企業における開発エンジニアのニーズは年々増していて、CTO不足、優秀なエンジニア不足、そもそも開発員不足というセリフはいろいろな会社の採用担当者さんから、絶え間なく耳にします。
採用現場の矛盾
会社で採用担当をしていると、面談時にとても優秀に思えた人が、いざ現場で半年ぐらい勤務したときに、アレ?という感じだったり、
少し心もとないけど、とりあえず採用してみた人が、社内で誰もが認めるぐらい活躍していたり、
全く何を基準に採用すればいいのかわからなくなる事が多いです。
採用担当者はあくまで、何度か面談し、数時間のうちに、その人のスキルとか思考を判断しなければならない為、多くが、採用担当者の感覚で行われている為、好き嫌いという感情を初めて、開発現場での人間関係などは考慮できない事がほとんどです。
採用面談バトル
採用は、職を求めて来る人と、仕事を与える人の、かなり上下という立場が明確な構造のように思えますが、採用担当者も、求職者も、実は同等の立場だという事を理解できていない人が多いようです。
大前提として、多くの面談が採用企業の会社内で行われる事から、採用者のホームグラウンドな為、上から目線の採用担当者が存在する事は間違いないです。
求職者は、その会社で働きたい為に、有りもしない会社への意欲と仕事に対する情熱を自分の口で話しますが、本人が納得できているかは不明な事が多いです。
そして、採用担当者は、そう言った求職者の真意を見ぬこうも必死になるわけですが、とんだ茶番に見えて仕方がありません。
あくまで個人的な主観ですが、そんなやり取りをせずに、本音トークをお互いにできて、お互いにマッチングできるかという事を追求したほうがより生産的ではないかと考えています。
採用担当者の圧のかけ方次第で、求職者の取り繕いが大幅に増す事も、よく聞く話ではある為、どちらも、固定概念で作業しているようにしか見えないですね。
エンジニアスキルを見抜く方法
あくまで採用担当者としてのものの見方ですが、
開発エンジニアであれば、プログラムのアルゴリズムについて語れる人も多いと思いますが、開発員という人達の多くが、世間一般の知識ではなく、自分の興味関心のある知識しか取り込まない傾向があります。
採用における失敗例として、プログラミング能力は優れているが、仕様把握や、新たな提案などに対応できず、優秀なはずなのにトラブルメーカーになってしまう開発員も少なくないそうです。
そんな時の為に、開発員の総合的な思考能力についてのレベルを見るようにしましょう。
複数の電車路線が入り組んだ東京の電車マップを見て、ある場所からある場所まで、どの電車の路線を使っていくのがいいか?
という問いに対して、路線検索アプリを使って、一番時間が短い路線を選ぶ人と、
一番金額が安い方法を選ぶ人、
他にも、乗り換えで一番歩く距離が少ない路線を選んだり、
と、人によって答え方は様々だと思います。
実際にやってみると、これ以外でも沢山出てくると思います。
僕は個人的には、これらの答えを言える人は、合格だと考えており、失格の人は
「分かりません」という人、または、答えに対してヒントを要求して来る人です。
質問の意図が分からず、「もう少し詳しく教えてください」という場合もNGですね。
これは、物事に対して、自分がどれだけ考えられるかという基本的な思考を、答える事でアウトプットする2つの確認を行っています。
複数ある路線でどれがいいかを理由をもとに決めていく行為は、開発工程における、仕様設計と見立てて、ちゃんと答えを出せるかどうか。
その答えを出す理論が納得できるか。
出来た理論をちゃんと分かりやすく人に伝える事が出来るか。
という点で評価します。
その他の例
鉄道の問題だけではなく、こう言った思考テストはいくつもその場で考えられます。
例えば、
- 5リットル水の入るバケツと、3リットルの水が入るバケツを使って、最短で4リットルの水を用意する方法
- 沢山の種類の物が、乱雑に置かれている写真を見て、その物をグループ分けする方法
- 朝、早起きをする方法
こんな感じで、簡単なものから、複雑なクイズのようなものまで、いくつも考える事が可能です。
ただし、どれも、真剣に考え始めると、とても悩んだしまう物というのがポイントで、
どの様に答えを導き出すかという過程を判断出来れば、いいという事です。
こういった思考テストは、できる限りリラックスして、素に近い状態で行うのが望ましい為、面接担当者は、そう言う場づくりが出来るかがポイントになります。
本当の採用
半分は愚痴になりますが、こう言った思考テストを行うとき、残念ながらほとんどの人が失格になってしまいます。
人が普段から意識していないと、いかに物事を考えていないかよく分かるという側面もあります。
しかし、逆に捉えると、少数派の、思考保持者が見極められるという事も考えられます。
採用担当者は、求職者とその場でいかにうちとけあって、本音を引き出せるかが本筋で、
求職者は、多くの人が、前職をイヤだから辞めたなどの軽い気持ちで面談に臨んでいるケースも多い為、採用される為にする事ではなく、自分にあった会社を選ぶという姿勢を持って臨んでもらいたいです。
第一印象勝負
合コンや、営業活動においても、同じ事が言えますが、初対面の一番最初の印象はその人とのコミュニケーションで、ずっと引きずって行くものなので、大体の面談が最初の5分で、お互いに答えが出ている事が多いのではないでしょうか?
無駄な時間をかけるよりも、どれだけ密度の濃い5分を費やせるかが、より生産性の高い採用アルゴリズムだと言えるのかもしれませんね。
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