僕は個人的に「優秀なエンジニア」という人で話しやすい人を知らない。
そう言われている人は、一緒にお酒を飲んでも楽しかった事が一度もない。
悪口を行っているのではなく、彼らはプログラムは優秀なのだが、人としてのコミュニケーションは非常に下手なだけなのだ。
そうした優秀なエンジニアは、褒める事では彼らは喜んでいないという事もよく知っている。
優秀なエンジニアが喜ぶ事
優秀なエンジニアというのは、とにかく自分の持っている理論を主張したがります。
その理論を聞いてくれる人がいるのであれば、永遠話し続けている傾向があります。
そして、それによる人の意見はほぼ聞き入れません。
肯定意見であれば、聞き入れることはありますが、更なる持論の展開が加速するでしょう。
優秀なエンジニアの苦手な事
逆に、そんな優秀なエンジニアは、自分の意見に対する反論があった時に時が一瞬止まります。
そして、その反論に対して徹底的に論破したがるような口調で異を唱えて来るでしょう。
その姿はまるで、小学生を思わせる振る舞いであり、周囲の人をドン引きさせるには十分なぐらいの稚拙さになります。
何故彼らは向きになるのか?どうして早口で難しい単語ばかりをチョイスするのか?人の気持ちがわからないのは何故なのか?
そんな疑問が残る優秀なエンジニアは、こういう振る舞いから困った時にしか相手にしてもらえない、人が寄り付かない人望となっていきます。
優秀なエンジニアを褒めるとどうなるのか?
優秀なエンジニアは「褒められて当たり前」という意識が存在します。
人よりも優れている自分を謙遜する事なく、何故自分が優秀なのかを熱弁し、出来上がったものを他のイケていないプログラムと比べてどれだけ優位点があるかを語ります。
よく、こうしたエンジニアの上司から「褒めがいが無い」という愚痴を聞く事があるのですが、上司であれば、こうした行動や態度を本人に分からせなければいけないのですが、なかなかのモンスターであることは間違いありません。
そんな優秀なエンジニアも、褒められる事自体は「うれしい」という感覚を持っています。
褒められた後、褒められたことに対しての喜びを表現することは無いのですが、その後人の見ていないところでガッツポーズしているような、密かな喜び方が彼らの美徳と考えられているようです。
とても不思議なのですが、こうした美徳は誰から教わるわけでもなく、優秀なエンジニアに共通して見られる仕草を考えると、優秀な人の思考に「喜び方」という理論が存在するのかもしれませんね。
人としての教育
こうした優秀なエンジニアを部下に持ってしまった管理者は、どのようにコントロールすればいいのでしょうか?
通常のような「褒めて伸ばす教育」では、太刀打ちできないことは十分わかったと思いますが、こういうタイプの部下に対しては、かなり難易度の高い課題を与え、それをクリアする事で報酬に結びつくという流れがいいのですが、上司が想定するかなり難易度の高い課題というレベルと、当人が考えるレベルとの差がかなり乖離している可能性があるので、上司としてはその見極めを行う事が第一歩でしょう。
そして、もっとも重要なのは、こうした優秀なエンジニアには、「人を手伝う」「人を助ける」という思考を身につけさせましょう。
この点がクリアできた場合、人とのコミュニケーションも向上する事が多く、意識が自分オンリーから周囲の困った人に対し気が向かうような人材になります。
組織の素質
優秀なエンジニアは、仕事においてとても活躍できる素質があるのですが、コミュニケーションでのマイナスが仕事に悪影響を引き起こす事の方が多く、本人もそうした事に太刀打ちできるスキルを持ち合わせていないので、本人の意思を切り替える教育が必要になります。
若手のエンジニアであれば、まだ切り替え可能ですが、年配エンジニアであれば、こうした切り替えが難しく、周囲の誰もが諦めている組織が多いようです。
やはり周囲の理解も必要ですが、温かい目で見守れる環境を作ることも必要かもしれませんね。
モンスターエンジニアでも優秀なエンジニアは、会社としても重要な人材ですからね。
こうした人材育成ができるレベルが組織の本来のスキルレベルと考えるのがいいかもしれませんね。
優秀なエンジニアが率先して、周囲のエンジニアに対してスキルアップ教育が行われている組織って、非常に強くなる印象もありますので、改めて人事部門の重要性や、組織のヒューマンコミュニケーションビジョンが備わっている会社が強いと考えられます。
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