SWFファイルをHTML5(canvas)に変換してくれる強い味方だった、Googleの「swiffy」が2016年7月1日にサービスを停止しました。
これまでこのサービスを使っていたユーザーにとっては衝撃だったに違いありません。
なにしろ、情報が公開されたのが、2016年6月に入ってからだったというから、1ヶ月で別のサービスに切り替えなくてはいけないという事で非常に困っているという話をよく聞きました。
参考サイト:
https://developers.google.com/swiffy/
何故今更SWFで運用しているのか?
そもそも、SWFの変換サービスなんてニッチすぎて、こんなサービスが何故必要なのか想像もつかない人がほとんどだと思いますが、
ここには日本の制作現場の極めて悲しいストーリーがあるようです。
まず、今までSWFを作ってきた会社がHTML5に切り替えるには、そもそも製作チームのスキルが違います。
フラッシャーと呼ばれるデザイナー系の人から、WEBプログラマーと呼ばれるJavascriptやHTML5に長けている人にチェンジしなければいけません。
どちらも精通しているエンジニアはさほど多くなく、WEBプログラマーは単価が高いという事もあり、僕が話を聞いた会社では、安い単価のSWFを構築しているという事を担当の方が言われていました。
さらに、日本の企業は、長く続けてきた事を変えるという事に非常に抵抗があり、思い切って切り替えるという発想にならないそうです。
悪しき日本の文化を現しているのかもしれません。
何故いまさらgoogleはswiffyをやめるのか?
これまでGoogleはこのswiffyサービスをβ版として公開しており、容量も2MBまでという制限を掛けていました。
おそらく僕の想像では、「世の中的にHTML5が浸透してきたので、そろそろマイナーなサービスは閉じて、ボランティア活動を終わりにしようぜ」とお偉いさんがひと声上げたのではないか・・・
もちろん、もっとちゃんとした理由はあると思いますが、2016年3月にAdobe社から
Wallabyという類似ソフトが発表されていて、ここにあまり競争優位性が無くなったのではないかと考えている人もいるようです。
真相は分かりませんが・・・
その他のSWF変換サービス
世の中にはいくつかSWFを変換するツールやサービスが残っているようだ。
Flash to HTML5 online
海外で変換サービスを運用しているようだ。
また、video変換であれば、
Swf to Video
ビデオだけならswivelというアプリもあるので、あまり意味がないが・・・
国内サービスであれば、
Flash to HTML5
もあるが、手作業による変換がメインらしい。
全ての変換サービスに言えるのは、精度が極めて高い製品は無いという事で、swiffyも同じレベルであったとも言える。
まとめ
SWFファイルを世の中に広めたのはMacromediaからのAdobe社なのだが、この会社達が、コンバートを世話しないという姿勢が非常に不愉快である。
Adobe社のwallabyも変換精度はswiffyと変わらないのであれば、本当に意味がわからない限りだ。
そもそもAppleがswfファイルのレンダリングエンジンをブラウザに搭載しなかったことから、こうした事態になったとも考えられるが、ここ10年で廃れた技術に「flash」と言ってもいいぐらいのハブられ方だ。
学生時代のいじめを思い出すぐらいヘドが出る。
とにかく、ここまで露骨な廃れ方は珍しいかもしれないが、全てのサービスには、終わりを想定しておこうという教訓だったのかもしれないね。
とりあえず、GoogleSwiffyお疲れ様でした。