
3年半ほどお世話になった開発案件の業務委託が先月終了しました。
これのおかげでPodcastも停止して、自社開発もほぼ停止して、平日の時間をまるっと奪われていたんですが、
色々と考えさせられることが多かったので、自分備忘録と経験値の書き残しをブログにしておきたいと思います。
やめ時がわからない業務委託
今回の案件は、その会社の役員の人と個人的にお友達で、社長とも何度も飲みに行ったことがある仲良し会社からの頼みでお手伝いしてあげていました。
週に3日という約束で契約して手伝い始めたんですが、その会社は社内エンジニアの正社員が、次から次へと辞めていき、
最終的に、自分が手伝っていた部門では社員が1名、業務委託が8名という構成になっていました。
中でも、長年やってきた開発マネージャー社員や、その会社のシステムをほぼ作ってきたシニアエンジニアが辞めてしまったりと、
大きな組織ダメージがあったタイミングで、車内の作業ボリュームが大きく変わり、業務委託に指示する人もいなくなり、
自分も週に5日(同じ営業日)で対応せざるを得なくなったので、さあ大変。
ここからほぼ平日はその会社の作業を手伝うため、自社のあらゆる作業の時間が平日に対応しづらくなり、もはや契約と違うので、抜けようと思ったんですが、
その部門の他の開発員(業務委託の人たち含む)が、きっと自分がいなくなった分の開発作業をやることになり、単にボリュームが増えて迷惑をかけるだけだと思ったので、
しばらくは歯を食いしばってお手伝いを続けることにしていました。
正直、自分が開発の中で年も一番上だったため、自然とリーダーの役割になっていたので、身勝手に抜けるというのができない環境だと気がついたんですね。
こういう業務委託での契約をしたときに、チーム的な役割をぬなってしまうと、なかなかこっちの都合が効かなくなるということが理解できました。
これは、案件に終了がなく、運用を永遠と続けているような場合に起きやすいと考えられます。
もちろん、時間に余裕があるような現場であれば、全然お手伝いをしてあげられるんですが、開発の実作業もしながら、プロジェクトのマネジメント、運用、問題時の対応など普通に社員と変わらないようにやることで、
その会社の開発に対するほったからし状態(管理せずに丸投げ状態)が理解できたポイントでもありましたね。
契約はしっかりしよう
フリーランスの人も多くなってきた昨今ですが、エンジニアの人が会社と契約をする際に、個人とエンド会社の直契約(エージェントなどを挟まない)の場合に以下の点を理解しておくことをお勧めします。
・契約期間 : 3ヶ月、6ヶ月、1年のような期間契約になっているけど、延長が自動更新になっている場合、期間が合ってない様なモノでもあるので、ちゃんと協議の上更新するような形になっていることが望ましいです。
・料金 : 週5日契約の場合は、月額(160~180時間)での契約になる場合が多いと思いますが、ちゃんと残業(または時間超過)に関しての記載をしておかないといけません。(ない場合はサービス残業が当たり前になります)
・終了タイミング : 契約期間中でも、こちら都合でも辞められるという内容があれば、よりいい条件になりますが、これはなかなか受け入れてくれる会社は少ないだろうな・・・
契約書は、なかなかフリーランスの人が読むのが難しいので、弁護士などにリーガルチェックをしてもらうのがこれまでの通常でしたが、
最近では、AIにPDFなどでアップロードして、AIにリーガルチェックをさせるということができます。
ポイントとしては、甲と乙のどっちが有利な契約になっているかを見抜いてもらうということです。
できるだけ双方平等になるように修正提案などもしてくれるので、先方との交渉もしやすくなるかと思います。
お座なりな開発スケジュール
その会社によって、開発スケジュールは様々になると思いますが、
ディレクターや、エンジニアではない人が、開発スケジュールを立てる場合、メチャクチャな無茶スケジュールになる場合があります(多分ほとんど)。
無茶スケジュールというのは、大きな規模での開発も正直(複数人で開発した場合でも)半年から1年ぐらいかかる計画など内容を吟味せずに2ヶ月ぐらいで「とりあえずロンチさせよう」みたいな
わかっていないアジャイル開発で進めようとする会社は、危険です。
開発員が地獄を見るだけじゃなく、その結果ももちろん伴わないことになるので、なんだか開発が悪いという判断をされかねません。
今回もそういう開発がいくつかありましたが、とりあえず経営者レベルの人に物申すことができる環境だったので、ある程度は回避できたのですが、
やっぱり経営層に開発系の人がいない場合、こうした状態になりやすく、経営計画が、売上ベースの事しか考えずに、製造施工が欠如しやすくなることが明確に理解できました。
業界オワコンの見極め
今回は、とある特殊なエンタメ系の業界での会社さんだったのですが、
この会社の売り上げが数年前からダダ下がりしてきていて、もう一度売り上げを奪還したくて色々な開発対応をしていたという経緯があったんですが、そのやり方が個人的に無理ゲーと思ったんですよ。
毎月、新しいコンテンツを作って、同一ジャンルでの月次提供をしてそれぞれユーザーのサブスクを獲得するという内容だったのですが、
サブスクという安定売上の他に、従量コンテンツという、少し単価の高い商品も用意されていて、これも売り上げをのし上げる効果がこれまでありました。
これらが平均的に落ちてきたので、広告に力を入れて顧客獲得をするという、負の連鎖が発生していました。
もちろんオーガニックもやっていますが、広告や何かしらのリンク流入以外は正直しんどいというコンテンツだったので、
「今更SEOなんてやってる場合でもない」的なことをよく口にしていたのを覚えています。
こういうことも、元々から計画しているかどうかで大きく変わるというのが他人会社ながら学習させてもらいました。
そして、コンテンツにおいても、オワコンと判断したら、「切り捨てる」とか「大きく変革して他の同業他社と差別化を図る」などの思考をしなければいけなくて、
一番ダメなのが、
ズルズルと運用を続けて、とってつけたようなその場の対応を場当たり的に行なってしまうことです。
これにより、開発を含め、そのプロジェクトに参画する人が泥沼な仕事をし続けなければいけなくなるんですよね。
この会社の未来のために
今回お世話になった会社を抜けることになったのは、売り上げが厳しくて、開発員を減らしてコスト削減をしたいという経営層の意向がありました。
自分が対応していたプロジェクト(新規コンテンツ開発プラットフォーム)を、開発継続しないと決めたので、自分がお手伝いする内容がほぼなくなったので、抜けやすくなったという結構すんなり終わることができたんですね。
もっと早くこの結論を出してくれていれば、こんなに長くズルズルと付き合うことにならなかったんですよね。
とりあえず、経営コンサル、開発コンサル、アイデアコンサルなども兼ねていたこともあり、この会社、一体どうすれば良かったのかということを、自分なりに考えてみました。
・会社の開発組織をお座なりにせずにリーダーから、開発メンバーを会社の中で育成するという開発組織をしっかりと構築する。
・とにかく社内でこれまでの対応してきたシステムが膨大にあるので、それらの棚卸しをして、ちゃんと全てリファクタリングできるように管理できることを目指す。
・1ヶ月ごとに、会社組織がコロコロ変わる、経営層の場当たり的な組織改革をやめて、せめて3ヶ月か半年(できれば1年)ちゃんと運用できる体制を作る。
・コンテンツ売り上げに貢献できる、既存の勝ちパターンと、新規に当たる、攻めのコンテンツ構築の2本だてを行う。
・退社する人も多いけど、新規採用する(主に運用担当)人も多く、それらの人の教育ができておらず、システムがわかる開発側で、業務外として教育している現状を会社が知らなすぎるので、管理不足をちゃんと見直す。
言い始めたら、キリがないということもわかりました・・・orz
とにかく、顧客管理もお座なり状態だし、ちょっと個人的にマイナスに感じたのが、顧客のことを「金ズル」的な感じで考えている経営層が非常に嫌でした。
これは、売上の事しか考えていない経営者の思考で、「三方良し」という、製造、販売、顧客、のそれぞれが全ていい状態になるということを思考できていない証拠なんですね。
売り上げが落ちてくると、こういう思考がどんどんなくなっていく過程も見ることができて、人がいかに思考を重要視しなければいけないかということも学習させていただきました。
あとがき
とにかく、お金は稼がせていただけたのは、非常に感謝してますが、正直、肩に重くのしかかった荷物を下ろすことができたので、個人的に開放感でいっぱいです。
でも実は、その会社も、自分のように開発の中核にいた人がいなくなっては困ると思ったらしく、システム保守という名目で、運用サポート的な契約に切り替えてほしいという打診を受けました。
ほぼ何もしなくていい状態であれば、契約してあげても全然いいので、いい感じの運用案件をゲットできたというおまけ付きの今回の案件でした。
Web系の開発でもよくありますが、開発したらその後の運用もしっかりと行うことで、かなり安定した自社売上につながるという事を改めて理解させていただきました。
手離れよくするのもいいですが、自社対応しかできないという、独自性も結構アリかもしれませんね。
もちろん、悪意的にシステム開発をするのではなく、双方合意できるような形が望ましいんですよね。
あと、個人的には、運用なんてめんどくさいことは、正直やりたくないので・・・
でも、案件が終了したことをSNSに書き込んだところ、知り合いの経営者の人たちから何人も、「次の案件を紹介したい」とか「手伝って」というような依頼が来るので、
自社開発できる状態であれば、いくらでもお受けしようと思いました。
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