
世の中のITで困っている人に手を差し伸べる役割を感じている、ユゲタです。
とあるWebシステムを作りたいけど、大規模過ぎてどうやって設計したら良いかわからないという会社さん。
今公開して展開している会社のサービスが陳腐化してきたので今時のホームページに作り直したいんだけど、どんなフレームワークを使えばいいかわからない会社さん。
とある業界から依頼されたアプリ製作があるけど、作れるエンジニアがいないという会社さん。
これまで色々な無茶難題に、ご対応させていただいてきましたが、先日
Webシステムを作って欲しいというお話をお断りしてしまいました。
あまりお断りをしない自分が何で依頼を拒否したのかをブログに書き残しておきます。
依頼内容
依頼者は、以前から知り合いだった自分よりも二周りぐらい上の年齢の方で、もはや定年を迎えて年金生活をしつつ、毎日趣味を謳歌している方です。
実はあまり細かく書くことはできないんですが、日本のとある省庁のIT化が進んでおらず、かなり人力でローテクで昭和な運用をしているそうで、以前からそれに関する相談は受けていました。
その業界に関する材料、加工、販売から、関わる流通に関する全ての業界から会社さんなどが登録して、交流して、
マッチングできるプラットフォームを作りたいのだそうです。
IT化が進んでいない業界というのは、知っている人は自分の人脈やコネでこれまでの仕事を進められるのだが、新規参入などが難しい領域で、老化の進んだ日本では、後継者問題が深刻なのだそうです。
このプロジェクトにもう一人参加していて、日本のとある政党で、関東エリアの統括役員をしている方がいるので、省庁へ直接つながることも可能なのだそうです。
ここまで聴くと、これまでにない事をIT化して、根幹の事務局につながることも計画できていて、かなり安定感のあるプロジェクトのように思いました。
とりあえず、このプラットフォームに参入してくれる会社さんなどへの説明や、各種の営業活動をしたいので、実際に動かなくてもいいので、
プラットフォームの基盤を作って欲しいとのご依頼でした。
調べてみるとレッドオーシャン
業界名、プラットフォーム、色々な流通の名称、などをググってみると、
全く同じ趣旨のプラットフォームが、大手企業、ベンチャー企業、など、検索結果上位にズラっと並んで出てきました。
この時点で、
ブルーオーシャン(誰もやっていない事業)ではなく、
レッドオーシャン(競合他社が多い事業)であることが容易にわかります。
確かに、似たようなプラットフォームがある事は依頼者の人が言っていたのですが、それらは全然活性化されておらず、機能もこちらが考えているものとはまるで違うとのことでした。
でも、サービスコンセプトや、事業内容、システムの機能や参入会社などを見てみると、まるでカブりまくり状態であることがわかり、
むしろ、こういうプラットフォームは、
よほど強力な機能や特性がないと、選考優位で参入障壁が高いという事は、ユゲタのビジネスアンテナは十分に承知しています。
周辺情報が不足している人の他にないアイデア
世の中には、自分の知らないことが山積みで、自分の毎日顔を合わせている親族や、仲の良い友だちなどでも、自分が知らない一面を持っていることもよくあります。
最近気がついたんですが、ビジネスアイデアで「他に無いサービス」という風に言うのって、本当にどこの会社もやってない場合もありますが、
大抵の場合、他にないのではなく、その人が知らないというだけのアイデアである場合が多いです。
本当に他にないサービスであれば、
特許や知財などを取るぐらいの動きをまず最初にしてもいいのに、
Webシステムを最初に
作らないといけないという話を持ってくる人で、これまで成功した事は無かった事を思い出しました。
ということで、「自分のアイデアが世の中で初めて」というタイプは、
単なる調査不足であるとして、話を聞くようになってしまいました。
間違えないでほしいのは、斬新なアイデアを無下に否定するというワケではないということを、確実にお伝えしておきますね。
頼む側の礼儀
あと、これは個人的な感覚も大きいのですが、今回頼んできた人は、会うたびに人の見た目の話をすぐにするタイプの人で、
自分が70過ぎの年齢だけど、定期的にスポーツジムで水泳をしていて、「自分若く見えるでしょ?」という強制的な質問をしてくる程度の低い思考レベルが、以前から気にはなっていたんですよね。
今回直接お会いして話を聞いたんですが、その時も久しぶりというのはありましたが、やはりビジネスの話の合間はこうした見た目やら
程度の低い世間話ばかりしていたので、非常に疲れました・・・
こういう人とビジネスで組んだ時に、適当な仕事で、他人を動かすだけの自分はプロデューサーだという動きしかできない人が多く、
その人が発起人と言い出した時のジャイアンっぷりはハンパなく手に負えなくなるのが目に見えています。
趣味でギャンブルをやっているという点で、ちょっと
自分とは合わないタイプの人という認識は以前からありましたからね。
とはいえ実は、この話を簡単に電話で聞いていて、直接会って話を聞くまでは、プラットフォームの簡易構築をやってあげようと思っていたんですけど、
資料を見せてもらいながら話を聞いて、改めて自分でネットを調べてみて、やる価値のない仕事と判断してその方には申し訳ないんですが、お断りをしたという経緯になりました。
簡易なモックアップを作って欲しい依頼は断るべし
色々な設計などは自分(依頼者)がやるので、実際に動かなくてもいいので、簡単なプラットフォームのモックアップを作って欲しいという話も、お断りポイントでした。
簡単なプラットフォームって、一体なんなんだ?
見た目だけでいいなら、「フォトショップで自分で作りゃいいじゃん」というのが本音です。
それをHTMLでコーディングしてほしいならそれでもいいけど、デザインを気にしているのか、簡易でも使える動くシステムを作って欲しいのかと言うと、おそらくその両方であることは、これまでの経験からよくわかっています。
依頼者がいう簡単は、エンジニアでは、
思ったほど簡単ではないという事を、本当は強く言ってあげたいんですよね。
でも、ITのわからない人にこの手の話をしても、馬の耳に念仏なので、そんな無駄はやらないに限ります。
簡易モックアップ製作は、自分の会社で作るサービスか、それをちゃんと仕事として依頼された時以外は作らないほうが良いというのが、持論です。
ゴールの決まっていないモックアップを、依頼者主導で作っていくというのは、かなり地獄の開発の幕開けになるんですよね。実際。
あとがき
ということでこうした経緯で、今回のご依頼は、丁寧にお断りさせていただきました。
依頼者の方は、おそらく他のシステム会社などに断られて行き着いた先がボクだったのだと、話を聞いていてなんとなく理解できました。
他の経営者の方が断ったのも、おそらく今回ブログに書いた内容と同じであろう事はよく分かります。
そもそも、仕事としてやろうと思って、人を集めたいのであれば、それ相応の
資金調達をするというのも主導者の役割です。
だけど、そういう活動をしないという点で、その人に乗っかると
泥をかぶってしまうのが明確ですからね。
お友達付き合いは今まで通りで、今回のお話からは身を引かせてもらった話でした。
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