
開発現場で飛び交う魔法の言葉、それが「技術的には可能です」。
この一言に何度、希望が膨らみ、そして散っていったことでしょう。
非技術者の希望に満ちた提案に対し、工数を重視するエンジニアの現実を見つめながら、返答しなくてはいけない時に、
もっとウィットの効いた言葉で返すことはできないのか?
相手を傷つけずに、否定的にも聞こえず、それでもって、「今それやってる場合やないやろ!」的なコミュニケーション術。
そんなテクニックを深掘りしてもいいじゃない。
今日はそんな「技術的には可能です」を、いろんな角度から表現して競い合う「選手権」を開催します。
できます。ただし、未来の自分からの苦情は受け付けません
確かに今は可能。でも半年後に自分が泣いているのが目に浮かぶことがよくわかります。
でも、これ、誰が誰に言ってる言葉なんだろう?
コードは書けます。動くかどうかは別の話です
技術的には可能でも、技術的に安定稼働とは限らない。
そもそも、動くことをゴールにやりとりするはずなので、ちょっとマウントの撮り方がズレてる気もする・・・
理屈の上ではできます。理性の上ではやめた方がいいです
言語化の巧みさで会場をどよめかせる一撃。
このやりとり、なんかいいですね。
本音も言いつつ、一旦肯定しているところが、悪気を感じません。
可能です。ただし、その時点で別の職種に転職したくなると思います
技術の実現よりキャリアの継続が難しくなるパターン。
「技術的には可能です」を言わせる現場の会社は、多くの場合、技術者の離職率が高いし、
業務委託の回転率が高い現場でもあるでしょう。
作った後、運用せずに離れられるなんて、組織としては、損失しか感じないし、
実際にその後の運用が一番重要なのにね。
できます。けれども運用担当の方が魂を削る仕様になります
技術の犠牲者はいつも現場。共感の拍手が起こる。
クライアントにこのセリフが言えたら、一丁前のエンジニアと言えるかもしれません。
サポート担当や、運用担当が技術者じゃない場合、二次被害、三次被害避けられません。
可能です。予算が天井知らずであるならば
技術だけでなく経済力も試される究極の一言。
請負開発の場合に、有効っぽい一言です。
いくらでもお金を積んでくれるのであれば、むしろ喜んで技術対応するかもですね。
可能です。脳内シミュレーションでは
机上の空論を全力で言い切るスタイル。
ちゃんとYES/NOで答えないはぐらかしたい時には、有効な一言ですね。
技術的には可能ですが、精神的には不可能です
CPUより先に人間のリソースが尽きるタイプ。
マインドの低い人がボソっというと、相手に刺さりやすい一言かもですね。
可能です。地球がもう一個あれば
スケール感だけで笑わせる戦法。
インターステラ・・・
可能です。ただし動作環境は“夢の中”限定です
QAチームが困惑する幻の実装。
妄想家キャラのエンジニアが、遠くを見つめながらいうと、効果的です。
できます。あとは神に祈ってください
成功率を宗教に委ねる危険な技術。
これ言ったところで・・・という一言ですが、非エンジニアのクライアントが、「祈ればなんとかなる」と勘違いしてしまうかも・・・
可能です。あとは誰が犠牲になるかの問題です
完了後に、デスゲームの始まりです・・・
事前に犠牲者リストを作っておくことをオススメします。
あとがき
「技術的には可能です」とは、YESでもNOでもなく、「地獄の入り口」を指さす合図かもしれません。
今日もまた、どこかの現場で新たな名言が生まれていることでしょう。
次回の開催もお楽しみに!
参考
「技術的には可能です」の少しマシな言い方
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