うちの会社でホームページを作って、サーバーもお預かりしているクライアントさんの更新を今年も行い、その会社のサイトが4年目を迎えました。
運用更新作業などはほぼなく、サーバー管理とドメイン管理程度の更新費なので、少し割高何ではないかと思い、今年は無料でデザイン変更をしてあげることにしました。
というのも、最近のうちの会社でのホームページ制作方針が4年前から随分変わったので、そのシステム変更もしたいと考えたことも思い立った一つの要因でもあります。
クライアントさんは田舎のしがない工場をもつ会社さん
コロナの最中に、業績不振を払拭しようと、助成金を使ってちゃんとしたホームページを作りたいとご依頼をいただき、4年前に制作させていただいたそのクライアントさんは、
会社のすぐ横に鉄工場を持つ製造企業です。
地元の四国の海辺の片隅にある、小さな町の一角にポツンと存在する会社さんで、実はそんなに特徴もなく、ほそぼそと向上で生産した鉄鋼製品を販売している会社さんなんですね。
直接お話を伺うために、4年ぶりにその会社を訪問して、暖かく迎い入れてくれて、少しばかりの懐かしさと、その会社の社長さんの人柄の良さに安心感を取り戻した瞬間でした。
ホームページは生物
その会社のホームページ担当の事務員の方がいて、高齢の女性の方なんですが、HTMLを少しかじってホームページを簡単には理解しているため、運用担当者はこの方が全て行っています。
ちなみに、社長さんは、こういう事は何も分からないというのも、他の会社でもアルアルでしょう。
そのホームページ運用担当の方が、色々とホームページの変更したい点というのをリストアップしてくれていて、それらも踏まえて大幅にリニューアルさせてもらおうと意見が一致しました。
そもそも、ホームページって更新が命で、一度作って放置されているホームページって必ず閑古鳥が無く、リアルで言うと、空き家状態みたいになってしまいます。
ちゃんとメンテナンスから、内容の情報更新をリアルタイムにしっかりと行うことで会社の活動アピールにもなるし、定期的に閲覧してもらう重要な来訪抑制につながります。
でも、田舎のしがない会社さんて、なかなか更新する内容なんてないんですよね。
ブログの機能も作ってあったんですが、目標として月に一度はブログを書いて更新したいという当初のお話でしたが、今は2,3,ヶ月に一度ぐらい書ければいいな・・・程度のようです。
なので4年経っても、アクセスは、1日に1桁台ぐらいの人数しか訪れておらず、まさに閑古鳥が鳴いている状態になっていました。
となりの芝は青いモノ
お打ち合わせをしていた時に、社長さんが先日別の会社の方にホームページの話を聞いたことを言い出しました。
「別の業者ですが、床暖房の製造販売をしている会社は、営業活動をしていなくて、作ったホームページを運用しているだけで、ユーザーから問い合わせが来ていて商売が成り立っている」
こんなザックリした話ですが、社長さんは次のように言い続けました・・・
「うちも、ホームページでチャリンチャリンとお金が入ってくる仕組みが作りたい」
自分「・・・」
「どうすればいいですかね?」
この社長さんは、自分の会社の営業活動を自分の足で行って全国車で回っているんですが、なかなか受注もとれずに、ほとんどが空振り営業になっていて、かなり営業活動自体にうんざりしているという背景も事前にお聞きしていました。
どうすればいいか?という質問に対しては、
「営業活動はしていないけど、ホームページの専用担当者は採用するか別の会社にお願いしていて、コスト0円で売上が伸びているわけではないハズです。」
とちゃんとウラの事情があることを伝えておきました。
良い面ばかり見て、悪いことは何も理解していない状態って、詐欺などに簡単に騙されてしまう手口に似ているので、そういう夢のような話は実際にはなく、相応の自分の思考と対応とおそらくそれに伴うお金が必要という事を覚悟する必要があるんですね。
改めて気がついたビジネスが得意な人と疎い人
その会社は創業から20年近く経っている会社なので、社長さんもさぞかしビジネスに長けているのかと思っていたんですが、
田舎の情報量と、ITが苦手なのでビジネスの基礎すら理解できていない社長さんが、今回のお打ち合わせで露呈してしまいました。
そして、改めて会社内の状態を思い出すと、ホームページに限らず、カタログ作りや何かしらの作業(バックオフィスの作業も含めて)は、全て事務のその女性に「やっといて」の一言で作業してもらっていたんですね。
要するに自分では手を動かさない社長という事で、致し方なく営業をしているという状態で、他社の営業しない話を聞いて、自分もそうありたいと考えたけどどうやればそうできるかまるで思考が追いついていない状態です。
少し頼りなさげに思える社長さんですが、世の中の会社の社長って概ねこうしたちょっとダメ人間系が多いんということも、自分なりに理解しています。
カリスマ性のある、大企業のトップのような社長さんは、田舎のしがない小さな工場の社長には求めてはいけないのかもしれませんね。
ビジネスが得意な人って、きっと自分で色々アイデアを出して、自分で動いて、成功を自ら掴みに行くことができる人で、
多くの人がビジネスに疎い人と考えられますよね。
ホームページは魔法の道具?
Webを使ったシステムやサービスは、エンジニアから言わせると、ホームページに毛が生えたモノで、Webというプラットフォームにおいての技術内容はほぼ同じです。
もちろん、デザインやデータの扱いなど、細かな内容はまるで違いますが、Webを使ったビジネススキームを考えることができれば、一昔前のように泥臭い営業を自分の足で行わずとも、
ネット上で勝手に商品が売れたり、問い合わせが向こうからくる事が可能になります。
不労所得というわけではないですが、不本意な営業活動や、無意味な広告費などは極力抑えることができるもの、Webならではの特徴ですね。(Webにもちゃんとスキルが必要ですが)
でも、ITが苦手な人は、Webを活用したビジネススキームなんて思いつくはずもないし、今回の社長さんのように他社の成功事例を指を加えて聞いて、ジェラっているぐらいにしかならないでしょう。
Webが得意な若手社員などがいれば、奇跡的なアイデアが生まれたりするケースもありますが、高齢な社員しかいないこの会社にはそれも少し期待できない状態です。
そして、これまでWebシステムのビジネススキームを持っていない会社さんが、Webシステムを導入しようとすると、まるで違う作業フローに変える必要も出てくるので、そういう変化に対応しないといけないことも多いでしょう。
そうした変化に対して適応できる会社さんは、おそらくWebシステムを使って成功できる会社と言えるかもしれませんね。
あとがき
なにはともあれ、ホームページを更新するという事が本来の目的であって、ビジネスをWebで作る話はまたおいおい考えるとして、
その会社さんのホームページを預からせていただいている以上、しっかりとした恥ずかしくないWebサイトを公開して、
できればそれを会社に貢献できるようにしてあげたいと心の底から思いましたね。
改めて、なかなかクライアントさん思いの会社運用しているな〜と自分で自分のことを褒めてあげましたよ。
一緒に同行してくれた、その会社の専属コンサルさんにもそう言われたので、自分としても少し自身がついた今回のクライアントさん会社訪問でした、
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