話が下手な人の話を長々と聞くのが苦手な、弓削田です。
自分は長々と話をするというのは、置いといて・・・
先月いっぱいで、長年とっていた全国紙のA新聞を解約しました。
配達員のオジサンとも仲良くなって、非常に心苦しかったのだが、最近自宅で読まない新聞が山積みになっているのを見て
嫁が「もういらん!」と決めたというのが真意である。
まあ、インターネットで十分でしょ。
そして、今月になって、その新聞社の営業担当の若いお兄さんが自宅に訪ねて来た時の話が、割と面白かったので、ブログに書いておきます。
新人2日目の勧誘員
夕方、まさにご飯を食べようと、器に盛り付けた直後に、自宅のインターフォンが鳴り、見かけないお兄さんが、たたずんでいました。
「A新聞です。先月までご購読していただいていた方にお届け物を持ってきました。」
と、何ともあからさまに、解約の取り消しを求めに来た事がバレバレの勧誘員がやってきました。
ヨメは、こういうのは面倒くさがって、対応しないので、僕が玄関先まで出ていってみたところ、
なんとも若いお兄さんで、たどたどしい喋り方で、
「これまで長い間、A新聞をご購読いただきありがとうございました。先月で解約との事でしたが、キャンペーンをやっていて、プレゼントをお持ちしました。それから・・・」
なんと、この調子で、3分ほどのロングトークが始まってしまったので、冬だけど、届け物を受け取ってすぐに食事に戻るつもりで薄着で出てきたことを後悔しつつ、
「・・・話、まだ続きます?」
と、切り出した。
お兄さんは、面食らった感じで「実は、私、社会人になり立てて、研修が終わって現場が2日目なんですよ・・・」
と本音を話し始めた。
きっとこれも長くなるだろうと思って、
「うちが先月解約したから、再契約できないか、伺いに来たんですよね?」
と聞いてみた所、ゴニョゴニョ言いながら、図星という表情を浮かべたお兄さん。
営業ノウハウが分かっていない若者は可愛そう・・・
なんでも、社会人1年目で、大手のA新聞社に就職したが、世の中が新聞離れ&コロナの影響で、解約が止まらないらしく、
会社の上司からキツく言われて、何としても自分の力で3件の受注を取ってこいと言われたとのこと。
正直、こっちとしては、「知らんがな!!!」と思ったが、寒い中、直アポ営業を頑張っている青年に、愛のある接し方をしてあげようと、
色々と質問をしてみた。
- 自分: 「年はいくつ?」
- 相手:「25歳です。」
- 契約が取れないってぼやいていたけど、何件ぐらい回ったの?
- 「20件です
- 自分の会社で、訪問した時の契約率ってどのくらいか知ってる?
- 知りません
- では、一般的な訪問営業の契約成立率ってどのくらいか知ってる?
- 知りません。
- おそらく、テレアポなんかだと、訪問成約率が5%~10%ぐらいあっても、その後の契約成功率は、そこから更に数十分の一ぐらいの確率だろうから、
訪問販売のような携帯であれば、まず、インターフォンから玄関口に出てくれる人と、その後の契約成約率が同じぐらいと考えると、20件程度で契約が取れるって、
よほどのまぐれじゃないとありえないんじゃない?
- そうですね・・・
もはや、こちらに契約する気がないことは分かってもらえたが、この時点で帰ろうとせずに、まだモジモジしている・・・
ペルソナが重要
そして、このお兄さんが、「単に契約してもらえませんか?」という営業をしているので、もう少しだけでも、ビジネスのなんたるかを理解した方がいいのではないかと感じ、
次のような事を言ってあげた。
- 自分:
「うちがなんで契約を解除したか知ってますか?」
- 相手:
「知りません。どうやって知るんですか?」
- 先日、配達のオジサンに、解約の時にちゃんと伝えましたよ。お兄さんがどの部署に所属しているか知らないけど、解約の理由は販売店からちゃんと取得するようにした方がいいんじゃないの?
- でも、そういう事を知る方法を自分は知らなくて・・
- 解約の情報ってすごく重要だから、グループ会社全体で共有するというのは、今どきのビジネスの基本なのに、その次元に会社がなっていないのであれば、疑問を持つことも重要だよ。
-
「そうですね・・・」
なんかあまり響いてないみたい・・・
- とにかく、先月解約した人が、『お願いします』って言われて、『はいわかりました』と再契約する確率ってどのくらいだと想像できますか?
- たぶん、ほとんどないですよね・・・
- 今、この時間、何の時間なんですか?
- いや・・・少しでも自分が頑張っていることをわかってもらいたくて・・・
- 自分が契約をもらう相手の事を調べるのも大事だし、契約してもらいやすいペルソナを知らないのであれば、おそらく100件訪問しても、契約もらえないだろうね。
- そうかもしれませんね・・・
- 少なくとも、そのレベルだとお情けでも契約をしてあげる気にならないので、今回はお引取りください。
- そうですか、お時間いただいてありがとうございました。
最後に
冷たく聞こえるかもしれませんが、仕事における重要な要素を少しだけでも理解してもらえたら、言った甲斐があったって事なんだが、
真意はおそらく今後もわからないでしょうね。
ここで考えられる悪は、そのお兄さんが所属している会社や上司が、単に足を使って契約をとってこいと言っているだけでなく、
ちゃんと色々な理論を教えて、本人のモチベーションを持ってもらえるようにしていないという事実なのかもしれないね。
そのお兄さんに幸あれ!
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