労働基準法って、過酷な労働に対して標準を定義する法律ですが、なんだか労働という行為がマイナスであるという事が前提になっているような気がしませんか?
労働しすぎると体を壊す。
働けば働くほど、体調が悪くなるっていう、逆プラシーボ効果の思考って、一体何なんでしょう?
休暇と心の安定の関係性
ワーカホリックという言葉も、働くWork(ワーク)と、アルコール中毒のAlcoholic(アルコホリック)をくっつけた言葉で、仕事中毒の意味ですが、色々な心や身体の障害につながるというネガティブワードなようです。
もしかして、多くの人は、平日9時から5時で、土日休みの生活が最も良いと考えているんでしょうか?
適度な有給休暇と、カレンダー通りの盆、正月、GW(ゴールデンウィーク)やSW(シルバーウィーク)などで、年間の三分の一程度は休めるというこの生活は当たり前と考えているのかもしれませんね。
個人的には、そうしたサラリーマン生活って息苦しくてダメなんですよ。
サバティカル休暇について
ヨーロッパで普及している「サバティカル休暇」という制度をご存知ですか?
普通では考えられないほどの長期の休暇を企業が与えてくれる制度で、組織によって機関のルールは違いますが、中には1年という期間での長期休暇が与えられる場合もあるようです。
企業に対して長年働いてきた従業員に対して、体と心を休ませるというのと、企業からの職離脱を防ぐ効果を狙っている制度のようです。
インプット休暇について
徳に、何かを作る職業というのは、働きっぱなしというのはアウトプットの連続なので、インプットの必要が生じてきます。
インプットホリデーという制度を導入し始める企業も増えているようです。
月に一度は、ちゃんと何かを学んで自分の中の知識を増やしていきましょう的な休暇ですが、読書や映画、何かのコンテンツなどを観て、聞いて、思考に肥やしを与える為の休暇のようですね。
でも、これを取り入れている企業の実態は、単なる休みとしてしか使われていない事実もあるようで、なかなかこうした休暇の意図を理解してもらえるのは厳しそうです。
休みの日に何をするかで全てが決まる!?
休みの日に昼間で寝て、うまいものを食べて、ウィンドウショッピングに出かけて、日中はぼーっとしているのって、何だか充実しているようにも思えますが、其の中でも適度になにか自分のプラスになることをやる必要があります。
人間は色々なモノを蓄積することができる生き物なので、思考や体力、何かのスキルなど、日々の勉強や行動の蓄積によってレベルが上っていきます。
休みだから休むというのは普通に思えるかもしれませんが、そんな休みの中でも、ちょっとずつ毎日積み上げる何かをやるという認識が必要なのかもしれませんね。
とあるゲーム会社での話
労働基準法が今ほど厳しくなかった時代は、会社に泊まり込んで数ヶ月仕事を続けるというのが当たり前でした。
(業種にもよりますが・・・)
社会人で最初に努めたのは、ゲーム制作会社だったんですが、この会社は少人数、短期間でゲームソフトを作って販売し、薄利多売を狙った開発戦法を取っていました。
通常1年ぐらいの開発期間などは当たり前のゲーム制作ですが、其の会社では、3ヶ月で1作品を作るという程度の期間設定でした。
そして、開発人数は、プログラマー1人に対して、グラフィッカーが2名という布陣がデフォルトで、サウンドなどは外注で、ディレクション、シナリオライターなどは、3人の誰かが兼務する体制でした。
そんな過酷な状況に、退職者が後を経ちませんでしたが、僕もこの会社を3年で退職しました。
でもその3年が非常に身の濃い内容だったため、障害に通じるスキルをたくさんつけさせてもらったことをあとから気が付きました。
身の濃い過酷労働
短期間でゲーム制作を行う必要があるので、土日も働いて納期を守る制作時間を確保していました。
もちろん、1日8時間という労働時間を、夜も働くことで、16時間にしたり、寝る時間を削ることで、20時間にすることも可能になり、
3ヶ月という期間が、通常の6ヶ月ぐらいの開発時間で構成されていたことが容易に計算できますね。
開発終了後の休暇制度
この会社が面白かったのは、開発中の休暇を、お金に変えるか、有給休暇と合わせてまとめて取得するかを選択できるという制度がありました。
基本的に完全週休2日だったので、3ヶ月フルで仕事をすると、20日程度の代理休暇が発生します。
通常3ヶ月のところを、6ヶ月掛かってしまった開発の場合、50日ほどの代理休暇を取得したツワモノ従業員もいましたが、其の人はその休暇が上げるタイミングで離職してしまいましたwww。
自分も、当時サラリーマンでありながら、1年のうちに何度も、1ヶ月休暇をもらう事があり、非常にその間に次の開発の学習から、ITに関する勉強をすることができたのがありがたかったですね。
急成長に役立ったワーカホリック
初めて作ったゲームは、「シティブラボー」というPlayStationの経営シミュレーションゲームで、オープニング動画から、各種グラフィック(ほぼ全部)を作らせてもらったんですが、この時、フォトショップも初めて使って、3Dソフトも生まれて初めて触ったというレベルでした。
密度の濃い開発体制のお陰で、2Dと3Dの基礎技術を身につけることができ、その後の開発作業を効率化できるようになったことは言うまでもありません。
次に作ったのは、TVアニメをゲームにした作品で、「エルフを狩るモノたち」という人気漫画が原作でした。
ここでは、TVアニメで使ったセル画と、ベーカムの動画素材をパソコンに取り込み、それらを加工して、独自の動画コーデックでゲームに込こむという作業をしたおかげで、動画のコーデック技術や各種のコンバート技術が学べました。
普段なにげなく見ている動画などの仕組みがわかると、それを作った人のテクニックスキルなどもわかるようになり、知識のレベル感が理解できるようになったんですよね。
最後に作ったのは、リズムアクションゲームの「ジャングリズム」という、音ゲーです。
このゲームは、シナリオからプロの声優さんを使ってのアフレコなどをやって、動画に組み込んだため、3D映像制作を体験させてもらい、なんだか気分はピクサーでした。
他にもこれらのゲームの続編だったり、色々な開発をさせてもらって、こんな身の濃いゲームを、短期間でやることができ、その後長期休暇をもらう生活が若いうちにできたという事は今考えると本当に自分の役に立っていることばかりです。
あとがき
今、自分で会社を立ち上げて仕事をしているワケですが、毎日がサバティカル休暇のような感覚でいます。
実際に他の会社さんの仕事をお手伝いさせてもらう時は、時間契約での作業をしていますが、それらの作業は全て自分の技術備忘録の肥やしとなり、
自分でゲームを作っているモノは、自社開発としてのビジネスに繋がります。
こうして毎日ブログを書くということは、思考のまとめと、アイデアのアウトプットと、文章に直すことによる、脳みそ内の整理になっているんですんね。
若いうちに、究極のサバティカル休暇の経験ができたことは非常に今の自分形成に役立ってますね。
ちなみに、その時の同僚の多くは、何故か他の会社に転職して、ストレス障害などを経て、今リハビリ中という人が多いのは、このサバティカル休暇によって自己成長ができなかった人達なのかもしれません。
もしかすると、こうした長期休暇って自分を磨くことが出来る人と、自分を駄目にしてしまう人がいるということかもしれないですね。
向いているかどうかを判断するのは最終的には自分という事なのかも・・・
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