成功ではなく失敗談が刺さる理由

2018/06/18

コミュニケーション 学習

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先日、古い友人と会った際に、その友人のこれまでの成功談をたらふく聞いたのえすが、これっぽっちも面白いと感じませんでした。 このように人は、自分の成功は話したがりますが、他人の成功は受け入れ難い感覚があります。 ひがみやねたみとして感じるというケースもありますが、話す側が鼻につく話し方をしているケースもあります。 こういう話をすると、素直に喜んであげられない人は、冷たい人と思われがちですが、同窓会などで同じような経験をした人も多いのでは無いでしょうか? そして、いつも話す側になる人は、相手にそう思われている事に気がついていない人も多いようなので、自分の戒めも込めて成功談の話し方を考えてみましょう。

成功談が受け入れ難いワケ

何故人は、他人の成功談を素直に喜んで受け入れずに、少しひがんでしまうのでしょう? もちろん、ここでのヒガミは、相手の成功と自分の成功を比べてしまうために発生してしまいます。 全ての人が成功者にたいしてひがむワケではありませんが、なんとなく自慢ばかりしている人って、あまり積極的に近づいて行きたく無いと感じるのは普通の感覚だと思います。 日本人は、偏差値や受験勉強などを基本にした成人までの間は、競争社会の中に生きています。 自然と人との勝ち負けが基本になり、心理の根本的に他人との勝ち負けを無条件に比較してしまう癖がついてしまっているんですね。 これはこれで必要な場面もあるのですが、相手の成功を素直に喜べないのは、人として寂しい気もします。 ビジネス社会でも、営業成績を比較したり、学歴社会として偏差値の高い大学を卒業しているかどうか、いい会社に就職していて、いいポストについていた。 こういう事で優越感を感じる人がいる限り、劣等感を感じてしまう人もいるのでしょう。 もはやこれは国民病と思って諦めるしか無いかもしれませんね。

失敗談は自虐ネタ

成功談ではなく、失敗談を話す人もいます。 確かに過去に自分のやっちまった失敗談を面白おかしく話をする人は、非常に好感が持てる人が多い印象があります。 実際に、そういう人は、自分の失敗を経て、いまでは成功しているという成功自慢になる場合もありますが、話し方としては非常にうまい方法と言えます。 大した成功をしていないにも関わらず、とんでもない失敗をしてどん底を味わったようなエピソードを前提につけることで、普通になっただけで、とてもすごい経験をした人としてカテゴライズされがちです。 そして、何より、こうした話パターンをする人は、話し上手な人が多いという傾向もあります。 きっと、キャバクラなどで、盛り上げる事が得意な人は、こういうタイプなのでしょう。 人の失敗は何故そんなに面白いのでしょう? 自分で失敗したら落ち込むだけなのですが、相手の失敗した経験は、痛くも痒くもありません。 そして、失敗するケーススタディとして、学習する事ができます。 人の失敗を面白いと感じる最大の理由は、その人を上から見る事ができるようになる、比較の原理が働くからでしょうね。

求められた時の対応

自分の成功談を話す時に、相手が何を求めているかを感じ取ることは非常に重要です。 仕事の取引先と話をする際に、「成功談を話してください」と言われたにも関わらず、全く成功談をつまらなそうに聞いている人もいれば、前のめりでどんどん欲しがる人もいます。 基本的に「失敗談を話してください」というのは、あまり聞かれないと思いますが、そういう場では、盛った成功談よりは、盛った失敗談の方が、その後の話の盛り上がり方にも違いが出ることをがあります。 話す側が、面白おかしく成功を伝達できればいいんですが、聞く側の人は、失敗談を求めているケースは少なくありません。 会社の採用面談などの場では、その人の成功談よりも失敗談を聞きたがる面接官も多く、「失敗のした事がない人は採用しない」というようなポリシーを持っている会社もあるようです。 どれだけの高い壁を乗り越えてきたのかをみているのでしょうね。 映画やドラマでも、「絶対に無理だろ」という状況を運も含めてどういう手段で乗り越えたかが、ストーリーの面白みであることは、物語を作成する人などでは当たり前ですが、話し手としてそういう事を理解しておくだけで、話し相手とのコミュニケーションが非常によくなる点であると考えた方がいいかもしれません。 自分の経験でいかに困難だったかを、悲壮感無しに話せるようになると、どうやら好感度も上がるようです。 なんなら、そういう話をするために、困難な場面に自ら進むという人生も悪くないのかもしれませんね。 苦労は買ってでもするスタンス、改めて持てる人は、同時に魅力的であると言えそうですね。

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