システムエンジニアに必要な三種の神器の話

2023/09/25

テクノロジー 日記

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eyecatch 先日、仕事である会社の方から「システムエンジニアが不足している」という相談を受けました。 会社内に開発部門もあり、システム開発は事業として行っているのですが、総合的なシステムに精通しているエンジニアがおらず困っているのだそうです。 結局のところ、こちらに対して、何をどうして欲しいのかは伝えられずに、愚痴を聞かされただけの相談だったんですが、改めてこのような会社が多いという認識が強くなりました。 そんなシステムエンジニアって一体どういう人が求められているのかを少し考えてみたくなり、ブログに書いてみたいと思います。

多くの会社が欲しがるシステムエンジニア

SEと呼ばれる、システムエンジニアは、プログラミングが出来て、ネットワークに強くて、インフラ設計ができて、アプリなどの構築をレゴブロックを作るようにできてしまうような、スーパーマンをイメージしがちですが、 自分の知っているSEの人で、そういう人はほぼいません。 企業で欲しがっているSEというのは、ある程度のシステムの知識を持っており、構築しようとしているシステムの設計ができ、プログラマーと、クライアントや運営担当者などの現場と話ができる、コミュニケーション能力と雑多な知識を備えている人です。 要するに、システム開発のプロジェクトを仕切ることができる人ですね。 実際にプログラミングや開発などは、それぞれの分野で作業をする開発員に行わせるため、細かな関数やら変数やらデータベースの値がどーのこーの考える必要なんて無いんですね。

SE三種の神器

そして、そんな仕切り屋であるSEは、VScodeなどのプログラミングツールなどはほぼ使わず、彼らが使うのは、
・エクセル ・ワード ・パワポ
この三種の神器です。 ワードで設計書を書き、パワポで資料を作って提案して、エクセルで理論的なデータをまとめるという、これがSEのやっている仕事であり、システム開発を成功に導くのが彼らの仕事という事です。 とんだスーパーマンですね。

システムに精通していると見えてくる景色

ここだけの話、システムエンジニアは、お給料も高額です。 SEを束ねるSIerなどの技術者派遣などの会社では、開発員の人材構造のピラミッドの頂点に君臨することが多く、マネジメント量も含まれているためかわかりませんが、お給料は半端なく高いという実態があります。 どれだけプログラミングスキルが高くても、ビジネスの話ができなければ、SEになることはできません。 でも、SEのポジションになると、プログラミング開発などの作業はやってはいけないという暗黙の了解があるらしく、もはやマネジメントや営業に徹して、資料作りが彼らの仕事になるのだそうです。 システムに詳しいことには代わり有りませんけどね。 そして、システムに精通してくると、あるタイミングから、デジタルの技術はプログラミングも含めて難しいモノではなく、非常に便利な道具であるという見え方ができます。 ホームページを作るのも、企業のERPを作るのも何ら変わらず同じ様な感じで、何をどの様にすればソフトウェアが作られるのかが手に取るように分かるので、とても面白い世界が広がり始めます。 SEじゃなくても、この領域は体験できると思うので、この景色が見えてきた人は、デジタル領域が楽しくて仕方がなくなるでしょうね。

社内SEと社外SE

SEは大きく分けて2種類あり、「社内SE」と「社外SE」です。 社外SEの事を一般的に「SE」と呼ばれ、社内SEは、「情シス」と呼ばれることが多いようです。 似て非なるこの2つのSEが、大きく違う点として、社内SEは、いわゆる雑務系で、社外SEは、クライアント対応をするIT系優秀営業マンという位置づけで考えるとわかりやすいでしょう。 でも実際の所、社内SEのメイン業務である「ヘルプデスク」という、要するに低レベルITスキルの人に手取り足取り教えるという業務が、社外SEでは、ITのかけらもわからないクライアントに嫌な顔ひとつせずに対応して理解してもらうという、共通点があります。 社内SEは、少人数でやることが多いが、社外SEは、プログラマーなどの手足となる人材を多数抱えて対応することが多いという違いもあります。 これは言うならば、取り巻きをたくさん抱えている有名人と、まだあまり売れていない若手俳優やお笑い芸人が、タクシーではなく電車移動しているような感じなのかもしれません。 それほど、同じSEとおいう肩書なのに、社内SEと社外SEには違いがあるんですよね。

今時のエンジニアがSEになりたがらない本当の理由

一昔前にエンジニア35歳定年説という言葉が流行りましたが、「エンジニアでバリバリのプログラマーは、35歳を超えるとマネジメントができないと仕事が無くなるよ」という意味で、コミュニケーション能力を高めないプログラマーは、そのうち仕事を失うという隠語としても使われていました。 同じ職場でも、チャットで会話するのが当たり前のIT開発現場では、もはや会話マネジメントなどは希薄になっていて、人を躾ける役割でもあるマネジメント業務を嫌がる傾向があるようです。 要するに、お給料がアップするよりも、今自分がやりたいことをやる思考の方が優先化されているみたいですね。 分からなくはないですが、この思考って会社や組織の方向性からズレる可能性も高いので、この発言をした人の将来は、「フリーランスエンジニアになりたい」という思考が見え隠れしているような気がします。 でも、プログラミングエディターから、SEの三種の神器に変える勇気は正直自分も無いかも・・・ 面白いことに、SEのランク付けで三種の神器の「エクセル、ワード、パワポ」を、Googleツールの「スプレッドシート、ドキュメント、スライド」に置き換えている人は、今時のセンスなのだそうです。 分からなくもないけど、やっぱりプログラミングしたいな〜と思った、ユゲタでした。

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