とあるIT会社の重鎮エンジニアが退職することを心配する話

2024/09/23

日記

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eyecatch 週に3日ほど業務委託でお手伝いをさせてもらっている会社さんのお陰でうちの会社として安定した収入が得られています。 この会社は上場会社で従業員が100人を少し下回るIT会社です。 ※以後、その会社の事はA社と言います。 そして、先日A社で、20年近く勤めてきたシステムエンジニアが退社するとの話を聞き、A社に不安を覚えると同時に、 ※以後、そのシステムエンジニアは、Bさんと言います。 自分がもしそういう会社の社長だったら・・・という事を想像したので、それについてブログを書いてみたいと思います。

会社の状況

ちなみに、そのA社にはエンジニアが数名いるようですが、システム開発が行えるのは、今回退職するBさんのみで、他のエンジニアは既存のデータベースの中身が一切分からないみたいです。 要するに、会社の技術ブレインが退職をするということで、個人的に本当にA社の事が心配で仕方ありません。(他人の会社なので、寝れないほどの心配ではないですがwww) Bさんはマネジメントが上手なわけでもなく、キッチリとしたドキュメントを残すタイプでもない、最新技術の学習もめんどくさがって習得することはない、いわゆるエンジニアとしてはダメエンジニアなのです。 ただ、A社に長年いたため、内部のいろいろな事情であったり、社内でこれまで構築されてきたシステムについてのストーリーを見てきているので、何か合った時に、それらのソースコードを読んでこれまではトラブル対応などを行ってきていたようでした。 社内の情報システムも彼が一手に担っていたらしく、会社内で何かしらのシステム障害があった場合は、Bさんが対応をするというフローでこれまでやってきていたらしいです。 その彼(Bさん)が、今月末を持って、退職します! (卒業式のように読んでください) ちなみに、Bさんがこの後どこに転職するのか、何をやるのかは、一切聞いていません。 (申し訳ないですが、特に興味がないので)

今後考えられる問題点

数日前、A社の役員から話があると言われて、個別でビデオチャットしたところ、Bさんの仕事を引き継ぐ後継者の人を採用したのだそうです。 そこで、その人のサポートをやって欲しいというお願いを受けました。 おいおい、自分社外の人間なのに、十分なサポートなんてできないぞ!と思ったけど、いい機会と思ったので、単価アップと合わせて契約の範囲内であればという事で引き受けてあげました。 A社としては、これまである程度その会社のデータベースやシステムに触れてきている自分にサポートがお願いできたので、Bさんがいなくなった後の心配はあまり無くなったと考えているに違いありません。 でも、こんなことでは全く問題は解決しておらず、Bさんが持っていたこれまでの20年という知見は文面化されていない以上、何か合った時のリカバリーは対応できる気がしませんね。 きっとA社では、今後何かトラブルが合った時に、これまでのシステムに見切りをつけて、内部にいるエンジニアが分かる形でリファクタリングするか、リプレイスする形で新規に再構築するかの選択が突きつけられるでしょう。 まあ、経営層にエンジニアがいない会社はそうした判断もロクにできずに、対応してくれる外部の会社を一生懸命探すという活動をし続けるんでしょうが・・・

健全なIT運用ができる為に会社がやらなければいけないこと

このブログでも何度も言っていますが、会社の技術者は重要な資産であると考えなければいけません。 これは、エンジニアを甘やかすとか、居心地を良くするということではなく、会社のシステムを運用するためのメンテナンス要員としての職人という理解をする必要があります。 個人的には職種によって役割は違うけど、従業員としての役割比率は職責に応じて決めるのが会社のルール設定だと思います。 要するに、作業員、管理職、マネジメント、責任者・・・という縦割りの職責がどの会社にもあると思いますが、これらを遂行できる人材を採用または教育するのが会社の役割です。 よく、「マネージャーがまともなマネジメントができない」とボヤく会社がありますが、マネジメントできる人材を育成できない会社の責任という事が分かっていない、教育放棄をしている会社という風に見ることもできます。 A社も、いわゆる会社としては、責任が果たせていない部類なのですが、上場してしまっている会社なので内部では体育会系のように、縦割りのパワハラが横行しているのも外から見ていてもよくわかります。 まあ、こっちは外部の会社なので、そういうアオリを受けずに、作業対価をいただけるのでありがたいクライアントさんでもあるんですけどね・・・ 話がそれましたが、この会社は一体どうすればいいのかというと、改めて人事面が極めて弱いので、自分が見ている限り内部エンジニアの育成から責務を明確にするルール化をする必要があります。 それに関しては、コンサルとしてアドバイスはしますが、具体的に何をどうするのかは社内で決めていくことなので改めて技術ブレインを社内に設置しないといけないということですね。 そのために、数年掛けてそれに見合う人材を育成するか、他社からのヘッドハンティングで、優秀な方を高額報酬で採用するしかないでしょうね。 まあ、まだA社自体がこの思考に至っていないので、これに気がつくまでにまだ数年はかかると思いますが・・・

あとがき

とにかく、Bさんという今現在社内の知見をもったエンジニアが退職をするという事で、今後の会社のドタバタが容易に想像できてしまって、少しだけ心配をしているという話をブログに書いてみました。 きっと、エンジニアではない会社経営者の人で、自分の会社に置き換えて少し心配になってきた人もいるかもしれませんが、 技術が良好な会社というのは、技術者や非技術者など関係なく、内部がとても健全なコミュニティになっている状態の会社でもあるということですね。 経営者がやりたいIT施策を社内エンジニアが良好な提案をしてもらえるためにも、技術部門のコミュニティをないがしろにしてはいけないという事を肝に銘じなければいけません。 技術がわからないという経営者には受け入れがたいかもしれませんが、これが理解できないと、IT会社としてはやっていくことができないというのも事実です。 もしかしたら、外資のように、多額なお金を使って技術者を操ることができればそれはそれでIT会社として成り立つかもしれませんけどね・・・ 耳が痛くて仕方がない人は、相談に乗りますよ、他会社という立場でね。

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