感想
「悩み」についての解説と、「ストレス」を貯めない為に作者がどうやっているかなどを紹介している。
理論的に悩みについて向き合っていて「黄金比率」や「チェックリスト」などはすぐに役立つアイテムとしても非常に参考になりました。
ただ、作者は東大卒の弁護士、会計士などのマルチスタンスを生業としていて、その成功談を聞かされてもどうしても自分とはリンクできないという事で、
後半の方の実体験談のところは読み飛ばしてもいい件かと思う。
現代社会はストレス社会と言われ続けているが、こんなに便利な世の中になって生活も「楽」になっているはずなのに、何故ストレスに苛めるのか?
おそらくそれは、時代が進み、モラルも重要視され、人のストレスに対する抵抗力がどんどん低下していっているのではないでしょうか?
ストレスが強くなっているのではなく、人が弱くなっているんですね。
7章の「悩みは治療するよりも予防するほうがはるかに簡単」という箇所が非常に印象的ですね。
確かにうつ病などの治療で苦労している人を何人も見たことがありますが、何年もかかって薬を飲みながら、自分の感情をコントロールできない姿は非常に可哀想にも思えました。
それよりも、そう陥らないために自分で予防するという事が非常に理にかなっているし、なにより健全ではないかと。
悩みに対して悩んでいるという悪循環にだけはなってはいけないと感じさせられた本でした。
評価
★★★☆☆
文面自体は読みやすく、自分に当てはめながらスイスイ読み進められます。
カウンセリング心理学とは違い、作者の人の考えを中心に書かれているので、医学的には見ないほうがいいでしょう。
でも、人と話をするネタとしては十分で参考にもなるし、困っている人に話してあげるといいでしょうね。
本の情報
著者:黒川康正
初版:2004年5月7日
発行:PHP研究所
ページ数: 237P
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