細い道で向こうから人がきた時に、右によけたら、相手も右によける事がよくある、ユゲタです。
良かれと思って、こちらかさ先によけたんですが、その後体が少し左に傾いた時に、相手がそっちに行くんじゃないかとさらに深読みされて、結果的に同じ方向によってしまうと言う、何とも気まずい、すれ違いコミュニケーションですが、
これを避けるために、さらに遠方から、道のどちらかに確実に寄って歩くようにしています。
最悪なのは、道一杯に広がって大声で笑い話しているおばちゃん軍団(毎朝同じ時間に同じメンバーで存在します)や、道幅いっぱいに、長いリードを伸ばして犬の散歩をしている飼い主(しかもスマホしています)
マジで、マラソン大会の一位ゴールを再現してやりたくなりますよね。
そんなどーでもいい話は置いといて、今回は、以前コンサルティングでお世話になっていた会社の人と久しぶりに飲みに行こうと誘われて、ひっさびさに都心で終電間際まで飲んだ時の話です。
飲みに行った時に、ビジネスモードにはなりたくないので、色々と本音で話をしていたんですが、その人が連れてきていたエンジニアに、「うちの会社の開発部門って、何か課題ってないの?せっかくユゲタさんと飲みにきたから、色々聞いてみてよ」と、無茶振りが始まってしまいました。
その会社の課題
無茶振りされたそのエンジニアさんは、「う〜〜ん・・・」「え〜〜と・・・」と絞り出すように考えて、「課題かあ・・・」となかなか思い浮かばない様子。
その会社さんは、飲食業界にITシステムを使って、メニュー機能やら、決済システムなどを提供している、なかなかユニークなIT会社だったのですが、一緒に飲みに行っていたその居酒屋が、その会社の株主だったとその時に聞いて、少し不思議な感じがしました。
そのいわゆるweb開発会社には、5人ほどのプロパーエンジニアさんと2、3人の外部委託エンジニアさんがいるらしく、課題を一生懸命考えたその場にいた若手エンジニア君が、絞り出したのが、
「ドキュメントが無い」というモノでした。
まあ、これは、ほとんどの会社の課題だと思いますが、特にベンチャー企業では、ドキュメントが揃っている会社の方が珍しいのでは無いでしょうか?
その若手エンジニア君が、その会社に中途入社した時に、社内開発されたドキュメントが一切なく、ソースコードを見て色々と学習をしたという経験が、これから入社する人がいた時に同じように困ると考えたようです。
このブログでも何度も書いた事がありますが、「ドキュメントを書き終わるまでが開発」という校長先生の言葉のような教訓を理解できていないエンジニアがいると、「ドキュメントは、開発後に時間ができたら作る」という方針で突き進んで、そんな時間は永遠訪れないと言う事に気がつくのは、人数が増えた時なんですね。
そして、ドキュメントを書いていない会社に多いパターンとして、社外アウトプットを全く、さっぱり、一切行っていないと言う事です。
それを聞いてみると、どの会社でも、次のようなセリフが返ってきます。
「いや、アウトプットできてますよ。Qiitaに技術ブログを開発チームで定期的に担当して書いています。」
定期的ってどのくらいのスパンですか?と聞くと「最低1ヶ月に1記事を目標にやってます」
人数を考えると、一人当たり、年間に1記事ちょっと書くぐらいです。
そして、最後に書いたのはいつですか?と聞くと、半年前なのだそうです。
もはや、定期的にアウトプットしているというレベルでは無いので、この会社がドキュメントが書けない理由がよくわかりますよね。
つまらない日報なら書かない方が良くない?
そして、色々と話をしている中で、毎日日報を書いているという事が明確になりました。
日報もれっきとしたドキュメントですが、その中身は一体どういったものかというと、掲示板のような、日報システムに、会社内の他の人の日報が見られるサイトにアクセスして、
朝の仕事始めに、その日やる仕事のスケジュールを明記して、仕事終わりに、何をやったという報告を書く、いわゆる「ザ・日報」を書いているようでした。
おそらく、こんな日報を書いていても、何にも面白くも無いし、もしかしたら、書いた日報って誰か他の人が見ているのか疑問に思ったので聞いてみたら、とりあえず、その部門のマネジメントをしているいわゆる上司の人がチェックはしているとの事ですね。
きっと、上司の人も、見ていても面白くもなんともないでしょうね。
思ったことをそのまま伝えたんですが、その会社の人も、若手エンジニア君も、「日報ってそんなもんでしょ?」という反応だったので、
会社含めて、ドキュメントを書く体制が作れていないと言う事が、明確になりました。
改めて、そんな日報、何のために書いているかと聞くと、「各個人がちゃんと仕事をしているかどうか、管理するため」と言っていましたが、全くもってお寒いですよね。
やったかどうかは、プログラマーであれば、ソースコードを確認する方が確実なのに、「○○機能の開発」みたいな事を書かれても、全く何をやったか、ちゃんと完了できたのか?などさっぱりです。
やっぱり、意味のない作業をやっているに過ぎない事が認識できました。
日報を使ってドキュメント能力を身につける方法
と言う事で、有意義な日報を書く方法を少しだけレクチャーしてあげる事にしました。
これは、ドキュメントを書くという事と、第三者に向けてのアウトプット能力が同時に高くなる方法でもあるので、日報を単なるスケジュール文書としか認識していないマネジメント担当者などは、心得ておくと良いでyそう。
簡単に言うと、日報は、小学校の女の子たちが、こぞってやっている「交換日記」と考えた方がいいでしょう。
そこには、誰に向けて書いているかを意識する事で、何を伝えるかが明確になります。
そして、毎日コピペしたような文章を書くのではなく、100文字程度で、的確に文章を伝える程度でいいのですが、察しの良い人であれば、お気づきだと思いますが、Twitterの文字制限程度の日報で十分なんですね。
もちろん、長文でもいいのですが、面白くない文章を長文書かれても読む側もしんどいので、こうしたおもいやりも含めて、ドキュメント作成のノウハウを身につけるという事がとても大事なんですね。
それでは、「おもしろい文章」ってなんでしょう?
日報で書く内容なんて、業務内容しかないでしょ?と思っている人、だから、あなたは、文章を書くのが苦手なんですよ。
日報に書くべき内容なんて、1日8時間作業をしたとしたら、山ほどあるでしょ。
・本日やった作業で自分がスキルアップできた事
・ちょっとでも、疑問を感じたことや課題に感じた事
・本音で作業をしながら思った事
・もっと効率的にできたかもという気付き
....
もっともっとたくさんありますが、この中には、色々な仕事に関するヒントや、今後の改善点などが盛り込まれている事に気が付きますよね。
1日5分でいいので、こういう文章を書く癖がつけられると、長文を書いても、面白い文章をかける脳ミソが手に入る事でしょう。
おまけ
最後に、ユゲタが以前にお手伝いしていた会社で、毎日日報を書いていたんですが、そこで書いていた内容を、ヒントになるかと思って、書き残しておきます。
まず、その会社の経営者に向けて、会社の中の作業をして、気がついた経営課題を1日1個書いて差し上げるようにしていました。
そして、さらに、別部門の(開発部門以外の)仕事をしていても、ほぼ会話すらしない人たちに向けて、色々なコメントを書くようにしました。
もちろん、前日にその会社の人たち全員が書いた日報を読んでおいて、それに対するコメントを書くようにしていたんですが、まさに交換日記感覚で、普段会話しないのに、とても親しくなる事ができた感覚が持てました。
1日1アイデアを文章として溜め込んだ先に、非常に素晴らしい未来が待っているという事に気がついた人であれば、ドキュメントを書く必然性は、会社の業務のためではなく、自分の未来の能力向上に大きく寄与するということに気が付きます。
さて、あなたは、どんな日報を書きますか?
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