自分がやったほうが速い病に付けるクスリ

2022年2月5日

学習

eyecatch 一人で黙々と仕事をするタイプの、ユゲタです。 他の人が3日かかる仕事を、ものの数時間で完了させてしまうという事に、アドレナリンを感じていたので、「自分がやった方が効率的」という考え方は理解はできるんですが、 この考え方が会社ではとても周囲に迷惑を掛ける思考であることを理解すると、この思考がいかに幼稚臭いかということも理解できるので、今回はそんな思考を持っている人に見てもらいたい話をブログに書きたいと思います。

スキルが高い人は自分がやった方が速いと感じガチ

会社内で開発を行っていると、大体においてどの会社でも一人ぐらい、重鎮とよばれるような、優秀な職人気質のエンジニアが存在します。 IT経営者で会社がうまくいかないという場合、この重鎮との出会いがないというのが多くあるので、長く続いている会社は零細IT企業であっても、たいがい重鎮エンジニアが存在しているはずです。 そして、この重鎮エンジニアは、社歴も長く、年齢も高い事から、有るタイミングから老害として扱われることもあるのですが、問題点としては、本人がそれに気が付かないという事なんですね。 多くの重鎮エンジニアは、「自分が作業した方が速い」と言って、仕事をテキパキとスピーディーにこなすんですが、何故そんなに効率のいいエンジニアが、老害扱いされてしまうんでしょう? プログラマーだったとしたら、扱っている言語が古く、最新のライブラリやフレームワークを使わないから? サーバーエンジニアだったとしたら、クラウドを使えば良いところを未だにオンプレにこだわっているから? SEやマネジメントをする立場であるとしたら、最新技術などを習得できずに、ひたすら古い技術でシステムを構築しようとするから? きっと、重鎮エンジニアの人は、年次も高い事から、プライドも高く、泥臭く苦労しているというような表情を他人に見せることもあまりないタイプが多いのではないでしょうか? 少なくてもユゲタの知っている重鎮エンジニアは、そういうタイプが多かったですね。 そりゃあ、自分で作業やった方が速い病は、ますます治らないワケです。

一人作業が他人に迷惑をかけるロジック

優秀なエンジニアが、自分一人で作業をやった方が速いと思って作業を進めていると、そのやった内容に対して作業をした本人しか責任を取れない状態になります。 多くの場合、仕事が速いというのは、目に見える作業だけを完了させて、裏側の作業は蔑ろにする場合が多く、実際には完成させるはずの仕事を半分ぐらいしかできていません。 端的に言うと、プログラミングをして、他の人が理解できる仕様ドキュメントを記述して残して置くことができないタイプです。 WEBサービス系であれば、次のようなトラブルが起きがちです。
  • データベースの仕様が書かれていない
  • プログラミングのコメントしかドキュメントが無く、Git管理もcommitメッセージが乱雑な状態
  • 作業したエンジニアしか環境構築ができない
これでは、もしその人が会社を退社したとしたら、一体誰が責任を取ることになるんでしょう? もちろん、中には背中を見せて部下を育てる師匠タイプのエンジニアもいますが、コミュニケーションを柔軟に取れないのが、エンジニアの特徴でもあるので、 そうしたタイプは数少ないのも事実ですよね。

優秀な人の一段上のスキル

では、こうした優秀だけど厄介モノになってしまったエンジニアを抱えた会社はどうすればいいのでしょうか? やはりこれは、そのエンジニアの社会人スキルとコミュニケーションスキルをアップさせる以外に方法はないでしょう。 重要なのはエンジニア本人が、そうした自分に足りていないスキルをアップさせたいと感じているかどうかです。 残念ながら、どんなに促してもそうしたエンジニアは、そういう技術に関すること以外のスキルをアップさせることに対して、異常なまでに拒みます。 結論から言うと、こうした必要な社会人スキルをのばしたいと思わない限り、ステップアップすることは皆無ですが、唯一エンジニアにとっての目の前のニンジンに成り得るのが、「テクノロジー」です。 もちろん、自分の全く関係のない技術に飛びつく人は少ないのですが、多少なりとも魅力のある技術に出会い、それを年下の人から教えてもらうという体制が作れればおそらくそのシニアエンジニアの人も聞く側の気持ちが分かって来て次第に自分に必要なスキルに気がつくはずです。 でも、注意をしなければいけないのは、無理強いすると、多くの場合、健康障害が勃発してしまうので、そうしたケアは忘れないようにする必要もありますね。 いや〜、どこまで言っても、人のマネジメントは大変です。

最後に

実際に、こうした老害とよばれる人がいる現場は、経営者、シニアエンジニアの周辺の人が大変なだけでもなく、シニアエンジニア本人も大変になっていて、誰も得を指定ない状態であると周囲を見渡して気がつくはずです。 もちろん、原因は明確にありますが、臭いものにフタをしてしまうような対応をすることだけは絶対にやめたほうがいいでしょう。 そうした対応をしてしまう人もまた、自分がやった方が速い病と同じであると考えたほうがいいですね。 人はスキルアップをし続ける生き物なので、その思考が無くなった時に、どんなに若くても周囲に迷惑を掛けるし、ある一定の年齢になったら「老害」と呼ばれてしまいます。 改めて、まず第一に必要なのが、コミュニケーション能力であることがよく理解できる話だと思いませんか? ちょっと調べてみたら「老害」って英語で「Gerontocracy」という単語があるみたいですね。世界的な問題と考えても良さそうです。

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