
上司が部下を叱っている環境が社内にあると、その会社の離職率がアップしてしまうそうです。
これは怒られた本人が離職するのではなく、周囲にいた人などが、次々と辞めていく傾向があるという調査結果が出ていました。
厚生労働省や大手転職サイトなどでよく特集が組まれているので、目にした方も多いと思いますが、実はこうしたパワハラが無くならないのは、叱る上司にも組織全体にも大きな原因があると考えられます。
怒りがちな上司の心理

人は目下に対して怒号をあげると、かなりのアドレナリンが放出されるそうです。
ようするに、「快感」が得られるのだそうですね。そりゃあもう、夜の営みよりもすごい時もあるそうです・・・
こんな味を覚えちゃったら、その人は辞められなくなりますよね。だってアドレナリンは麻薬ですからね。
そして、組織からみると、そういう上司は、「熱血」として評価されやすい傾向にもあります。
そして「最近の子はゆとり世代」として卑下されがちですが、そうした部下に対して喝を入れているいらんお世話状態にもなっているようです。
多くの企業の常識

大体の組織では、上司は部下に仕事も一般教養も教えて、叩き込んで、きちんと叱咤するというのが、日本人として当たり前だと思っています。
これは大きな間違いで、もちろん仕事の先輩としてルールを教えるというOJTは必要ですが、教養などは、先生でも無い限り教え込まない方がいいでしょう。
部下が、上司を慕って真似をするとか、教えを懇願する場合は、それでもいいかもしれませんが、そもそも、できない部下が仕事で失敗したら叱るって、大体においてあり得ない話です。
それでは、そうした失敗した社員を誰が叱るべきなのかというと、失敗に対しては叱ってはいけないという風に考えて見ましょう。
そして、成功した人には、褒めちぎらずに、次はどうすれば伸びるかを指導してあげる事で、どちらの立場でも部下は確実に伸びる状態になります。
ちなみに、失敗して、上司から叱られたら、それで償い完了と思う部下もいるので、そういった面でも逆効果なのです。
成長しやすい組織

上司が部下におべんちゃらを使うようで、気持ち悪いと感じる、年配の方も多いと思いますが、できない子は、自覚を促すために、モチベーションをあげて、できる子は、さらなる高みを見せてあげるのが本来の教育であり、企業のあるべき姿なのですね。
はっきりいって、叱るというと、ちゃんと教育しているように、聞こえるし、そう見えるかもしえませんが、アドレナリンが放出している人間は、「怒る」と「叱る」の違いが分からないぐらいのテンションになりがちですからね。
組織としての成長は、そうした上司の人も部下の扱い方を覚えていって成長するのだと肝に命じなければいけません。
勘違いしがちな企業は「新入りの底上げが会社のレベルを引き上げる」と上層役員が言う例もあり、聞いてて残念で仕方がありません。
組織の成長は、間違いなく、下から上までが、きちんと自分の課題を見つめていて、全員がそれを克服してより高い目標に到達できるように思考している組織でしょう。
重要なのは、遊び心

昔からよく言われる事ですが、本当の意味での遊び心ってなんなんでしょう?
毎日社内でダジャレが飛び交っているような、笑いの絶えない職場環境でしょうか?
もしかしたら、上司の親父ギャグがつまらなすぎて、逆にパワハラって言われている人もいるかもしれません。
ゲーム会社にいた時に、出社早々に、みんなでテレビの前に座って、マリオカートを始めていた20代の頃を思い出しますが、あれはあれで、楽しかったのですが、はっきり言って、アホでしたね。
なんの成長も無かった・・・
ここでいう遊び(心)は、今やらなければならない仕事を、いかにゲーム感覚で楽しくクリアして、高得点を目指すことができるかという、環境構築です。
たくさんの書類を処理しければならない時に、隣の席の人と競争してみてもいいでしょう。
今週中に作り終えなければいけないプログラムがあるとした時に、どれだけ想定通りぴったりに作業が進められるかを、自分で測って見たり、
今月中にたくさんのお客様の会社に訪問しなければいけない時に、全てのお客様に「助かったよ」というセリフを言わせる自分チャレンジだったり・・・
コツはゲームフィケーション

こうした思考は、海外だと「ゲームフィケーション」として、どんなつまらない仕事でもモチベーションをアップさせて、効率化させるという、魔法の思考なのです。
知っていても中々できないし、自分一人だと面白みが湧かないという人も多いようですが、僕が東京に出てきたばかりの時に、とあるレンタルビデオ屋のチラシを駅前で配るというバイトをした際に、「男の人、女の人を交互に均一に渡すゲーム」や、「チラシを受け取ってくれた人がどういう思いかを勝手に想像するゲーム」という自分勝手に作ったゲームを勝手に思い込んでやっていた事を思い出します。
よく人から「楽しそうに仕事するね・・・」と言われますが、楽しく出来た方が得だと思いません?
つまらなそうに仕事をしていたり、いつもイライラしながら仕事をしている人をみると、よくこうした事を教えてあげたくなる自分がいますね。
0 件のコメント:
コメントを投稿