
会社の従業員が辞めて困らない人(困っている人)の為の書籍ですが、今時のジェネレーションギャップに対する教育本です。
今だに、アンガーマネジメントを続けている会社の役職者は、おそらく本人も会社に対して何かしらの不満を感じているはず。
個人的には、上位の人ほどしっかりとしたコミュ力を持たないと、自分の持っている組織が崩壊してしまうというあるべき理論ではなく、
下で働く従業員のわがままを許す事が増えている今の世の中を是正してもらいたいな〜と考えさせられた書籍でした。
レビュー
★★★★☆
比較的当たり前のことが書かれていますが、中にいくつか、学びになること、多くの会社が困っていてどうやって解決したらいいかという方法のサンプルが書かれているので、
会社員であれば、役職者に限らず、読んでおいた方がいい書籍だと思いました。
会社は売り上げを伸ばして、組織が大きくなると言うことは従業員数が増えると言うのが一般的です。
少人数の時は和気藹々と楽しくやっていたけど、ある一定人数から、何だかギスギスとした空気感が漂い始めます。
そして、組織内に話をした事がない人、なんだか気に入らない人、厳しい上司で陰口を叩かれる人、などが増えてきます。
一度増え始めると、もはや手がつけられなくなるぐらいに火種が広がっていきます。
まるでSNSによる社会現象のようですね。
そして、お互いに歪みあっている人間関係性は、周囲がなだめたところで、良くなるはずもなく、誰かが会社から去っていくと言う結末を迎える事でしょう。
これを幼いコミュ力と捉えるか、人として当たり前の感情と捉えるかで、味方は大きく変わってきますが、
自分事で考えると、前者の思考の場合が多いと思います。
そんな時に、この書籍に書いてあることを読んで理解して、一歩自分自身が成長できるといいかもですね。
この書籍の学びポイント
この書籍を読んで、マーキングした箇所を列挙してみたいと思います。
エイブラハム・マズローの「欲求段階説」
欲求段階説は、人間の欲求を、5つの階層に分けた理論です。
1. 生理的欲求
2. 安全欲求
3. 所属と愛の欲求
4. 承認欲求
5. 自己実現欲求
これらを理解することで、従業員の
やる気をアップさせる事ができるとのことです。
会社の未来に魅力を感じるために必要なこと
会社の未来に魅力を感じる点をアンケートにとった結果が以下の通りだそうです。
・評価基準、キャリアパスが明確
・順調に昇進できている、給料や賞与が上がっている
・憧れの上司、尊敬できる上司がいる
・上司がイキイキと仕事をしている
・会社がビジョンを示している
・自分の成長が期待できる
・新たな経験ができそう
・会社の事業が拡大している
・商品やビジネスモデルが時代の流れに乗っている
確かにこんな会社は、イキイキして、魅力的ですよね。
個人的に感じる点としては、実際にこう言う会社だとイメージして採用されて中の人になった時に、
まるでこれらとは、真逆の内情だったとしたら、ヤバい会社ですよね。
きっと離職率の高い会社だと考えてしまいますよね。
外見よりも、中身の方が重要なのにね。
憧れの上司について
これもアンケートしたようです。
・ポジティブで前向き、明るい
・仕事ができる、リーダーシップがある
・公欲が強い、思いやりがある、優しい
・精神的に余裕がある、焦らない
・ユーモアがある、どんなときも笑いを忘れない
・自分の価値観で生きている、軸がぶれない
・プライベートも充実している
理想の上司像のまんまです。
実際にこんな聖人君子などおるわけないやろ!と怒鳴っている部長なども多いかもしれませんが、
期待に答えるのも上司の仕事なのかもしれませんね。
仕事が面白くないと感じる理由
会社を辞める人は、その会社の仕事事態に魅力を感じなくなっているからなんですね。
そう言う人達の理由は、主に次のような内容だそうです。
1:仕事内容が単調で変化がない
2:感謝や承認、ねぎらいなどのフィードバックがない
3:目標やテーマがない、やりがいを感じられない
4:仕事についていけない、仕事が進捗しない
本当に、よくある仕事の愚痴とマッチしています。
ミミタコで良く聞く内容でもあります。
本人の努力で何とかなるモノもありますが、会社組織が考えなければいけない課題も大きいので、
これらに目を向けている会社と、そっぽ向いている会社で、大きく離職率が変わるんですね。
成長しない従業員の実態
この書籍では、「読んでも実践しない」という言葉で書かれていたんですが、
多くの社会人は、自分を成長させるために、書籍などを読んで学習するけど、それを実際に行動に移せる人は少ないのだそうです。
「どうやっていいのかわからない」とか、「何となくの惰性で仕事も生活も進んで言ってしまう」というセリフも聞こえてきますが、
この書籍では、以下のように書かれていて、非常にいい言葉だと受け止めました。
では「知識を得る」ことが目的ではなく、「成果を出す」ことを目的とするため。
要するに、インプットとアウトプットですね。
あとがき
人は成長するために人生を生きているのであって、
何も考えずに惰性で生きているだけでは、野生の動物となんら変わらないワケです。
自分を磨く事に一生懸命な人は、周囲から見ていてもカッコいいし、頼もしいし、実際に接すると楽しい人が多いでしょう。
逆に、怠惰な人とは、話す価値もないと考えてしまいませんか?
会社もそれと同じで、成長をする会社と、内部が怠惰な会社では、人が居着くかどうかは明確です。
では、誰が会社を人が居つきやすい組織にするのかと言うと、社長や役員だけではなく、会社全体でそうならないといけないんじゃないかな?と思いました。
「ワンチームプレイ」こそが、今時の会社の生き残れる術なのかもしれませんね。
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