ITなんでも屋をやっているユゲタは、ホームページの制作から、ITのありとあらゆる相談を企業や個人やプログラミング学習をしている人から受けることがあります。
先日、とあるIT会社(上場会社)さんから「システムを作って欲しい」という依頼が来たんですが、
1ヶ月経った現時点でもどんなシステムを作れば良いのかが明確になっていなくて、その原因や、どうした会社さんはどのようにすればいいのかをまとめておきたいと思います。
IT会社はITが苦手?
個人的に本当に感じる事なんですが、今どきのIT会社って、インターネットを利用して便利なサービスを提供したりするので、中の人はITにめっぽう強いと思われ勝ちですが、
ほとんどの人が「自分はITが苦手なんですよ」と口にします。
一体どうやってIT会社が成り立っているのかと言うと、会社内の開発部門やエンジニアリングをする一部の人達がテクノロジーのプロで、他の人はパソコンでエクセルとワードぐらいしか使わないという現状のため、
システムの発注をする時に、システムについての話ができないし、
こちらから提案をしてもそれが良いのかどうかの判断ができないと言う場面がこれまでホントにたくさんありました。
(ていうか、これまでのシステム開発案件の殆どはこの状態でしたね)
多くの会社で出来ていない原因
プログラミング学習が必修化した目的の一つに、「論理的思考の学習」が挙げられています。
これは別にITに限ったことではなく、物事を論理的に考えることができる思考は、
「これまで感覚でやってきた人類の生活をより科学的に考えることができるようにする」
という方向性であることが分かります。
でも、別にプログラミング的思考を、全ての人が持っている必要性はまるでありません。
論理的に考えることができると、自分の会社がどういうシステムを作るべきなのかが明確になってくるという事で、これはシステム会社の人から提案をしてもらうという受け身の姿勢から、
実際にそれを使う自分たちが判断できるようになるという、無駄にコンサルティングコストを発生させないという効率化にも繋がります。
システム発注の時に重要なポイント
「システムを作って欲しい」と依頼する会社の人は、
「こんな事がやりたい」
「現在こんな作業に困っている」
と担当者の人が日々自分がどんな作業に苦労しているかを自慢するかのように言ってきますが、
実際に業務内容が整理されていないことが、ほとんどです。
「その作業に何時間ぐらいかかりますか?」
と質問をしてみると、
「他の作業もしているので、この作業だけでの正確な時間はわからないんですが、大体一日の半分ぐらい費やしてます」
などと曖昧な答えが返ってきます。
こうした会社はまずシステム発注をする前に、自分達でできる次のような資料を作ってみましょう。
・業務フロー
・使っているシステムのリストアップ
・問題のあるポイントのリストアップ
これは実はコンサルティングの基本なんですが、
こうした資料が社内で作られていない会社のほとんどは、人の作業時間などがアバウトに考えられていて、正直、無駄な作業時間が膨大に発生している事に経営者が気がついていない会社である場合がほとんどです。
この資料が無いと、システム開発を行って納品した後で、「そのシステム使い物にならない」という現場の声が起こってしまう事になり、
なんだか、開発をした人が「能力が足りていない」かのような印象を持たれてしまうので、システム会社の人はこうした会社のシステムは作りたがらないのが現状です。
(お金を持っている会社であれば、コンサルティングとしてまずはお付き合いするのがセオリーですね)
あとがき
「業務フロー」や「使っているシステムのリスト」って、ITに詳しくなくても、プログラミングが全く分からなくても、実際に自分が作業しているのであれば、書けるハズなんですが、
多くの人が、「そういう資料は作ったことが無いので、書くことが出来ない」と思ったり、
「そういう資料などを作っているヒマが無い」と口を揃えて作りたがりません。
要するに面倒くさいんですね。
難しく考えなくてもいいんですが、自分を便利にするシステムを自分で見つけることができないというこの思考、やはりITが苦手な人に多いようです。
正直、そうした思考の人と話すと理論立てたやり取りができないので、こっちがしんどいんですよね。
いやはや、こうした人って、「老害」って言われても仕方がないですよ。(年齢が若くても)
将来、「化石思考」みたいに言われていると想像できるだけに、論理思考にちゃんと目を向けたほうが良さそうですね。
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