誰も作ってくれないシステムを作る男の話

2025/01/09

テクノロジー

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eyecatch 先日、ふとしたキッカケで知り合った人から、システムに相談を受けました。
  • ユーザー同士がマッチングして人と繋がるシステムを作りたいけど、何をどのようにすればいいかまるでわからないので、始められないんですよ。
どいうやらマッチングシステムが作りたいようですね。 いわゆるC2Cサービスをやりたいのだということはわかります。 こうした相談をホームページ制作をしている人に相談したら、ページのデザインの話ばかりされて、システムに関する話が進まず、 システム開発会社に相談したら、マーケティングなどについての話がまるで進まず、 マーケターの人に話をしたら、絵に描いた餅のような将来の見えていない売り上げの話と、まだできていないWebサイトのSEOについての話ばかりされて、全然話が進まず・・・ こうしたことを含めてまるっと相談できる人とこれまで出会わなかったということで、ユゲタの元に相談に来たのだそうです。

ITサービスを始めたかったらITブレインが必要

ITサービスを運営している多くの会社で、会社経営している人は、ITについて無知な人が多いという事実をご存知ですか? 「経営」と「開発」は別物、という思考で、お金をかき集めて会社を経営するのがIT会社の経営者と思い込んでいるようです。 結果的に、開発部門が暴走した時に止められないIT会社になって、ユゲタのような、フリーランスITコンサルティングに相談に来るケースが多いんですよね。 そうなる前に、ITについての知識を深めておけばいいという話をするんですが、 それじゃあ、実際にITの勉強って何をすればいいかといいうと、実はそれも難しい話なんですよね。 なので、ITブレインになり得る右腕みたいな存在を会社として用意するのが、今時のITサービス会社の必須条件なんじゃないかと思います。 要するにCTO(ChiefTechnologyOfficer)という存在ですね。

ITシステムのやり取りができるエンジニアの条件

今回相談されたかたのポイントをまとめてみました。
・とある業界の演者と、そのファンの人を繋げるマッチングサービス。 ・クラウドファンディングの様に誰でもイベントが作れて賛同する人が集まって目標額まで貯まったら実現できるサービス。 ・ユーザー情報を保持するので、セキュリティは強化したい。 ・金銭のやりとりは、仮想通貨などを使える基盤を用意したい。
今時よく聞く内容ですが、このシステムを開発会社の人に話したら600万円のお見積もりをもらったそうで。 本当にその600万円が妥当なのかどうかも判断できないとの事です。 確かに、大きなサービスを運用することを前提とすると、初期開発にお金がかかることはよくあるし、そのために、資金調達を一生懸命する経営者の人もたくさんいます。 でも、今回相談してきた人がシステム開発する人を信用できなかったのは、作った先の話ができていなかったからでしょう。 システムやホームページって、作ってからの運用の方が、作る前よりも大事だししんどいモノですからね。 そうしたサポートの話ができないエンジニアは、いわゆる作って終わりのエンジニアなので、うかつに金を渡して作ると、とんでもないポンコツシステムが納品されても責任を負ってくれない可能性が高いんですよね。 ということは、こうしたシステム提案ができるエンジニアって、実際に自分で大きなシステムを作った経験とそれを運用した実績を持っている人というのが条件になります。 さらに、技術視点だけじゃなく、マーケティング視点から、実際に作った場合のリスクなどが見通せる人というのがスキル的な条件と考えてもいいかもですね。 実際にこんな人、世の中にどのくらいいるのかな?

手を動かすシステムエンジニアは強い

多くのシステム開発の現場では、システムエンジニアと呼ばれるいわゆるSEという立場の人は、プログラムを書くことはなく、 システムの設計をして、スケジュール調整をして、顧客とのコミュニケーションを取るのが仕事としてやっている場合が多いんです。 個人的に知っているSEの人たちで、そうした中で、仕事以外で趣味でプログラミングをしている人というのは、ITシステムのものつくりに向いている人が多く、エンジニア同士の話も盛り上がります。 要するに実際にプログラミングに精通して、マーケティングや、サービス企画などの話ができる、コミュニケーションの取れる人というのが、良いエンジニアと考えてもいいかもですね。

これまで相談を受けた相談サンプル

手前味噌な話ですが、個人的にシステムの相談をされた話を言える範囲で紹介してみたいと思います。

弁護士からの相談

知り合いつてでお問い合わせが来た弁護士の人は、この度弁護士会社から独立して、自社サービスとして、ITシステムの製品を作りたいという相談をされました。 内容は、戸籍謄本を複数スキャン(または写真撮影)したら、その中の文字をAIで読み取り、その家族の家系図を自動で作成できるツールを作りたいという相談でした。 AIに任せるとなんでもできてしまうという魔法に感じますが、この相談は実は半分ぐらいしか実現できまでした。 それは、昭和の時代の戸籍謄本が、役所の人の乱雑な手書き書類なため、その判別は今現在のAIでもかなり解読不能な状態であったためです。

お金が無い起業家からの相談

うちの会社で最も多い相談は、ホームページを作って欲しいという相談です。 しかも、お金が無いのでできるだけ底値で作って欲しいという無理難題が跡をたちません。 そこで会社で、運用費が0円で行えるGoogleのとあるサーバー(システム)を使った構築をして提供することを提案するようにしました。 そして、制作品は本来デザインやkジョンサルも含めて、20万円からスタートなのだが、人を見て10万円、5万円、中には0円というボランティアで行う場合もあります。

ウェディングプランナーの人からの相談

友達が仕事で知り合ったウェディングプランナーの人が、結婚式で誰もがスマホでパシャパシャと写真をとって、 それをその後、新郎新婦の人がサーバーで集めたり、友達などとシェアするのが大変だという話を聞いて、 リアルタイムにシェアできるアプリを作って欲しいというオーダーをいただき、 サービスを作った上、特許まで取るという大盤振る舞いをしたんですが、こういうのって勢いよく運用していく必要があり、一度テストで公開してあまり使われなかったからそのままサービスを停止してしまいました。

あとがき

Webサービスもシステムも、その時の時流もあれば、時代の流行り廃れに左右されるものです。 OSなどがバージョンアップし続けていくのは、セキュリティ対策もですが、流行り廃れから逃れるためでもあるからですね。 本気でITシステムを作りたいと思っている人は、まず、そうした運用をし続けていく覚悟があるかどうかを自分に問いかけてもらってもいいかもですね。 本気の人はいくらでも相談にのる覚悟のある、ユゲタでした。

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