松下幸之助に学ぶ経営の極意セミナーを受講

2017年7月4日

セミナー 日記

先日、とある経営セミナーを受講したのだが、セミナーのタイトルが 松下幸之助に学ぶ経営の極意 というモノでした。 僕は個人的に、色々な経営者の方とお会いするのが好きで、名刺交換目的で参加したのだが、このセミナー講義には数々の勉強になるポイントがあり、ブログに残しておくことにしました。

講師は松下政経塾・研修局長の金子一也さん

登壇してくださった講義の方は、松下幸之助が晩年力を入れていた政経塾の門下生である金子一也さんでした。 プロフィール この方の話し方、雰囲気、登壇内容の全てが非常に勉強になり、名刺交換できただけでも非常にありがたかったです。 何がすごかったのかというと、聞く人に全く不安を与えない、ゆったりとした口調、 松下幸之助と直に接した経験から話される経験談と、直接聞いたという松下語録は、とても納得感があり、 同時に松下幸之助という人物の奥深さを体験できたような気がしました。

経営のポイントは2つだけ

松下幸之助の言う経営のポイントはたったの2つだけという事を冒頭から言われて、それは下の2つだそうです。
経営理念を持つこと それを理解し実現する人を作る
この講義内でも、著書でも「経営理念」という言葉はたくさん出てくるそうで、松下幸之助は、「日本政治には経営理念が足りない」とずっと言っていたとのことです。 確かに日本経済は破綻しているという経済学者もたくさんいて、国債額などは、毎年積み上がっていっていることを考えると、日本という国の経営視点は極めてレベルが低いのかもしれません。 こうした国を中心とした経営という視点から、1つの企業における経営の視点も基本的には同じという考えで、断固たる経営理念を持つことが経営者としての姿勢で大事だと言っている事がよくわかりました。 次に「人を作る」というくだりは、実際にその経営理念を実現する人、いわゆる従業員が大事であるという内容でした。 人の扱い方がとにかくうまかった松下幸之助は、部下や周囲の人からとにかく愛されていた存在だったようです。 講義をしてくれた金子先生からも松下先生に対する尊敬の念が非常に伝わってきました。 確かに、僕の今まで勤めてきた会社を思い出すと、従業員は社長や経営者の悪口を言うという組織が多かったように思います。 同時に、そうした経営陣も、従業員に対して自分の子供のように愛している会社は少なかったように思えます。 こうした事ができて初めて成功する組織になり得るのかもしれませんね。

経営を理解できる人の割合

組織の基盤を作るのが経営層だとすると、実際に組織を作るのは、やはり従業員という事で、会社に所属する人という事になります。 国において国民が主体であるのと同じで、会社にとって、従業員が主体なんですね。 松下幸之助は、こうした従業員が全て経営理念を理解してくれるわけではないと言っていたらしく、 「せいぜい3割ぐらいの人しか理解できんやろ」 と言われていたそうです。 同時にリーダーになる人に対しては、3割の経営理解を4割にすることができたら、そのリーダーは力があり、その人の実力なのだと本人に直接話していたという事なので、役職に就いた人は、かなりやる気になったことでしょうね。 実際に、会社の経営理念を理解させるために、歌を作って毎朝歌ったり、社訓のように全員で大声で読み上げたり、社長が抜き打ちで何かしらのチェックを行ったりする会社も少なくないと思いますが、改めて、従業員が腹落ちしているかどうかの方が重要だと考えさせられました。

採用する時の4か条

従業員の考え方コントロールは難しいと考えがちですが、それを理解し易い人を採用するのが一番いいでしょう。 そんなとき、「採用する時の4か条」という事も言っていたようです。
・愛嬌のある人 ・自分よりも勉強ができる人 ・説得力のある人:信念の強い人 ・運の強い人
ここでは、仕事ができる人というのが入っていないことが不思議に思う人もいるかもしれませんが、僕も個人的に大いにこの考えに賛成です。 人は、勉強すれば学力や知識が伸び、経験することでスキルは伸びるけど、人としての魅力は、自分自身からでしか伸ばすことができないから、 採用する時は、人の魅力で取ることが正解という事です。 愛嬌があること、説得力のある人は、周囲のコミュニケーションにおいて重要である事がわかります。 自分よりも勉強ができる人というのは、松下幸之助は小学校4年を中退していることから、「今時の義務教育を通過している人は、全て自分よりも勉強ができる」と常にいっていたそうです。 さらに、一番強調すべきは、「運の強い人」で、これは努力して手に入れられるものでもなく、持って生まれたものであったり、その時の運という計り知れない個性なのだそうです。 確かにこれらの特性を持った人と面接をした時に、「実務の経験が無いから」という理由で不採用にしてしまう、開発現場もよく見かけますが、ちゃんとこうした視点をもって採用することで、いい人材確保ができるのでしょう。

素直が一番

他にも数多くのエピソードを紹介していただいたのですが、自分の手帳を見て、数が多すぎたので、今後小出しにしていきたいのと、書籍などで読むことをオススメします。 そして、有名な事ですが、人が成長するため、仕事を成功するため、他人との交流を円滑にするため、全てにおいて「素直になること」が一番だと言われていました。 これも非常に腹落ちする内容で、戦国武将の有名な言葉で、下の3つがある。
「鳴かぬなら、全てにおいてしてしまえホトトギス」 織田信長 「鳴かぬなら、鳴かせてみせようホトトギス」 豊臣秀吉 「鳴かぬなら、鳴くまでまとうホトトギス」 徳川家康
松下幸之助もこれにあやかって下記のように言っていたそうです。
「鳴かぬなら、それもなお良しホトトギス」 松下幸之助
非常に人格を表しているいい言葉に思えてきました。 人を避難することがほぼ無く、何かに失敗した従業員にたいしては「得したな」と失敗するスキルがたまった事を褒め、褒められた従業員は、大きく成長していったというから、こんなマネジメントをする役職者はまず見たことが無いというのが僕の感想でした。 全てにおいて、素直になると、物事の本質が見えてくるし、何より周囲の信頼も得られる。 こんな良いことを何故しないのか、松下幸之助は、周囲の怒ってばかりいる経営者に訴えたかったのかもしれませんね。

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