「技術者は引く手あまた」と言われますが、実際に転職している人を見ると思ったほど納得していなかったりしませんか?
スカウトメールが来て、喜んで返信したら書類落ちした話を知り合いから聞いて、非常に切なくなりました。
それでも、転職支援するサービスは、どんどん新しいものが立ち上がってきており、人材紹介の新しい会社も次々と設立されています。
エンジニアの転職業界、日々進化して本当にホットなジャンルだと認識していますが、実際にそうしたエンジニアを採用する立場の人の為に、今時の良い採用方法をまとめておきます。
採用手段の分類
実際に採用担当者が取れる手段として以下のようなものがあります。
紹介採用
人材紹介会社に、採用要項をお渡しして、マッチする人を紹介してもらう方法で、エンジニア採用において、一番労力のかからない手段です。
業界の両立は30〜35%が標準と言われていますが、年俸400万円のエンジニア採用すると、30%両立で、120万円かかります。
紹介会社は検索すると沢山出てくるので、とりあえず、採用担当者であれば、各社の営業担当と名刺交換しておくのもいいかもしれません。
エンジニア 人材紹介 | Google検索
媒体採用
マイナビ、リクナビを始めとする、転職ポータルサイトにおける企業告知ですが、僕の経験では、名の知れた大手企業でないと、掲載をしても中々、反響が無いので、B2Bが主流のベンチャー企業などは、苦戦しがちですね。
ただし、媒体の特徴でもある、ポータルサイトでは、閲覧者もユーザー登録を行っており、膨大な転職者データベースが構築されています。
この登録されている転職希望者に対して、スカウトメールを送信することで、面談まで持っていけるかも・・・という流れなのですが、実はこのスカウトメールも、転職希望者の元には、山のようなメール数が届いており、正直未開封のままゴミ箱行きになるケースも少なくないようです。
要するに需要と供給って、同じ割合にならないってことですね。・・・あと、レジュメで優秀な人材って、限られるので、より集中するのもわかります。
セミナー採用
「勉強会」や「会社のサービス紹介」をテーマに、社外の人に対して、告知やアプローチするのに適している手法ですが、最近では、採用活動をセミナーを通して行うケースもあるようです。
実際にどのような内容でやっているかというと、とあるWEBサービスの会社では、「社内サーバーを全てAWSに載せ替えたエンジニア部門の技術公開」として、サーバーエンジニアを集めたり、「元々あったPHPレガシーシステムを全てElixirに載せ替えた事例紹介」としてRubyエンジニアを集めたり、様々なタイトルで集客し、社外のエンジニアを自社の会議室に呼び寄せています。
実際に採用できているかどうかは、厳し目の声をよく聞きますが、採用に関わらず、会社としてこうしたアウトプットができている組織はビジネスにおいても非常に強い印象があります。
実際に
ソラコムなどがいい例でしょうね。会社設立して半年で社外セミナーを開くという会社は、すごく行動力のある会社に見えますね。
マッチングアプリ活用
「Yenta」や「CoffeeMeeting」などを使って、経営者や、役職者が直接会って話し、お見合いしているケースはよく聞きます。
そして実際に、人事任せになっていない組織で、社長自らこうしたマッチングアプリを使って採用活動をしている会社は、社内コミュニケーションも活発である事が分かります。
今時のスマホアプリを使って、採用費も大したことが無いことを考えると、活用しないては無いのではないでしょうか?
そして裏技的な使い方として、名刺管理アプリの「Eight」ですが、自分の名刺交換していない人とも繋がることができるって知ってました?
自分の会社の競合会社の技術担当者を直接ヘッドハンティングするという事もできてしまいますよね。
Facebookを使っても良いのですが、もちろん慎重に行わないといけませんが、高値のヘッドハント会社を使うより、確実に行えます。
ダイレクトリクルーティング
上記のマッチングサービス以外でも基本的なSNSを使って、募集を呼びかけている会社も少なくないようです。
Twitterで不特定多数に呼びかけて、面談にこぎつけたり、Facebookの知人をツテにつながっていったり、今時はリクルーターからどんどん動いていく時代なんですね。
重要なのは他社との差別化
IT会社で採用を行う時に行う作業が以下のような流れになると思います。
・取り敢えず、紹介会社に連絡していい人がいたら紹介してもらうように依頼
・Wantedlyにも同じ内容で掲載して、従業員にイイネをしてもらう
・余裕があれば、人材ポータルの媒体にも同じ内容を掲載
・あとは人事の人が紹介会社のやり取りと、スカウトメールの送信を日々行う
ここで少し考えたいのが、多くの会社がほとんど同じ事をやってます。
もちろん、規模や、内容などが違いますが、やっていることはほぼ同じです。
実際に、求人サイトを見て、会社の集合写真があり和やかな雰囲気を出していたり、職務室でパソコンに向かっていて実際に仕事をしている風の写真を掲載していたり、転職ページの写真ってどこも似たり寄ったりな印象ありませんか?
転職希望者は、実際には会社のWEBページを見に来て内容をチェックしたり、会社の評判を書いているサイトなどで実際に働いていた人の意見を読んだり、インターネットでのその会社の悪口検索をしてみたりして、その会社について研究していきます。
僕が転職サイトでみた中で一番おもしろい掲載内容だったのが、
メイプルシステムズという会社です。
媒体はWantedlyですが、この会社は無料で掲載できるWantedlyで多数のエンジニアを採用獲得できており、Wantedly社からも「Hacker大賞」を受賞しているという実績を持っています。
気になる方は実際にWantedlyで「メイプルシステムズ」を検索してみましょう。
※ただし、採用活動を随時行っているわけではなく、かなりの頻度で入れ替えを行なっているようなので、定期的にチェックしてみることをオススメします。
このように他社のやっていない採用活動をするだけで、採用獲得率が格段にあがる事もあるのです。
一番考えたいことは、「採用はこういうものだ」という思い込みを持っている採用担当者の人がいたら、その殻を破ることで、今よりも多くの人を獲得できるかもしれませんよ。
あと、人材会社の人の意見を鵜呑みにしないことですね。
社外への丸投げ厳禁
そして次に考えたいのが、採用活動を外部の会社に丸投げしないことです。
会社の規模にもよりますが、できれば会社全体の活動として採用活動って行うのが理想です。
社長が人事担当者に、「来月までに3名採用しておいて」と無茶ぶりをしてきて困っている担当者の方と話したことがありますが、担当者の方の困惑ぶりは説明しなくてもよくわかると思います。
色々な会社を見てきた僕の意見としては、採用活動に社長や役員が関わっている会社ほど、いい採用ができています。
おそらく人事系の仕事をしている人は誰もが同じ意見を言うと思います。
これは、やはり採用をする時って、転職者はその会社を見ているんですが実際は人事担当者しか動いておらず、面接をしても最初は人事の人となると、会社の全体像も見えづらいし、転職する決定打に欠けてしまいます。
逆に最初の面接から会社のキーマンが出てきていれば、実際にそこで働くイメージもでき、人間関係も創造できるという事です。
経営者が採用を面倒くさいと思ったら、その時点で会社の人の質が終わっていると思っても過言ではありません。
今時の採用とは
僕が個人的に最もオススメしたいのが、スマホアプリを使って、色んな人とマッチングしてもらい、どんどんランチやコーヒーブレイクしながら、新しい人に直接会っていくというスタイルです。
もちろん、すごく労力は使いますが、確実な採用ができるという事と、その活動により、考えもしなかった採用以外の人脈発掘にも繋がるというメリットもあります。
具体的なアプリは以下のようなものがあります。
Yenta
Yenta
このアプリはビジネスマッチングで、経営者同士が多く登録していますが、逆に考えると転職者は、経営者の人と直接繋がるチャンスだとも言えます。
もちろん採用担当者が登録して人脈発掘するという使い方も試してみて損はないと思いますよ。
Eight
Eight
名刺管理ソフトで有名なSANSANの運営しているサービス・アプリですが、この名刺管理サービス、自分が名刺交換していない人の名刺も閲覧できるって知ってました?
確かEightは無料サービスで、本体が行なっている有料サービスを使っていない人は、自分の名刺を公開するのがアプリ利用の条件になっている為、有料会員ではない人の名刺は見れちゃいます。
そして運良く、会社の競合企業のエンジニア部門の人の名刺などあれば、無料で出会えてヘッドハンティングするチャンスがそこにはあるかもしれないという事ですね。
CoffeeMeeting
CoffeeMeeting
Yentaに近いですが、お茶をすることで近所の人をマッチングするサービスです。
ランチミーティングよりも軽い感じで、人と出会い、情報交換できるのがいいですね。
そんな軽いノリで採用人脈探しもアリではないでしょうか。
採用は企業文化
偉そうなことを言うつもりはありませんが、会社で大事な3要素は「ヒト」「カネ」「モノ」という、事業に不可欠な内容を知らない人はいないと思います。
この一番最初に大事と言われている「ヒト」を会社がいかに大事に考えているかというのが、その会社の雰囲気です。
ヒトを大事にしているから、社内に信頼関係が生まれ、いい雰囲気になります。いい雰囲気であれば、新しい人が入って来たくなります。
この循環が作れるかどうかなので、これを特定の人任せになっている会社は、いい雰囲気が作れない残念な会社とも言えます。
もちろん会社は社内のヒト全員が作っていく組織なので、それを意識できる環境を整えるという思考をすると、採用活動もよりうまくいくのではないでしょうか?
0 件のコメント:
コメントを投稿