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[書籍レビュー] 行動経済学は7日間でわかります

2026/04/15

レビュー

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eyecatch 行動経済学でコンサルティングを展開している、相良奈美香さんの書籍で、 マーケティングにとどまらず、消費行動、怠惰行動、無意識行動など、 人の行動学を踏まえた、経済学をマンガ形式で7日間に分割した形式で学ぶことができる書籍です。 最近のWebエンジニアは、クライアント企業などから開発受託されたシステムを「売れるシステム」にする必要もあり、 「言われたまま作りました」というエンジニアはすぐにオワコン化してしまうので、 こうした、「行動経済学」をちゃんと身につけておく必要があると思って、この書籍を選んでみました。

レビュー

★★★☆☆
漫画という特性もあり、ページ数の割には、内容はかなり薄く感じました。 ただ、書かれている内容は、かなり参考になることも多く、読むことで知識がプラスになる事は間違い無いです。 ついこの間、知識の足しになるためよくみている(最近人気の)PIVOTというyoutubeチャンネルを見ていたところ、 この本の著者の相良奈美子さんが出演されていて、読後すぐのタイミングだったために、個人的に何かしらの運命を感じてしまった瞬間でもありました。

この書籍から学べるポイント

行動経済学とは?

経済における「人の行動」のメカニズムを解明して、「なぜ人はそのように行動するのか?」を直感や主観ではなく、サイエンスとして理論化した学問です。 ビジネスで活用して、売り上げアップを目指すこともできるし、消費者視点で、無意識に購入に促されていないかを気付くメタ認知にもなります。 要するに、知らないよりは知っておくことで、いろんな面で損をしないための学問だと感じました。 ビジネスにおいては、必須と言ってもいいかもですね。

日常にあふれる行動経済学

つい見続けてしまう動画配信サービス ネットで映画やテレビ番組、ユーザー投稿型チャンネルなどの動画コンテンツが、手軽に見える時代になった事と それらのサービス内で、その人が好む動画がオススとしてレコメンドされることで、ついつい見てしまうという選択をしてしまいます。 また、動画を見終わっても、次のオススメ動画が連続再生されるため、よほど自分で終わりにしない限り、エンドレスに動画を見てしまう仕組みになっています。 コンビニでのついで買い お昼の弁当を買おうと思ってコンビニに行ったところ、レジ横に置いてあるスィーツが美味そうに煮えて、ついつい一緒に買ってしまうという経験ありますよね? 「現在思考バイアス」という、遠い将来よりも、近い未来の方がイメージしやすい人間の特性から、目の前の魅力的なモノを優先してしまうという人の心理です。 ダイエットしているのに、コンビニで糖分たっぷりのスィーツを購入してしまうのは、この心理のためなんですね。

システム1とシステム2

人の判断基準は、「システム1」と「システム2」という2つの思考が働きます。 この2つは以下のような特性があり、 システム1は、「直感的思考」 システム2は、「論理的思考」 通常人はシステム1で物事を考えようとする傾向があるようです。
  • 鉛筆と消しゴムが合わせて150円で売られています。 消しゴムは鉛筆よりも100円高いです。 鉛筆の値段はいくらでしょう?
この問いに対して、システム1で考えると、「50円」と答えガチですが、 正解は「25円」なので、頭にまず「50円」と浮かんだ人は、それが普通の思考であるとも考えられます。 ちなみに、正解の求め方は・・・ X : 鉛筆の値段 X + ( X + 100 ) = 150 : 消しゴムの値段 2X = 50 X = 25 もちろん、常にシステム2を使って、物事の正確な正解を求めてもいいんですが、 脳を酷使して、体が疲れる状態になるのを防ぐために、人は通常はシステム1の思考をしているのだそうです。 あながち、「経験による直感」や、なんとなく感じる「怪しい感じ」みたいな事の方が正解になる場合もありますからね。

身体の行動経済学

一般的に経済学は、脳の影響を考えがちですが、行動経済学は「身体」からの影響というのもあります。 例えば、会社に来られたお客様に対して、温かい飲み物を出すのと冷たい飲み物を出した場合に、相手は次のような印象を受けることになります。
温かい飲み物の場合は、出された人に対して「この人は温かい人だ」と感じ。 冷たい飲み物の場合は、「厳格な人」と感じるようです。 でも、真夏の汗だくで暑い日に、ホットコーヒーを出されたり、真冬の雪の降る日に、アイスコーヒーを出されたら、「常識はずれない人」と感じてしまいますから、状況に応じた受け捉え方があるとも思えます。

状況による行動経済学「プライミング効果」

大学受験をする学生が、「曇りの日にオープンキャンバスに行った大学を選びがち」という研究結果があるそうです。 自分お感情と天気を結びつけて、逆に大学のことを過大評価してしまい、「この大学は実はもっといいハズだ」と思考してしまうのが原因だと言われているみたいです。 他にも、先に見たものと、後に見たもので、その後の選択に影響をするケースなどもあり、 これを利用したビジネス戦略では、人は自分で選択をしていると思っていても、選択させられているケースも少なくないかもですね。 他にも、 「店内でクラシック音楽を流すと、高級ワインが売れる」傾向があったり、 ピンク色は攻撃性を抑える効果があるということから、「アメリカやスイスの刑務所では壁の色をピンクにして効果が出た」なんていう報告もあったそうです。

フレーミング効果

「赤身75%」と「脂身25%」と2種類の肉が売られていた場合、あなたならどちらの肉を買いますか?
どちらも同じ内容ですが、この実験でしゃパッケージを見ただけで、1番を購入する人が多かったようです。 脂質が少なくて、ヘルシーな印象が大きかったらしいですね。 ポジティブかネガティブかを印象付けることの結果でもあるみたいです。

プロスペクト理論

人は、どんな選択に対しても、「得をする」方を選びがちですが、 それよりも「損をしたくない」という気持ちの方が強く働くので、「得をしなくても損をしなければいい」という方を選択するという心理が働くようです。 パソコンを買う際に、しばらく使って、新モデルが出た時に、下取り額が多くなる商品に魅力を感じる場合も、プロスペクト理論による影響だと考えられますね。 

アンカリング効果

大幅に値引きされた商品を見ると、得をした気になることはありませんか?
18,000円は、決して安くはないのですが、元の値段と比べるとはるかに安くなっていることで、得をした気分を味わってしまうようです。 これを「アンカリング効果」といいます。

おとり効果

炊飯器を買おうとした時に、次の3つの中からどれを選びますか?
多くの人は、真ん中の15,000円の商品を選びがちです。 日本人は特に平均値を好む人種でもあるという特性もありますが、 よほど自分にマッチした特性がない限り、中間を選ぶのが人の心理なのだそうです。 なので、企業がものを販売するときに、安価と効果を踏まえた、おとり商品を設けて、中間を買わそうとする手法が多く使われています。

アンケート

ネットで何かを購入した時にアンケートが行われるケースに遭遇したことがある人も多いと思います。 こうしたアンケートは、購入した直後は、意識が高い状態にあるため、システム2での回答がされがちなのだそうです。 そのため、作られた自分としての回答になってしまい、結果から一般的な平均値を取ろうとすると大きく食い違ってしまうという事が発生しがちなようです。 アンケートはできれば「無意識」状態のシステム1で答えた方が、一般的な思考と近くなることから、企業が行うアンケートについても行動経済学を理解した上で行い、その結果を読み取ることが重要だとされていました。

感情

「ポジティブアフェクト」は「淡い感情」という意味で、喜怒哀楽よりも、意思決定につな狩りやすいのだそうです。 ネコを見て、純粋に「かわいい」と思ったり、「推し」が使っているものを、自分が使わないのに買ってしまったりするのは、このポジティブアフェクトの影響から来るみたいですね。 同時に、「ポジティブ・アフェクト」と「ネガティブ・アフェクト」が存在し、 将来的に幸せになれると意識できる「ポジティブ・アフェクト」は、ビジネスの成功するポイントとして、いろいろな大手企業も注目している領域だそうです。 下記のスタンプシステムは、Bの方が好まれる傾向があルようです。

あとがき

この書籍は、漫画で読みやすいんですが、その後で、文章で同じことを二度三度書かれていて、ちょっと非効率に感じてしまいました。 1つずつのセッションには良いここと、学びになることが書かれているんですが、それにプラスする内容ではなく、漫画をそのまま文章にして、なんの補足もない情報は、正直いらないと思いました。 それであれば、漫画版と、文章版を、分けて書籍にするか、書籍の中で2つに分けた構成にした方が個人的には良かったということが、 行動経済学として、気が付かないものか・・・という厳しめの受け取り方をしてしまったんですね。 もちろん、こうした学問チックな内容がまるで理解できない人のために、わかりやすく書かれていたんだと思いますが、システム1の判定として、読みづらさが勝ってしまったんでしょうね。 でも、行動経済学について、もう少し深く勉強してみたくもなったので、重要な一歩が踏み出せた書籍でもありました。

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