
独立してもうすぐ丸8年を迎える今現在、うちの会社には従業員は自分一人(ほぼ)でやっているだけなので、
これまで採用活動は全くやっていませんでした。
前職では、ずっと会社のエンジニアを増やして組織を拡大させるために、かなりの人数の採用面談を行っていたんですが、
久しぶりに、今お手伝いしている会社のエンジニア採用のお手伝いをさせてもらうことになり、採用面談に立ち会うことになりました。
そこで、昔とは一味違った感覚も得られたので、ブログに感想と、面談を受ける側のエンジニアに対して言いたいことを書いておきたいと思います。
スキル以前にコミュニケーション
エンジニア採用の際に、その会社の人事担当の人や、採用該当の部門の人から散々と「どんなスキルの人を採用すればいいですか?」という質問を、芸能人のパパラッチからうける頻度で受けたんですが、
逆に「どういう人を採用したいんですか?」といつも言い返してあげます。
AIに対応したければ、AIスキルがある人、Webページを作って欲しい人であれば、「Webページを作るスキルを持っている人」
こんな簡単なことが、自分たちで決められないというのも、なんとも情けない話ですが、
「PHP3年以上、Wordpressでプラグインを作れるぐらいのスキルと、SEOに対応するフロントエンドスキルを保持ている人」
こんな感じの回答を求めているんでしょうが、質問者でも十分に考えられる内容なんですよね。
それよりも、個人的には、スキルも重要ですが、その前に人としての素質をみた方がいいといつも考えていて、
長期に雇うつもりであれば、スキルは確実に伸びるんですが、個人のパーソナルスキルって、ほぼほぼ変わらないんですよね。
エンジニアの質疑応答
何人か面談をして気がついたことは、
質問にストレートに答えないエンジニアが圧倒的に多いと言う事です。
エンジニアの人に対して、
「これまで一番スキルアップした開発はどれですか?」
経歴書を見ながら質問したところ、どのエンジニアも、悩んだ挙句、ツラツラと難しかった開発の昔話をし初めることが多いです。
面接対策をしていないことは別にいいんですが、過去の自分を振り返ることがほぼないエンジニアだということで、こうしたエンジニアは将来的なスキルアップが極めて少ないという判断ができます。
もっと簡単な、「これまで一番楽しかった開発案件を教えてください」と質問した時は、
「〇〇です!」と答えることが普通だと思いますが、こう答えるエンジニアはこれまで一人もいませんでした。
1番を言い切るという思考は、物事を決定する決断力と判別能力を見ているのであって、2番や3番を聞きたい訳ではないんですよね。
ある意味心理テストみたいな事を面談でやっているのは、実際に仕事を初めて、レジュメほどの仕事ができるエンジニアってかなり少ないので、
それを判別するための個人的なやり方なんですよね。
(たまにこういう面接官いますよねwww)
正社員と業務委託は大きく違う事を知らない経営者に困る話
今回は、業務委託での採用面談を行っているんですが、個人的には強い組織を作って欲しいのと、
現状のその会社での正社員エンジニアが1名しかいないため、正社員での採用を以前から進めていたんですが、
今回は急ぎ案件の開発のため、業務委託での採用活動になりました。
そもそも、正社員と業務委託って雇用形態が違うというだけで、開発作業をやってもらう事において、なんの違いもないと考えている経営者は、
おそらくその後会社の経営に困る自体に陥ることは間違い無いでしょう。
だって、開発してアプリやWebサービスを作ったあとの運用がまるで見えていないのと、
技術知見は、会社ではなく、個人に貯まっていくという事が理解できていないからですね。
人を雇用して長く働いてもらう、という事を考えると、正社員で末長く働いてもらう事を目標にしないと、
短期(3ヶ月や半年ぐらい)で、アプリを作って、仕様などをドキュメントにまとめた程度では、そのアプリは3年後ぐらいに陳腐化して、
他のエンジニアがまるっと作りお直すアプリになっているでしょう。
こういう事理解できる経営者って、エンジニア経験を持っていないと難しいのかな〜と改めて思いました。
レジュメの印象を超えるサプライズ
面談の話に戻りますが、
履歴書も職務経歴書も、エージェントのコメントの入った提案資料も、書面上で判断した人で、
オンライン面談でも魅力的な人というのが、あまりいないという残念な印象を持ってしまいました。
そもそも、レジュメに書かれているエピソードなどを超えるエンジニアがほぼいないんですよね。
なので、「この人良さそう」という書類判断ではなく、「この人の気に入らないところ」を見つけて、基本的に弾いていくネガティブ判定をした方が効率的な気がしました。
エージェントのレベル感
結局は、紹介エージェントが、その会社で持っているエンジニアデータベースで、こちらの提示したスキルで検索して、ヒットした人をそのままエクセルやPDFでこちらに送っているだけの話なので、
実際にそのエージェントも、エンジニアの人を深く知っているケースは結構少ないんですよね。
数多くエンジニア数を提案してくる会社は、おそらくシステム的にエンジニアと連携しているだけなので、エージェントがマネジメントやサポートをして、エンジニアを紹介しているわけでは無いと言う事実は認識すべきですね。
要するに、エージェントに「どんなエンジニアですか?」と聞いてもまるで答えられないと言う、アホな営業スタイルのエージェントが多いという事です。
これ、エンジニアにも、紹介を受ける会社にも非常に評判が悪いので、やめた方がいいですよ。・・・と言いたい。
もう一度会いたい、一緒に仕事したいと思わせるコツ
エンジニア面談をした時に、多少のスキル違いはあっても、仕事を任せられると確信できる人がたまにいます。
簡単に言うと、ポテンシャル高い人で、信頼性の高い人ですね。
ダメエンジニアの人は何をどうすればこのような他人から一目置かれるエンジニアになれるのかというと、
エンジニアスキルを圧倒的にアップさせて、スーパーサイヤ人になるしかないんですね。
とても自分には無理と思ったエンジニアは、そのレベル止まりのエンジニアなので、どんなに取り繕っても、心理的に見抜かれると化けの皮が剥がれてしまいます。
もちろん、上級レベルのエンジニアじゃなくても雇ってもらえる現場は世の中にたくさんあるので、そうしたところに行けばいいというだけで、
そういう現場で安定した仕事ができる事を望んでいるエンジニアも多数いるので、これが悪いというワケではないと思います。
時期のタイミングとマッチング
エンジニア採用を、エンジニアが不足した時に行う会社は、「後手の組織」の可能性が高く、
「先手の開発」という、先を見据えた組織を作れていない経営になっています。
具体的に言うと、問題が起きてから問題の対応をするだけで、事前に問題を見つけると言う思考が働いていないんでしょうね。
残念な会社と言ってしまえばそれで終わりなのですが、
開発組織に関して言うと、売上利益に応じて人員構成を考えるのではなく、開発したサービスによって得られる利益を事前投資する開発が行えなければ、
常に炎上している開発が続いている会社という、負の連鎖の激しい組織になっているでしょう。
きっと、この話で耳が痛い経営者の人や、エンジニアの人も多いと思いますが、実際に「先手の開発」ができている組織を見ると、キラキラして見える事でしょうね。
あとがき
一昔前は、開発組織の中の人として採用活動をしていたのが、別の会社の経営も見据えた採用活動をした事で、
どういうエンジニアを採用すべきかと言うお節介な思考で、採用活動をいままさに進めさせてもらっています。
エージェントに対して考えることは、最終的に紹介したら終わりなのに、その後ずっと手間賃を撮り続けられることを考えると、
無理難題を提示してしっかり働いてもらうほうが、お互いにwin-winなのだと思って、「そんな人この世に存在するの?」てきなレベルで、人を紹介してもらうようにしています。
エンジニアを餌にして楽にお金儲けしようと言うエンジニアエージェントという職業、個人的にはあまり好きじゃ無いんですよねホントは・・・(ここだけの話)
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