自分でITがわからないという人のシステムは作るのが難しいという話

2021年5月9日

日記

eyecatch 日々、何かをインプットして、確実にアウトプットしないと、落ち着かない、弓削田です。 先日、とある不動産分野で功績のある会社の社長さんが 自分のローンや投資を分析できる、「ライフプランシミュレーション」 というような内容のシステムを作って欲しいとの事で、仕事での打ち合わせをしていたんですが、 話の節々に、その社長さんが「自分はシステムとかプログラムがよくわからないので・・・」という 言葉を挟んでくるのが、気になったんですが、 いざ、そのシステム開発に入った時に、その違和感が実感に変わった時に感じた事をブログに残しておきたいと思います。

自分でITがわからないという人のシステムは作るのが難しい

前述した通り、ライフプランシミュレーションということで、銀行や証券会社などが、独自で構築して 利用者に無料で使わせているシステムはたくさんあるので、そうしたものを参考にするのがいいかと思って 安易な気持ちで引き受けたシステム構築だったのですが、 システム構築を始める前に、少なからず設計作業を行う必要があり、 入力項目やら、出力項目を洗い出して、簡単なワイヤーフレームなどを作って、お送りして 「確認してください」 と言ったところ。 「問題ありません」という返答があったので、そのまま開発作業を進めて行っていたところ、 モックアップバージョンが出来上がった段階で、 「デザインをこのサイトのようにして欲しい」という要望が入ったんですが、 デザインに伴い、仕様も変えて欲しいとのことで、再度打ち合わせをし直すことになった。 そして、打ち合わせの際に、非常に近しいシミュレーションサービスをみつけたので、 「これをまるパクリして欲しい」とのこと。 もちろん、これまで設計した内容や、開発を進めていた内容は、 全然違う方向性になったので、オジャンになったことは言うまでもない。 そして、こうしたやりとりが、2ヶ月の間に3回ほど続いた。 ゆるい契約で始めたこちらも悪いのだが、そろそろ遊んでいられないということもあり、 きちんとした仕様書を作って、デザインは仕様決定の後、デザイナーにお願いする流れにすることにしました。 そして、機能に関して、自分が決めてFIXさせてほしいということで折り合いをつけて、 進捗することになり、今現在順調に進んでいるという状態なんですが、 ここで学ぶべき内容は、やはり仕様を最初にしっかりと握っておくという事は重要だし、 路線変更の度に発生する工数や、それまでかかった工数などは、都度生産するような方式で 契約をしておく必要があると感じました。

本当の問題点

実は、今回のこうしたやりとりは過去に在籍していた会社でもさんざん経験してきた内容で、 ありがちな開発トラブルなんですが、 ようするに、作りたい人が、曖昧なイメージだけで作りたいと言った場合に、 安請け合いしてはいけないという事を改めて認識しました。 そうした人は、ゴールイメージがないので、完成した後で、少しでも気に入らない箇所があると、 平気で「こんなイメージではなかった」という風に一蹴して、ちゃぶ台をひっくり返しかねません。 また、短期の開発ではない場合、途中で心変わりをしたり、今回のように、他にいいものを見つけて 自分の気分でそちらに軌道修正をしてしまって、仕様をガラッと変えてしまうというようなケースは、 もはや別開発と言っても過言ではありません。 開発がわからないという事は問題ないとしても、 ITの開発工程を無視するかのような、思考の人が、ITが苦手な人に多い傾向があるようです。 そして、こうした人は結局、二度とシステム構築を受けたくないとブラック判定されて、 現在のシステムをそれなりに使えるように構築して作り逃げ去れ、突貫で作り逃げされたそうしたシステムは、 おそらくは、欠陥住宅のような建て付けになってしまっている事が、容易に想定されます。 まあ、今回お付き合いしている会社の社長さんとは、今後もいい関係を築いていく予定なので、 逃げるような真似はしませんが、 システム構築の思考性を、こちらがイニシアチブ取れる関係性にして、進めていく必要があると 強く感じましたね。 今回のブログは、仕事の愚痴みたいになってしまいましたが、改めて、こうしたディレクションが重要ということを理解できた出来事でした。

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