WEBサービスの開発初期について考える事 #3

2020/08/19

テクノロジー

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eyecatch せっかく作っても、使われないプログラムの事を「デジタル粗大ごみ」と言っている人がいて、うまいこと言うなあと感心していた、ユゲタです。 毎日のように、世の中にたくさんのwebサービスや、アプリケーションが生まれていますが、同時に大手企業などが、サービス終了する案内をもらうと、このデジタル粗大ごみを回収したとして、デジタル掃除をしている感覚をおぼえます。 でも、デジタル粗大ごみは、ソースコードやデータが増大化するだけで、実際にゴミ屋敷にはならないので、健全なゴミという風に考えてもいいかもですね。 そんな事を考えながら、粗大ごみと言われないシステムを作る事を少しだけ深く考えてみたくなりました。 ITが苦手な会社における、システム開発者の悩みを書きつづっているシリーズですが、今日は実際に開発成功例を挙げてみたいと思います。

本日のIT謎掛け

「デジタル粗大ごみ」と、かけまして・・・ 「政府の公開しているwebサービス」と、ときます。 そのココロは・・・ 自治体による、かいしゅう(回収と改修)予定日はありません。

WEBサービス開発の成功と失敗のボーダーラインはどこ?

「新規ビジネスにおける5%の法則」というのを知ってますか? 自分独自のアイデアをビジネスで成功させようとした時に、一筆入魂として、1つだけのサービスで成功する確率が低い事は、なんとなくわかるかと思いますが、世の中の平均的に、20ぐらいのサービスを作った時に、1つぐらい成功するというビジネス成功の確率が「5%」という事なのだそうです。 「新規事業の成功確率は5%」は本当か? こちらのサイトでは、30%~50%という成功確率を、独自の計算方法で算出していますが、20個ものサービスを作り続ける事ができる経営者が確実に成功を手に取ることができるという、遠回しな格言なのかもしれませんね。 そうすると、1つ当たりの開発コストを100万円としても、2000万円ぐらい費やしてしまうことになるので、こんな法則を真に受けていては、まともなビジネスなどスタートさせられないと、顔をそむけたがる経営者も多いでしょうね。 これを逆に考えると、真剣に考えたアイデアが20個あれば、その中のどれか1つが成功するかも・・・と前向きに考えるのもアリかもしれません。 そして、運がいいことに、僕が前職で経験したのは、1発めでその5%に当たって、結果その企業は東証一部まで上場して、今でも、会社全体の売上の半分以上(70%以上って聞きました)は、その商品で成り立っており、ビジネス業界でも、単体のジャンルで牽引する商品になっているという初期開発が経験できました。

ビジネス成功したサービス

その成功したサービスというのは、株式会社ショーケース(前、株式会社ショーケース・ティービー)の「Formassist」という製品で、WEBマーケティングのEFOというジャンルを築いた製品で、入力フォームの改善をするSaasサービスで、B2Bで多くの企業への導入実績を持っています。 色々な賞をいただいたり、特許も取得していて、かなり有意義なサービスで有ることが伺えます。 ていうか、これを社内開発が1名で僕一人だった時期に、作ったんですが、作っている時から、成功するイメージが見えていた開発で、これまで僕の作ってきたwebサービスの中でも、ひときわ印象に残っている開発でした。 実はこのサービスは、とある企業のwebマーケティング責任者の人から、こんな商品があったらいいなという、ドラえもんのテーマソングのようなお題をもらって、簡単に作ったモックアップがそのまま製品化されて、機能追加を繰り返した結果、爆発的に売り上げる商品に拡大したという歴史を持っています。 その開発に最初から関われたという経験は、金を出しても買えない非常に貴重な経験であったことは、経験した人でしかわからないかもしれません。

成功したサービスの特徴

そして、その成功した商品を開発した時と、そうではない開発とを比較した時に、明確に違う点があることを、僕は知っています。 それは、ニーズが、過程が仮定ではないという事です。 お客さんから言われた「ここに困っているから、これを作って」という明確なお題に対して、それを解決する手法を、同じ悩みに苦しむ他の会社でも使えるというSaasに仕立て上げた点がまさに成功開発と言える点で、多くの企業がこの仮定の見込みの甘さが、致命的なヒットに結びつかない原因になっているようです。 ようするに、少し現場で困っているという話を自分の頭の中で、拡大解釈して、ビジネスチャンスと置き換えてしまい、実際にサービスを作っても、お金を出して使うほど困っていないという事で、デジタル粗大ごみへと葬られてしまう事が多いようです。

いいサービスも粗大ゴミ化する可能性が高い事実

また、成功したサービスは、立ち上げてすぐに黒字経営ができていたわけではなく、しばらくは導入拡大するまでに数年の期間を有しているという事もあり、直営業を徹底的に行なったという企業努力もありまして、その経営方針などを社内からみさせてもらってことも、エンジニアが通常分かり得ない、営業現場の知識も得られて、成功する特徴を合わせて理解することができました。 これは、いい商品を作っても、世の中にリーチできなければ、やはり粗大ゴミ化してしまいがち。という事を意味しているでしょう。 適正に運用して、顧客ニーズに素早く対応して、サービスの価値観とブランド感をアップさせるマーケティング方式が、サービス成功には非常に大きく必要だという点です。 サービスを作って口コミで勝手に売れていくと考えている経営者の話を聞いたら、そのモチベーションも含めて確実に失敗するサービスという風に、見てしまうのは、決して間違っていないと思っています。

エンジニアが鍵を握るwebサービス成功の秘訣

時代確変や、時事のタイミングなど、とにかく運も必要なwebサービスの成功ですが、エンジニアが行うべき点は、高速にサービスを作り上げるスピード感覚です。 悠長に設計を数ヶ月もかけて作ることをまず計画しはじめる開発員がデフォルトである会社は、非常に慎重で丁寧な開発であるという評価の反面、成功するサービスを作れない、単なる慎重な請負開発会社として、ベンチャー企業では、敬遠されてしまうことになるでしょう。 経営者だけでなく、20回失敗するつもりで開発を手早く進められる技術者が、今後の世の中生き残っていけるポイントなのだと、個人的に考えて、エンジニア育成を行う方針にした下駄でした。

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