必ず成功すると言われて作ったwebサービスは必ず失敗する説

2020/12/20

ビジネス

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eyecatch WEBサービス構築請負人の、弓削田です。 会社を立ち上げて数年、人から頼まれて作ったwebサービスは2桁以上あるのですが、そのどれも成功をしていないということを考えて、 言われるがままに作っていたwebサービス構築について、エンジニア視点で考え直してみることにしました。 どんな物を作ってきたのかという履歴も含めて、改善ポイントなどを見直してみます。

1. 競馬予想サイト

とある競馬予想師という人が、非常に的中率が高いので、その人を使ってビジネスを立ち上げたいという事から、 JRAと地方競馬の2種類のサイトをスクレイピングして、予想したデータに対して、3連単、3連複、馬連、馬単などの馬券種類に応じた配当額などをリアルタイムに計測するというサイトで ユーザー登録をして、PayPalで決済をすることで、当日の直前の予想が見られるというマネタイズで、作ったサービスでしたが、 予想が、オッズをレース直前まで参考にしながら変更をするため、安定した運用ができずに、断念。 また、運用担当者が365日予想をしていた予想師に対して、ルーティーンが作れないという点もコケた原因のひとつでした。 あと、最大の問題は、的中率が当初150%キープと言っていたんですが、実際にロギングしてみたところ、70%程度だったという、そもそもがダメだったので やはり、アイデア自体がギャンブルでしたね。

2. 結婚式用写真共有システム

このサービスはまだ動いているんですが、もともととある結婚式プランナーの人が、「こんなサービスが欲しい」という事で、それによってビジネスを立ち上げたいと考えていた 脱サラ組が、開発して作ってくれる人がいないという事で相談されたので、ほんの数日で作ってあげたサービスです。 結婚式に参加する人が、それぞれスマホで撮影した写真を、サーバーで共有して、それをリアルタイムに閲覧でき、最後に自動で動画が作られるという仕様だったんですが、 何度かバージョンアップを重ねて、サービスロンチはしたんですが、ユーザーインターフェイスが少し玄人向けになってしまったという点と、 これを企画した会社が、マネタイズポイントを明確に決めることができず、単なる写真アップロードサービスとしてしか打ち出せなかったことから、 個人的にオワコン扱いしています。 機能改善のアイデアは未だに出ていますが、開発費が捻出できないため、おそらくこのままシュリンクしていくのではないかと思っていますが、 実は核になる機能で特許取得まで、僕の名義で行ったという事もあり、今後は自分の会社でのサービスとして、組み立てなおそうかと検討中です。

3. 上場会社のIR担当用ツール

前職が、東証一部上場をした時にIR担当をしていたかつての後輩が、独立して気合を入れて構築したサービスだったんですが、 課金ユーザーが付く前にあえなくサービス停止に・・・ 機能としては、上場企業のIR担当が毎日行っている、株価の管理や、ロードショーなどを行う際の機関投資家などの対応履歴やコメント管理など、 あと、投資家の人も使えるように、会社情報のストレージまとめ機能などなどを構築したのですが、 おわかりのように、とにかく使い方が難しい。 これを今風のクラウドサービスな感じで・・・と言われてもUIが定まらなかったので、少し絵に描いた餅のようなサービスになってしまったという事も悔やまれます。 B2Bでまあまあ見込みがあると思っていたサービスなんですが、言い出しっぺのヤル気がなくなってしまっては、お蔵入り決定ですよね。

4. SNSマーケティング担当者用管理ツール

インスタグラムのAPI利用がほぼ使い物にならなくなったタイミングで、困っている会社も多いとのことで頼まれて作ったサービスですが、 APIを使わずに、独自でアカウント情報を取得して、管理できるB2B商材サービスを構築したんですが、 これはロンチまでの製品開発を行った後、運用はその会社で行うとのことで保守などは一切していないため、おそらく現在はまともに動けていないのではないかと思われます。 インスタグラムのサービスが変わっていく事に対する、システム更新作業などができていないので、うまく動いてい無いことは間違いなさそうです・・・ その後、TwitterやFacebookに対しても、同じことができるようにということと、データロギングだけでなく、 ツィートをPOSTしたり、該当のハッシュタグを検索した結果のユーザーを自動でフォローする機能を設けたり、ブログと連動できるBOT機能をつけたりして 自社ツールへと発展できるベースとなる開発をさせてもらって感謝なのですが、 こうしたサービスを作る時に、保守というよりは、開発としての運用を考えなければ、問題が起きた時のみ連絡が来るというのも 運用する側も作る側もどちらもネガティブな気持ちにしかならないという感じでしたね。

最後に・・・

まだまだ、サービス構築をしているので、別の記事にて書き残していこうかと思いますが、 これらのサービスはどれもうまくマネタイズをするまで到達できていないサービスです。 どれも、言われるがままに作ったサービスだったので、初回バージョンなどはこちらから提示しているのですが、 ユーザー視点というよりも、サービス提供視点での構築依頼だったため、改めてユーザー視点を持つということの重要性を考えさせられましたね。 個人的には、こうして作って失敗したサービスでも、作ったソースコードはモジュールとしてちゃんと再活用出来るということを考えると、 全てが無駄というワケではなさそうです。 エンジニアとして学ぶこともあり、自分のライブラリが増えたという事で、ソースコードの管理はしっかりとしないと行けないということも 全ての通じて勉強にもなりました。 でも、もっとも学べた点としては、サービスをマネタイズしようと言う人は、安易な気持ちで始めると、結構痛い目を見がちという事かも・・・

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