
「Linuxをチョットデキル」は、リーナスさんの名言ですが、プログラミングをほんの少しだけ学習してそれを無理やり仕事で使おうとする人がいたんですよ。
後輩や学習中でメンターについている人であれば、色々と指導してあげるところなんですが、
その人は、とある会社の役員で、バリバリのプレイングマネージャーでもあります。
どちらかというと、企画やマーケティングが主体で、AIブームに乗りたくて、プログラミングを勉強し初めて、Pythonを少しだけ使えるというレベルのようです。
その彼から、「自分の作ったプログラムをレビューしてほしい」という依頼があったので、その対応についての話です。
レビューというなのガッツリ学習
その人はとある自社サービスを展開している会社の役職者でしたが、
退職者が毎月のように出ていて、社内は誰もが「時間が無い、忙しい」が口癖になっている会社です。
エンジニア部門は、業務委託を数名揃えていて、正社員は1名という構成のため、何か新規開発を行うという事はここ数年行われていないそうです。
売上も落ち込んでいたある時、その人が、LPを使って集客をする方法を、社外のコンサルティングの人から聞いて、
「HTMLを作る程度の事なので、自分が構築する」と勇足気味に宣言していました。(とある会議でのこと)
結果的に、長くても1ヶ月ぐらいで終わると思われていたそのシステムが、今現在3ヶ月ほど経過していました。
そして、「ようやく何とか形ができた」と報告があったと思ったら、自分に「レビューをして欲しい」という依頼があったんですよ。
とりあえず、レビューをする分には「少し時間を費やせばいいか」的な軽い気持ちで、Githubにアップされているソースコードを見てみたところ、
HTMLファイルに、styleタグとscriptタグがびっしり書き込まれている、まるで汎用性のないコードがあり、
「これをどのようにレビューすればいいか?」と聞いたところ、
「入力フォームのバリデーションチェックがうまく動かないので、どうすればいいか教えて欲しい。」
あと
「どういう風にプログラム(javascriptとcss)を書けばいいか助言して欲しい」
とのことでした。
おいおい・・・レビューじゃないやん!
要するに「教えて欲しい」ということだと理解して、まずはそのLPは、他のページも量産するために、
汎用性のため(ていうか普通のホームページのようにするため)のファイル構成について説明してみました。
すると、「なんかめんどくさいですね」という返答。
プログラミングに関しては、ChatGPTのコピペで作ったらしく、
見た目は整っているけど、まるで無駄のありまくるコードなので、そもそも定義から、イベントハンドラー処理などの種別に分けて、
できればclass化して、できないなら関数化をして処理を一緒くたにしないように説明したら、こちらも、
「自分プログラマーじゃないんで、もっと簡単に直せる範囲でできないですか?」
とのこと、
そもそも、レビューをするコードルールや、設計などもまるでなく、一体何がしたかったのか疑問に感じた無駄時間でした。
プロジェクト化しない雑務の成れの果て
実は今回のようなレビュー依頼は今回が初めてではなく、これまでも何度か経験があって(同じ人から)
その都度、ゴールに辿り着けない(というか、何を目的にしているかわからない依頼だった)状態なので、
プログラマーでは無い人が、プログラマー気取りでコードを書いて、それを業務外でレビューして欲しいという非常に厚かましい要求に対して、
「それって、ちゃんと会社としてのツールにするなら、プロジェクト化して、本職のプログラマーに作業をさせた方がいいですよ。」
「自分の学習のためなのであれば、まだそのレベルでは無いので、自己学習をしっかりした方がいいですよ。」
と、少しきついかもしれませんが、伝えておきました。
だって、自分だけじゃなく、他のエンジニアにも、「サーバー作って」とか、「これどうすればいい?」と業務中に聞きまくって、
色々なエンジニアから、「業務時間が取られて何とかしてください」と苦情が自分に来るほどでした。
まったく、エンジニアをちょっと知っていると思い込んでいる非エンジニアって、結構ウザがられるんだな〜という事がよくわかりました。
ヘタに役職が上の人ほど、自分が見えていないのかもしれませんね。
学習する気があるのか無いのか、どっちなんだい?
実はこの会社は、Webサービス展開は、PHP言語でサービス展開しており、
その人はPythonしか使った事が無いため、
本番サーバーに、Pythonがインストールされていないにもかかわらず、「Pythonインストールして」という傍若無人っぷりを展開していました。
さすがに、バリバリ現役の本番Webサーバーに対して、気軽にモジュールインストールするのが怖かったので、
「それは別サーバーを立ち上げてそこを公開してくれ」と指導しておきました。
「いっそのこと、PHPを少し覚えて、それをプログラミングすればいい」と提案してみましたが、
「自分は、プログラマーではないので、PHPは勉強しない」という学習意欲がまるで無い事を自分で露呈する始末です。
正直学習意欲のないエンジニアは、転職することを提案してあげるのですが、その人のスタンスであれば、
「プログラムがチョットデキル」というレベルではなく、「プログラムはマルデデキナイ」というレベルであるし、
「今後覚える気もまるで無い」という事を再認識できました。
仕事と興味をわきまえるベシ
興味本位でプログラミングを勉強する事は、何も悪い事ではなく、
AIは、今一番ホットな領域でもあるので、それを学習する姿勢はまったく悪く無いんですよね。
でも、エンジニアの仕事領域に土足で割り込んできて、掻き乱して、時間泥棒までするなんて、
その会社の役員あるまじき失態としか思えませんでした。
一番タチが悪いのは、本人にそうした自覚がまるでなく、
自分は、忙しいエンジニアの作業をしてあげているという、気分であり、
ありがた迷惑の強要に気がついていないのが残念でしかたがありませんね。
こうした無知って、ホント罪悪感を認識させてあげた方がいいのかな?
あとがき
いろいろと、悪口っぽく書きましたが、今回登場したこの人とは非常に仲良くしている友達でもあります。
友達なんで、少し手厳しい事を言ってもいいかとも思うんですが、少しプライドが高い人なんで、
落ち込むとさらに周囲に色々と波紋を起こして悪影響が発生する可能性が高いので、
今回の事などを切り出すときは、酒の場と決めています。
よく飲みに行く酒友達でもあるので、こんど、コンコンと説教してあげようと今現在計画中なのです。
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