
将棋をやっていた人であれば、「3手先を読む」というのを普段の生活でも利用していると思います。
例えば目の前に落ちているゴミがあったとする。
そのゴミが硬い物体であった場合、車などがそれを踏みつけた場合、
どこかに弾かれて飛んでいき、誰かに当たって怪我をしてしまうので、「放ったらかしにせずに自分で片付ける」と考えたり、
お菓子の袋などの場合は、カラスや野良猫が集まってきて、「環境的によくない状態になりかねない」と考えたり、
とにかくその場の状況をみて、先の未来の状況を即座に頭に浮かぶことができるような人いますよね。
「1聞いて10わかる人」と言われることもあり、そうした人は「先読みができる人」「気が聞く人」「物事を成功に導くタイプの人」みたいな印象があり、
賢くて頼り甲斐のある人のように思われるんじゃないかな〜と思います。
誰もがそうなりたいと思うので、どうすればそうなれるのかを考えてみます。
1聞いて10わかる人の特徴
単なる理解力ではなく、文脈力・推察力・応用力が高い人という特徴があるように思える。
具体的には、次のような特徴
仮説思考が強い
与えられた情報から「きっとこうだろう」と予測を立てられるし、外れたら即修正できる柔軟性もある。
構造で捉える
情報を「表面」ではなく「構造」や「仕組み」で理解している上、似た構造を
過去に見たことがある何かで応用が効く。
抽象化と具体化の往復が得意
小さな事例からパターンを抽出し、他に応用できたり、逆に抽象から具体的なアクションも考えられる。
少ない情報に対して「問い」を立てられる
「なぜ?」「これが成り立つには?」など、内省力が高いため、情報の周辺に潜む意味を探れる。
知識がネットワーク化されている
点ではなく「線」や「面」で記憶されており、連想力が高い。
想像力と経験のバランスが良い
妄想ではなく、「現実を元にした想像」ができる。
仮説を立てながら他人の話を聞いている
普通の人は「話を聞いてから考える」が、どうやら彼らは「聞きながら同時に考えている」らしい。
たとえば、「〇〇プロジェクトは中止されたらしいよ」という話を聞いたとき、先読みできる彼らはこう考えるようだ。
中止=予算が切られた?
予算が切られた=別の事業に集中?
他の事業=売上が見込める分野?
→ じゃあ次は〇〇業界に動きが出るかも?
情報が「点」ではなく、「ストーリー」や「構造」として繋がっていく感じがわかりますよね。
きっと他人の失敗から、自分の場合に成功する未来までのプロットを作り上げているんでしょう。
じゃあ、どうすれば「1で10をわかる人」になれるのか?
個人的には、いくつかの
習慣や意識の持ち方がカギになるんじゃないかと思っています。
以下に、僕なりに考える「1を聞いて10を理解できる人」に近づくためのヒントです。
1. 常に「これってどういう仕組み?」と自問する
何か出来事やニュースを見たとき、「それが起きた仕組み」を
考えてみるクセをつける。
たとえば「電車が遅れた」という情報があれば、「なぜ?」「どこで?」「どんな影響が?」と小さく分解してみる。
これを積み重ねると、自然と情報を
“構造で捉える”力がついてくる。
2. 自分の仮説を言葉に出してみる
「〇〇って、もしかしてこういうことじゃない?」という仮説を、友人や同僚に口にしてみる。
当たっても外れてもOK。
仮説→検証のサイクル自体が思考の筋トレになる。
3. 似ている事例を思い出すクセをつける
新しい情報が入ったら、「これって過去のあれに似てるな」と
思考の引き出しを探ってみる。
知識がネットワーク化されると、連想力が自然に育ってくる。
いわゆる、コネクティング・ドッツですな。
4. 抽象化⇄具体化のスイッチを意識する
「この話をもっと一般化すると?」「逆に別の具体例で当てはめると?」と
切り替える訓練をする。
考えることに慣れてくると、「上位概念」や「パターン」が見えるようになってくる。
5. 普段から“3手先”を考える習慣をつける
将棋的に言えば、「次にこう動くと、相手はどう返してくる? じゃあその次は?」と
未来をシミュレートしてみる。
たとえば「このタスクを今日終わらせておけば、明日〇〇が早く始められる」みたいな、日常にも応用できる。
さいごに:1つの情報を深く味わう力
今って情報があふれていて、つい「次の情報、次の情報…」と消費してしまいがちだけど、
「たった1つの情報から10個の意味を引き出す人」は、情報を
“深く味わえる”人なんだと思う。
これは、才能というよりも
習慣や思考のクセで作られる部分が大きい。
一つの話題から深く考えるクセをつけていけば、きっとあなたも「1を聞いて10をわかる人」に近づけるはず。
そして、こんなブログを書いている自分も、もっと先読みができる性格と人格と思考力を磨いて行きたいと、毎日考えています。
自分の中に眠っている「将棋脳」、たまには日常に使ってみてもいいかもしれませんね。
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