最近、手帳に手書きで文字を書くことが何だか楽しくなってきて、スマートフォンのメモ帳を活用しなくなってきたんですが、これって原点回帰って言うんですかね?
スマホで文字入力するのもフリック入力が慣れてきたらそんなに苦では無いんですが、どうしてもちょこっとイラストを描いたり、アイコンを描いたりするのに、手書きのほうが直感的なんですよね。
ITを職にしている僕がどんどんアナログ人間になっていくというのは如何なものか、という話はおいておいて、今回は、自宅で運用している公開サーバーから、いよいよVPSを活用して外部サーバーに移行してみようじゃないかと考えて、これまで、「AWS」「GMOクラウド」「つかえるねっと」「ホワイトクラウド」「さくらVPS」などなど、仕事ではいくつかのVPSを使ってきましたが、個人で利用するにはコスパが重要!という思考から、NTTPSの「WebARENA」を使って検証してみたいと思います。
NTTPC - WebARENAについて
WebARENA
NTTPCの運営するWebARENAですが、月額が「360円」という業界最安値で提供しており、個人利用する場合には最適なんじゃないかと思い、今回の検証作業に踏み切りました。
他のVPSサービスについては、基本的にカタログスペックに偽りはなく、一部のVPS業者は、障害対応が苦手だったり、メンテナンス時に、なんらかの問題を起こしがちだったり、そもそも費用が高かったりしていたので、今回始めて使ってみるWebARENAが一般的なVPSとして使い勝手がいいか悪いかと、WEBページアクセスにおける回線品質などをチェックしてみたいと思います。
ちなみに、WebARENAは360円プランを最低とし、下記のようなスペックに応じた料金プランがあります。
全体的にかなり良心的な構成になっていることがわかります。
僕が最も気に入った点としては、データ転送が無制限という点でAWSが先行から漏れている点は、この点に尽きます。
だって、データバックアップをする場合も転送量が課金されるAWSの仕組みって事業者にとっては非常に痛いと思いませんか?
確かにAWSの管理パネルなどは、他のVPSに比べると格段に使いやすいし、RDSやLambdaのような独自機能は、他のVPSと比較にならないぐらいのスペックなのですが、どうしても単一サーバー運用などで比較すると国内VPSの方を選択してしまいます。
そんなわけで、WebARENA検証、はじめます。
事前作業
申込みが完了すると、管理画面のログインID/PWが付与されます。
1. 管理パネル操作
このような簡素なログイン画面ですが、ログインすると下記のような画面になります。
設定手順は以下の通りで、他のVPSを触ったことのある人であれば、問題ないでしょう。
1. セキュリテイグループ(ポートフォワードのルール設定)
2. キーペア(SSHカギなどの生成)
3. マシンイメージ(OSスペックの選択)
4. インスタンス(マシンイメージの起動)
WEBにあるマニュアルを見ながら行っても30分もかからずに設定完了できるでしょう。
ほどなく設定が終わると、インスタンス画面に書いてある立ち上がっているIPアドレスを使って、外部PCからターミナルログインをやってみましょう。
$ ssh -i %作ったカギ% root@%IPアドレス%
パスワードもなくこれでsu権限でログインできるはずです。
ここまでの感想としては、非常に簡素な管理パネル構成で、必要最低限という事がよくわかります。
無駄に分かりにくい機能がついているよりもよほどいいかもしれませんね。
個人的な要望としては、監視機能などはもう少し充実してくれてもいいかも・・・
wordpress引っ越し作業
次に、今運用しているWordPressを設置して、速度調査を行ってみたいと思います。
ちなみに、今現在の環境は以下の通りです。
CPU: Intel Atom D525 1.8GHz 4コア
メモリ: 4GB
OS: Ubuntu 12
回線: 一般プロバイダー(Bフレッツ)
モジュール: Apache2 + Mysql 5.5.43 + Wordpress
WordPressの引っ越し手順は、以前の記事を参考に行いました。
wordpressサーバーの引っ越し
そして今回は、同じ構成にして比較が望ましかったんですが、どうしても構成を変えたくて変更をしたことを考慮して比較対象にしました。
変更後の構成は以下の通りです。WebARENAのスペックも掲載しておきます。
CPU: GenuineIntel 2.4GHz 1コア
メモリ: 500MB
OS: CentOS 6
回線: ???
モジュール: Nginx + Mysql 5.7 + Wordpress
そして無事にWordpressを移し終わって、トップページの表示速度をブラウザのデバッグコンソールから数値を抜き出しました。
# 移行前
13.31s
# 移行後
4.22s
モジュールの営業かもしれませんね。だってメモリは現行機の方が格段に上回っていますから、おそらく、高アクセスなどの負荷がかかった時にどう影響するかということかもしれません。
とりあえず、アクセススピードが速くなることは確認できたので、今回の調査はこれにて終了にしたいと思います。
移行作業のトラブルポイント
今回移行時にmysqlを最新版の5.7にアップしてみた所、今までと違っていた点として、rootパスワードの初期パスワードがセキュリティレベルが「MEDIUM」にセットされていて、簡易パスワードがセットできなくて、非常に困りました。
たとえば、「ID: root / PW: root」のようなセットがデフォルトではできません。
ということで、以下の手順で、パスワードの設定作業をおいこないましょう。
1. 初期パスワードの設定
$ mysql_secure_installation
システムルールに沿って、英字、数字、記号を含めた8文字以上のパスワードでセット
2. 一旦mytsqlにログイン
$ mysql -u root -p
> %password%
1番でセットしたパスワードでログインします。
3. ポリシーの書き換え
# ポリシーの確認コマンド
mysql> SHOW VARIABLES LIKE 'validate_password%';
+--------------------------------------+--------+
| Variable_name | Value |
+--------------------------------------+--------+
| validate_password_check_user_name | OFF |
| validate_password_dictionary_file | |
| validate_password_length | 8 |
| validate_password_mixed_case_count | 1 |
| validate_password_number_count | 1 |
| validate_password_policy | MEDIUM |
| validate_password_special_char_count | 1 |
+--------------------------------------+--------+
# policyの「MEDIUM」を「LOW」に変更
$ SET GLOBAL validate_password_policy=LOW;
# ついでにパスワードの最低文字数の変更
$ SET GLOBAL validate_password_length=4;
# 変更後のポリシー確認
mysql> SHOW VARIABLES LIKE 'validate_password%';
+--------------------------------------+--------+
| Variable_name | Value |
+--------------------------------------+--------+
| validate_password_check_user_name | OFF |
| validate_password_dictionary_file | |
| validate_password_length | 4 |
| validate_password_mixed_case_count | 1 |
| validate_password_number_count | 1 |
| validate_password_policy | LOW |
| validate_password_special_char_count | 1 |
+--------------------------------------+--------+
# パスワードの変更
$ set password for root@localhost=password('%password%');
ググれば沢山ヒットしますが、個人の備忘録としてまとめておきました。
※または、/etc/my.cfgに次の1行を追加する方法もあるようです。(検証してないので、間違ってたらすみません)
validate_password_policy=LOW
おためし版で20日間検証できるよ
今回使用したWebARENAは、おためし版を利用しました。
FAXで申し込みをすると、2,3日でログイン情報が郵送されてきて、すんなり手続きも完了できます。
そして20日間の検証ができるので、その間は、高スペックなマシンイメージなどを使ってみるのも楽しいと思います。
そして、このWebARENAはロードバランサも使えるという負荷分散も考慮できる為、一般のブロガより少し上の水準を狙っていることも見て取れますね。
手書きでアナログをやりつつ、こうした最新のデジタル機材を触っているこの違和感がなんとも心地良い瞬間でした。
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