかるんですが、エンターテイメントとしての、解説をするシーンをストーリー内に潜ませて、 見ている人に何かしらの正解を感じさせる所に、架空世界を理解する面白さを感じるのではないかと、個人的にストーリー作りで考えてしまうので、その点が足りなかったという事で、評価点がどうしても低くなってしまいますが、 AmazonPrimeVideoの評価も似た様な感じになっているみたいですね。 意外と酷評してしまいましたが、一度見てみてもいい映画ではあるので、カップルでしんみり夜中に見てみるのはオススメであると感じましたね。 オチを知ってみると、また別の印象になるかもしれないですが、もう二度とみないですよ、ユゲタは・・・

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