今やIoTの代名詞とも言えるRaspberryPiですが、OSの更新も随時行われており、端末自体もバージョンも含めて進化しているので
安価なSDカードでどんどん切り替えていくという事も悪く無い運用だと思ってます。
RaspberryPiの初期設定は比較的面倒くさく、初心者は少しハードルが高い部分もあります。
また、ボード端末だけでは、設定ができず、付属機器などもいるので、既に10台以上設定し、色々な環境に設置してきた経験を活かし、
素早く行える初期設定方法をメモしておきます。
必要な機器
1. RaspberryPi本体
※本体はどのバージョンでも同じ手順で行えるので、どの端末でも問題ありません。
2. USBキーボード
※経験上電力消費の多いUSBキーボードを使うと端末認識できない場合があるようなので、あまり機能の多くないモノを購入しておくことをオススメします。
3. 表示用モニタ
※通常のPC用モニタでも家庭用テレビでも大丈夫です。(たまに愛称が悪いものがあるので確認してください)
※HDMI端子での接続になるので、D-sub切り替え端子などがあるとどのモニタでも使えるので便利です。比較的安いので購入しておきましょう。
4. Micro-USBケーブル
※コンセントから給電する場合はUSB変換器を用意してください
※100均のケーブルで十分です。
※コンセント変換器
5. SDカード
※最近の端末はMicroSDカードなので、できればMicroにして旧バージョンではカートリッジで対応するのがいいでしょう
4GB以上であれば問題ないので、安価なもので問題ないでしょう。ただし大容量が必要であれば、128GBなども検討してもいいかも。
6. SDカードのUSBリーダー
PCでSDカードを操作できるように、モジュラーが必要です。
今回はMacを使って行うのでSDカード対応のSDカードを用意しておきましょう。
※100均でも売ってます。安価なものでも問題ありません。
機器の準備はこれでOKです。
OS準備
RaspberryPiの公式ページからOSをダウンロードしてSDカードにセットするのですが、ディストリビューションは「Raspbian」が一般的で色々なページでの記事も多いのでこちらをオススメします。
バージョンがかなり頻繁にアップされているので、都度公式ページからDLしてお使いください。
※同じバージョンは使い回しでもOKです。
GUIは必要か?
基本的にはRaspberryPiはかなり小さい基盤の為にスペックはとても低いと考えましょう。
GUIはメモリもCPUも非常に大きな割合で使われてしまうので、できればGUIなしの小規模版を使うことをオススメします。
コマンドが苦手という人はこれを気にコマンドになれましょう。
ちなみに、このページでは、GUIではなくコマンド版でのインストールを進めますが、どうしてもGUIでという人はOSをDLする時に対象のモノを選択してください。
※以後の設定はGUIでも同様にできるます。
公式ページ
OSダウンロードページ
※2016年3月1日時点の最新版は「2016-02-26」(リリース日)です。
RASPBIAN JESSIE LITE
※DLページにある「NOOBS」はインストーラで、これをSDカードに展開してRaspbian以外にも色々なOSを入れられるようですが、
慣れてきた人が手を出したほうがいいでしょう。
OSをSDカードにインストール
1. DLしたOSファイルを解凍します。
## DLされたファイル
2016-02-26-raspbian-jessie-lite.zip
## 解凍されたファイル
2016-02-26-raspbian-jessie-lite.img
2. SDカードにインストール
USBカードリーダーにSDカードをセットしてMacに差し込みます。
ターミナルを立ち上げて、USBカードのディスク番号を確認。「/dev/disk**」を覚えておきましょう。
$ diskutil list
ディスクを「ディスクユーティリティ」でフォーマットする。
「MS-DOS(FAT32)」を選択してフォーマットしてください。
※すでにフォーマットされていればこの操作はしなくて大丈夫です。
USBディスクをunmount
$ diskutil unmountDisk /dev/disk**
imgデータを焼きこむ※sudoのパスワードはmacの管理パスワードを入力してください。
sudo dd if=2016-02-26-raspbian-jessie-lite.img of=/dev/disk** bs=1m
1298+0 records in
1298+0 records out
1361051648 bytes transferred in 1145.227428 secs (1188455 bytes/sec)
30分ぐらい時間がかかりますが、表示が止まっているので気長に待ちましょう。
以前の記事を参照
RaspberryPiのOSをMacのコマンドでインストールする。
IPアドレスのセット
RaspberryPi本体に「USBキーボード」「モニタ」「SDカード」を接続して、電源(Micro-USB)を入れます。
OSが起動すると、ログインモードになるので、下記ID/PWでログインします。
ID / pi
PW / raspberry
固定IPのセット
モニタ接続をせずにコントロールするためにはサーバ化する必要があるので、固定IPをセットしたいと思います。
・有線LANのみの設定
$ vi /etc/dhcpcd.conf
--
interface eth0
static ip_address=***.***.***.***/24
static routers=***.***.***.***
static domain_name_servers=***.***.***.***
※IPアドレスの値は、インフラ環境のものをセットしてください。
・無線LANの設定
## IISDとpasswordを登録
$ wpa_passphrase %Your_SSID% %Your_Passphrase% >> /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
## 追記する
$ vi /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
--
key_mgmt=WPA-PSK
proto=WPA2
pairwise=CCMP
group=CCMP
priority=2
## interfacesファイルのオリジナルをバックアップ
$ cp /etc/network/interfaces /etc/network/interfaces.org
## interfacesファイルの編集
$ vi /etc/network/interfaces
--
auto lo
iface lo inet loopback
iface eth0 inet dhcp
auto wlan0
allow-hotplug wlan0
#iface wlan0 inet manual
iface wlan0 inet static
address ***.***.***.***
netmask ***.***.***.***
gateway ***.***.***.***
wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
iface default inet dhcp
確認
上記設定が完了したら、ifdown->ifupを行なってネットワークをリスタートしてもいいのですが、
rebootでサクッと更新してしまいましょう。
$ sudo reboot
しばらく待つと、macからsshアクセスができるようになります。
$ ssh pi@***.***.***.***
password raspberry
ログインができた段階で、初期設定が完了です。
この後は煮るなり焼くなりして、IoT作業を行いましょう。
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