話し方の上手い人は、聞いていて気持ちがいい。
逆に話し方が上手くないと、何故かイライラしてしまう。
そんな時、話している方が悪いのか、聞いている方が悪いのか、人間というのは、「人の間」と文字にしているぐらい、人と人とのコミュニケーションを重要視しなければいけない生き物だと考えると、「話す側と聞く側のどちらも悪い」と考えるのが普通である。
しかし、ここで考えたいのは、聞く側というのは、簡単に気持ちを切り替えることができるが、話す側というのは、なかなか正すことが難しい。
何故話が伝わりにくいかを知って、是非話す側のスキルアップをしてみましょう。
会話のお作法
話をする時に、話す側と聞く側の2サイドに別れると思いますが、話す側にも聞く側にも、きちんとした礼儀があるのをご存知だろうか?
お作法というと少し大げさですが、要するにコミュニケーションのセオリーという事ですね。
聞く側は、「話す側を受け入れる」事を重視し、
話す側は、「聞く側が聞きやすい事」を意識して話さなければならない。
「そんなことは当たり前だ」と考えている人は、実はここが出来ていないことが多いです。
基本的に人は、自分よがりに物事を考え、自分主体で物事を伝えるものです。
聞き入れる側も、自分の好みで取捨選択しがちな、より自分に都合の良い環境にしたがるのが自然なのですが、
コミュニケーションは、自分より相手を重要視してはじめて成り立つ関係性なので、どちらか片方が欠けていると、成り立たないのです。
もちろん、そんな協定を結んでから会話するなんて事はできるわけも無いことを考えると、少なくてもどちらか一方が会話の基本を抑えていることで、
相互作用によるコミュニケーションを実現させる事が手っ取り早いのでしょう。
知識の差による弊害
学校の先生と生徒という立場は非常に分かりやすく、「教える側と教わる側」なのですが、社会に出ると、「先輩と後輩」という関係ぐらいしか、こうした立場が明確になることはありません。
同時期に入社した同期社員とは、対等の立場での話し方になると思いますが、どちらか一方のスキルが高かった場合、スキルが低い場合に「お前なんでこんな事も知らないの?」と冗談であっても、言うべきではないですね。
知識の深い人は、他の人に伝える術を知らないと、いくらスキルが高く、仕事の成果が高い人でも、周囲から人が離れてしまう「近寄りがたい人」になってしまうので、スキルを高める時は、こうした他人への接し方も同時にスキルアップしなければいけないという事なんですね。
これは、高学歴の人が比較的欠如している傾向があり、人が陥りやすいスキル不足なので、気になる人は注意してみましょう。
人は、自分しか知らない人があると、「優越感」を感じる生き物ですが、
テレビで学生クイズのような番組で、問題に正解した学生がドヤ顔しているのを見ると、間違いなくアドレナリンが分泌されているというのも、とてもわかり易く見て取れます。
セミナーで感じたこと
セミナーに参加すると、毎回聞くセリフがあります。
「今回のセミナー開催に向けて時間の余裕が無かったので、内容に不備があるかも・・・」
というセリフを、冒頭挨拶でされる方も多いのですが、アイスブレイクのつもりで言っているこのセリフは、聞いている側からすると、「精度の低い講義をされる」と身構えてしまいます。
また他にも、「今回の内容をちゃんと説明しようとすると、セミナーの時間では足りないので、端折りますが・・・」というセリフを聞いても、難しいことを説明したくないとして、「めんどくさがられている」という意図を汲み取ってしまい、非常に残念な登壇者というレッテルを貼ってしまいます。
もちろん、学問的な説明を30分から1時間で行うことは不可能なのは百も承知です。
実はこうした短時間に端的に文章をまとめるという事を聞く側が期待していると考えると、いらない事を言わなくても良い事がよく分かります。
また、一番顕著なのが、エンジニアセミナーでアリがちなのが、「専門用語などを知っているという前提で話をススメてしまう人」が登壇者だったばあい、聞いていて不明な点が増えるセミナーになっているケースもよく見かけます。
ただ、初心者向けセミナーと、最低限の知識を持っている人のセミナーでは、知っていて当たり前レベルの差があってしかるべきということも分かりますが、明らかにアンマッチな場合、登壇者は何のために登壇しているかを見失っているケースも少なくないようですね。
杓子定規での物事の見方を、周囲の人の視点で見れるようになると、自分にとってもプラスな事だらけという事を是非教えてあげたい瞬間ですね。
まとめ
・話す側と聞く側のルールをキチンと理解する事が重要
・セミナー登壇における聞く側の事を考える
・話す側の自分都合は伝える意味がない
人は、他人に対して、何かを教える事に喜びを感じる生き物です。
「教えることに喜びを感じる人」と、「教えてあげた人が物事を習得する事に喜びを感じる人」、教わった人がどちらに受け止めるかが重要なのですが、是非人の成長に対して満足感を感じるようになることをオススメしたいと思います。
最後に
今回は、セミナーで聞いた話が伝わりにくい人がいたため、「もっとこうすればいいのに・・・」と感じてブログ記事を書いてみたのですが、同時に自分が登壇する時など気をつけなければイケないことを自分に言い聞かせるためにも書いてみました。
なかなか周囲の人は、こうした事を指摘してくれる人は少ないのが現実なので、人のこうした気付きを伝えてあげることもある意味重要かもしれません。
なかなか、言いづらい内容なので、尚更なんですが、こうした事を伝えるためにも、良好な人間関係を築いておく必要もあり、改めてコミュニケーションの重要性を考えさせられました。
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