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経営コンサルティングというジャンルが嫌いなのに、人から経営の相談をよく受ける、弓削田です。
コンサルティングの仕事を引き受けて、殆どの会社が人材不足に困っている。
そして、ほとんどの会社が第一声「誰かいい人ませんかね?」というセリフで始まる。
このセリフは、会社内の人手不足に困っていることの自社アピールなのは分かるけど、
このセリフを受けた人は、たまたま知り合いで、職探しをしていて、言われている条件にドンピシャの人がいれば、即座に紹介をする流れになるのだが、
そんな棚ボタな話は存在しない。
世の中そんなに甘くないのだ。
なので、僕はこのセリフを聞くと、その会社のレベルが「自分たちで人材採用活動ができないレベル」という風にこっそりと思ってレッテルを貼ってしまいます。
良い人いませんか?の言葉の真の意味
この「誰かいい人いませんか?」というセリフの真意は、知り合いの紹介だと、人材紹介会社を通さないので、年収の35%というような、紹介フィーを支払わなくていいので、オトクであるとともに、何かしらの実績を持っている人からの紹介であれば、その人の太鼓判付きという思惑も見え隠れする。
しかし、一方で紹介をする側の人は、もし仮に該当する人がいたとしても、想定してあるスペックにドンピシャの人材など、皆無なので、少し物足りない人か、何かしらの問題があって、今現在職探しをしている人をあてがってしまう。
そもそも、これらが好意で行われている紹介にも関わらず、文句を言われる場合もあるので、僕は個人的には、この手の紹介は一切しないことにして、もしどうしても紹介をするのであれば、それは、仕事で行うように意識チェンジをした事を思い出す。
何より、このセリフを安易に言うタイプの人は、僕に対して心をひらいているという風に見てもいいですが、やはり経営で重要な人材に関するところでの一段階レベルが低いと思ってしまう。
人手不足はなく、できる人がいないだけと理解せよ
「人材不足」と言っていない会社は、この世の中にはほとんど無いと考えていいぐらい、人材不足を意識している会社は多いようです。
でも、これは、実際に「20人必要なところが10人しか社内にいない」ワケではなく、単に「仕事が忙しい」というのをアピールするための言葉という風に考えたほうがいいだろう。
実際に、リストラを行っている会社も、しっかりと採用活動は続けているトコロも多い。
そもそも、多くのビジネスの場合、できる人が一人いればこれ足りるケースが多く、その「できる一人」というのが、世の中になかなかいないという現状がないのが根底の問題なのだから。
WEBエンジニアでできる人というと、間違いなく、「フルスタックエンジニアで、且つ経験豊富、コミュニケーションが柔軟にとれる」という人なのではないかと思うが、そんな人はそうそういないという事も誰もが知っているだろうし、
もし仮にいたとしても、このセリフを言う会社では雇えないぐらい高額な報酬が必要になることは間違いない。
なので実際にそういう人を紹介しようとすると、「そこまでスペック高くなくていいです」といって断られるパターンもある。
なんという失礼な話なのだろうか?やはり自分たちでちゃんと採用活動をすべきだな。
僕が個人的にこのセリフにウンザリするのは、こうした経験があるからかもしれないね。
リファラル採用は本当にうまくいくのか?
会社の採用活動で、「リファラル採用」という、自社の社員による社員紹介制度を導入して、うまくいっている会社があるという話をよく聞くし、何社か採用に成功している会社を知っているが、たしかに人材にはいないと言っているが、採用に困っていない様に見える。
実際に何故リファラル採用がうまくいくポイントなのかというと、その会社の中の人が自分の知り合いとして、気心が合う人を紹介するので、自ずとその会社の社風には溶け込みやすいという理由がある。
会社としては、高額な紹介フィーをはらうぐらいなら、その10分の1ぐらいの紹介ボーナスを与える程度で済むし、人格チェックはクリアしているようなものなので、採用活動の時間削減にもつながる。
実際に紹介した社員は、友達と一緒に働けて、会社が楽しくなるというような、メリットは、容易に想像できる。
まあ、実際は良い点だけではないのだが、デメリットよりは圧倒的にメリットが勝っていることから、この活動ができる会社は、従業員が居心地がいいと感じるのもうなずける。
そして、他の会社の人に「誰かいい人いませんか?」なんてセリフは言わなくなるでしょう。(もしかしたら言ってるかもしれないけど)
まとめ
そもそも、タダで人から人材を紹介してもらおうという安易な考えはレベルが低いと思われても仕方がない。
厳しい意見とおもわれるかもしれないが、僕はこのセリフを聞くとウンザリするとともに、言った人のレベルを決めつけてしまう。
そのため、他の人に自分もこのセリフは言わないという信念を持つことができた。
「誰もいい人なんて紹介してもらえませんよ。自分で探しましょう」と教えてあげたいです。
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