エンジニア育成について #3「社外コミュニティと人間関係」

2017/12/05

コミュニケーション 特集

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エンジニアの育成について考える記事の第3段になりますが、一旦この章で最後になります。 これまでは、エンジニアのモチベーションやスキルアップする姿勢などで、どういうのが最適な状態かを僕なりの価値観で書きましたが、最後はエンジニア自身のコミュニティについて書きたいと思います。 よくビジネスにおいては「人脈が大事」と言われますが、ちゃんとした会社に所属したエンジニアに人脈など必要ないと思い込んでいるエンジニアが結構いるという事実を、経営者や育成担当者は、理解してあげましょう。

人脈は何故大事?

僕は、エンジニアとして、自分でコードを書き続けるために企業という道を選びましたが、 5年ほど前までは、プログラムを書くだけの作業であれば、人脈は必要ないが、会社を円滑に摺るめるために、他の会社とうまく繋がらなくてはならないため、「人脈」は不可欠という風に考えてきました。 分かりやすく言うと、「プログラマーには、人脈なんてなくてもコードは書けるので仕事に困らない」という事を考えていたんですね。 ある意味とんがってますね。・・・そして、会社に所属しているという恩恵を知らずに無知で仕方ないですね。 これは、会社を経営する上で、コードしか書きませんという人材です。それ以外の営業活動など参画する気が全くないと言ってもいいでしょう。 まさに僕もそういう思考でした。 それが悪というわけではないですが、人として、プロとして少し恥ずかしい思考であるとも考えられます。 5年ほど前から、会社でCTOというポジションについてから、社外セミナーに参加するようになり、この思考が一変。 社外にいる人達と会うと、自社の悪い環境よりも、もっと劣悪な環境で非常に前向きなエンジニアに沢山出会い、自分が恥ずかしく思えるようになりました。 同時に、社外の人から学べるという姿勢を持てるようになり、エンジニアリングという作業自体が、会社の仕事でやらされているというレベルから、「楽しい」と思えるレベルになりました。 そして、社外のエンジニア以外にも、他社の営業の方や、社長、役員などの人達と出会い、仲良くなることで、これまで知ることのできなかった情報を随時得られるようになりました。 これは、人脈がないとなかなか手に入れられない重要な情報網です。 もちろん、人脈には、コミュニティのような数人から大人数までのグループから1対1のお付き合いもあり、飲みに行ったりイベントに参加したりする、付加作業なども発生しますが、それらもおもしろおかしく行えば、単なる友達付き合いなのです。 こうして構築できた人脈って、その人の揺るがないスキルとして成り立つわけですね。

何故、社外セミナー?

僕の人脈はほとんどが社外セミナーによるモノで、そこで知り合った人から、別の人を紹介してもらえるという、いい循環ができるようになったのは、社外セミナーに参加しはじめて半年から1年ぐらい経った時からです。 最初、社外セミナーには、単純に「社外の人と交流するには・・・」と考えて、東京都心では無料セミナーが盛んに開かれており、会社帰りに参加するには丁度いいし、なんと、夜のセミナーでは、セミナー終わりに「懇親会」と称してお酒やオツマミが出るセミナーが殆どで、かなり重宝したという事情もありましたね。 多いときで週に3〜5セミナーぐらいは参加して、午後、夕方、夜という感じでセミナーのハシゴをした日もありました。 正直、セミナーの内容がつまらないものなどもありましたが、次第に「自分もセミナーを開きたい」とも思うようになり、セミナー主催者の人達に運営などのやり方を聞くこともありましたね。 セミナーは、勉強にもなるし、講師、受講者共に、毎回得られるものが多くあるという事に気がつくと、とてもいい学習の場であることに違いありません。 エンジニア初心者は、会社の用意した勉強会に参加するだけでなく、誠意的に自分の学習したいセミナーにどんどん参加するべきでしょうね。 同時に、自分と似た境遇のコミュニティにも入れて、会社外での成長できる環境を手に入れることができるでしょう。

エンジニアの人間関係スキル

理数系の人は、コンピュータの扱いは上手でも、人との会話能力が極めて乏しいというのは、今でもよくある事です。 新入社員で、理系の大学員を卒業したての学生などで、ずっとコンピュータを使った研究をしてきて、論文を書くという作業のみを目標にしてきた人からすれば、対人コミュニケーションって、これまでスキルアップしていなくても不思議ではありません。 ただ、会社に入って、仕事をする上では、対人コミュニケーションは不可欠であるとも言えます。 本来ならば、会社の営業部門の新人研修を行うというレベルも踏まえて社会人のスキルは一通り行うほうが望ましいでしょう。 それが出来ない人は、是非セミナーなどに参加して、持っている名刺を1枚でも多く他社の人と交換し、沢山の人から育ててもらえる知人ネットワークを拡大するのがいいでしょう。 ここで僕が覚えた魔法の言葉は、
他の人全てから何かしら教わることがある。
という姿勢で人と会話すると、自然と周囲の人から色々な事を教えてもらえるようになります。 そして、それを従順に受け入れていると、非常にいい知人関係が築ける上、自分の対人スキルも向上するといういい事づくしになります。 プログラムスキルは、仕事をしていくだけでどんどん向上すると思いますが、対人スキルは、自ら動かないと何も成長しません。 是非こうした視点で自社のエンジニア教育のカリキュラムとして、人脈拡大と対人スキル向上を検討する事で、よりよいエンジニア育成に繋がると思いますよ。 信じるか信じないかは、アナタ次第です・・・

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