過剰品質について考える

2017年12月25日

テクノロジー 日記

日本の鉄道で20秒早く発車したことを鉄道会社がホームページでお詫びの掲載をしたことで、海外メディアで報道されて、賛否の声が上がっているそうです。 日本の鉄道が「20秒早い発車で謝罪」、海外メディアでも大反響 一見、他人が聞くと大した事が無さそうな事でも、謝罪するという事を日本人らしいと見るか、やり過ぎと見るかで、大きく真っ二つに意見が別れるのですが、 今回はこの報道についての掘り下げではなく、ここから考えられる「過剰品質」という事について考えてみたいと思います。

過剰品質とは

今回の「つくばエクスプレス」鉄道の事以前から「過剰品質」という事は色んな所で、ささやかれていました。 日本企業は他国と違う優位点を出すために「品質」に拘ってきました。 そして、品質は高いが、ムダに高い品質も数多くある事に、最近ようやく気が付き始めたのかもしれません。 そうした品質とは、多くの場合、企業が定めた基準が多く、国などが定める法律で有るケースはほとんどありません。 むしろ、国が定める品質は、「必要最低限」の場合が多いです。 そして、「効率」よりも「品質」をルール化する傾向が生まれました。 バブルの時に流行った言葉で「3K」というのがありますが、「キツイ」「汚い」「危険」な仕事の事を指していましたが、 最近は、「新3K」という言葉が出てきていて「過剰品質」「形骸化」「事なかれ主義」という単語の頭文字だそうです。 仕事自体よりも、商品の本日を表しているようですね。 言葉も変わってきているので、「品質」の考え方も昔と変えてみるタイミングなのかもしれませんね。

身の回りの過剰品質

あなたの身の回りにも過剰な品質への拘りありませんか? 陶芸家が、長時間かけて作った皿を、少し気に入らないからと言って叩き割っている光景、テレビなどで見たことがあると思いますが、いわゆる職人気質という言葉もまた、過剰な品質が生み出した言葉かもしれません。 あくまで架空のお話ですが、叩き割った皿は、壊さずに誰かにあげても良かったでしょう。 壊した先に、その職人が作るこだわりの皿は、さらなる高値になることは仕方がないことでしょうか? 恐らく色々な所に派生していく原因にもなっているかもしれません。

身の回りの品質不祥事

製造業者が、品質チェックデータを改ざんすると言った不祥事が後を立たないのは何故でしょう? もちろん、それらの担当者達は、悪いと知りながらも、会社の設けた品質の基準値を製品として発表しなければいけません。 もしかしたら、「今までと同じことをやっているんだから、わざわざ同じチェックを行う必要などないだろう・・・」と考え、チェックを怠ったのかもしれません。 また、「少しぐらい耐久値が低くても実際に起こり得ない値なので、書き直しても問題ないだろう・・・」などと考えたかもしれない。 もちろん、改ざんは不祥事なのですが、こうした過度なルールを設けているという事実にも目を向けないと、労働者の手数が増える一方で、労働者数は減る一方という現場も少なくないでしょう。 「お客様は神様です」というのは、商売人であれば、耳タコの言葉だと思いますが、過剰を期待するモンスターな客は神様でも何でもないかもしれませんよ。

品質について考える

リコールは避けたいが、クオリティは強豪に勝るように高く有りたい。 悩ましいところですね。「それって、100点じゃなければダメなんですか?」と、とある政治家のように言いたいですね。 実際に過度に品質を挙げても、故障、不良品、モンスター客は、存在するでしょう。 品質を上げると、労働力がかかる分、商品の値段が高くなるのは誰が考えても分かります。 僕個人的には、「安くていいモノ」の方が好きであり、「高くていいモノ」って、そんなに飛びつきたいとは思わないんですよ。 世の中の多くの人がこういう思考であるのが現代の考え方だと思うのですが、いいモノって「こだわりのモノ」ではなく、「必要最低限使えて、壊れにくい」っていう基準でもいいんじゃないでしょうか?

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