あらすじ
1991年の夏。ガスパール家はビーチで休暇を過ごしていたが、娘のルルは父親と口論の末、ボーイフレンドとその場を立ち去ってしまう。
残された家族はパドルボートで沖に出るが、激しい嵐に見舞われる。
ようやく岸に戻った時、彼らは 2022年にタイムトラベルしていた。
そこはスマートフォン、セルフィー、トラップミュージックがあふれるクレイジーな未来。果たして彼らは90年代に戻れるのか?
レビュー
★★★★☆
こういうドロくさい映画って嫌いじゃないです。
喧嘩の絶えない家族は、日常よくある風景だけど、映画でそれを見せられるとイラっとしがちだけど、
登場人物のキャラがなんだか嫌な気分をすぐに払拭してくれる感じのホッとする映画になってます。
スペイン映画ということで、文化の違いはあるけれど、かなりバック・トゥ・ザ・フューチャーを意識していて、
仮装パーティに参加する時に、マーティとドクに扮しているシーンなどは、「やっぱりね」と思わせるためのお約束シーンでした。
30年後というタイムシフト期間も、時代の移り変わりを目の当たりにできて、古代に行くほどの違和感の無さが、まさにBTTFそのままでたね。
でも、この泥臭映画では、30年後にタイムトラベルした自分の娘が亡くなっていたと知り、
その原因や、関連する人間関係を探っていき、
最後には、自分たちが元の時代にタイムスリップして戻り、娘を救うというのが、お決まりだけど、「そんなんあり得んやろ」的な演出で笑えると同時に、なんとなく斬新感を感じてしまいました。
確かに30年前って、スマホも、ロボット掃除機もないから、タイムスリップしたら不思議に思うかもしれないけど、パソコンじゃ無くてタイプライターっていう感覚は、もう30年ぐらいズレてるようにも思ったのは自分だけ?
あと、ファッションが「30年古い」って的確に判断してしまうのって、出来レース的なセリフとして少しドン引きしてしまいました。
昔からオールドファッションは良しとされていたはずなので、あまり違和感持たなそうなんだけどな・・・
スタッフ・キャスト
監督 | ナチョ・G・ベリーリャ |
母 | カルメン・マチ |
父 | ハビエル・グティエレス |
娘 | カルラ・ディアス |
詐欺占い師 | シルヴィア・アブリル |
娘の彼氏 | ペポン・ニエート |
詐欺占い師の相方 | アシエル・リカルテ |
動画
※スペイン語です。
あとがき
まあ、なにはともあれ、この映画、観終わって心が晴れた感じがするいい感じのエンディングになっているので、気分よくなる映画でした。
ラストのストーリー展開は嫌いじゃないです。
観覧車によじ登っていくおっさんを見た時に、
「待ってりゃ降りてくるのにな〜」
と誰もが思うはずですが、そのよじ登るおっさんの勇士がストーリー的に重要だったんだとわかると、許せる感じ。
冒頭のかったるい進行を一気に吹っ飛ばしてくれるのは、
海水浴に行こうと車に乗り込む直前に、お母ちゃんがブチキレるシーンがあり、
そこからタイムスリップするまでが、あれよあれよという間に進んでいくので、よそ見してたらダメですよ。
0 件のコメント:
コメントを投稿