[ドラマ] 高い城の男

2019年8月26日

レビュー 映画

アマゾンPRIMEで放映していたことは知っていたのだが、そもそも戦争映画があまり好きくないので、全く見る気が無く、レコメンドもずっとシカトをしていました。 ある時、友達から進められて「面白いよ」というので、戦争映画の何が面白いのかと聞いたところ、このドラマの原作者がなんと「フィリップKディック」という事実を知ることになる。 フィリップKディックと言えば、「ブレードランナー」から「トータル・リコール」など、SF映画の原作小説を大量に書いている巨匠である。 そして、個人的にも最も好きで彼の原作映画はもれなく見るというポリシーの僕としては、このドラマを見ないわけには行かなくなってしまいました。

ドラマの評価

★★★☆☆
ドラマの評価を多くの人がしているので、アマゾンのコメント欄を見てもらったほうが早いんですが、多くの人が、「映像はメッチャきれいだけど、主人公などに共感しづらい」というのが多いようだ。 僕もシーズン1を見ている時から感じていたのは、「かったるい進行」というのが終始し、とにかく話の進みがトロすぎる。 設定が面白いだけに、もう少しメリハリのあるシーンを各話にの要所要所に盛り込んでもらいたいのだが、とにかく進行がトロいのである。 アメリカドラマでよくあるやり方なのだが、出てくる登場人物でめちゃくちゃ嫌味な役をしている人も、途中少し好感が持てるようなエピソードを盛り込んで来るので、あながちヤな奴ではないのかな???と考えてしまうが、実際ヤな奴で終わることが多い。 主人公のジュリアナも、あまり思考が汲み取れず、見ていてイライラする事も少なくない。

それでも設定が面白い

このドラマは基本的に僕の知人には観るように勧めているのだが、その真意は、このドラマの設定が面白いという事に尽きるからである。 第二次世界大戦で、アメリカが勝利する現実ではない、パラレルワールドで、ドイツと日本が勝利してアメリカは敗戦国となっている世界という設定で、アメリカ本土は、ドイツと日本の占領地と化していて、それぞれの国が占領地で好き放題やっていて現地人に恐れられているという舞台で話が始まるのですが、 アニメの「ジパング」を同時に見ていただけに、戦争映画が嫌いな僕で、歴史が苦手な僕でも、かなり面白く観ることができた。 このドラマの中で日本人とドイツ人は、勝国として横暴な人種になっており、同時に悪者にもなっていますが、戦争ってそういうものだという事を改めて思い知らされる感じです。 広島に原爆が落とされてはおらず、ワシントンに落とすとか、自由の女神を破壊するとか、確かにアメリカがあの戦争に負けていたらそうなっていたのかも・・・という設定がとにかくリアルに面白いのは、少し不謹慎なのかもしれないですが、エンタメとして見入ってしまいました。

現在シーズン3でまだ続くよ・・・

途中からフィリップKディックらしくSF要素が強くなってきますが、パラレルワールドを行き来する人種もいて、その事実を知っているドイツ軍は、独自にパラレルワールドで都合の悪い世界に対して攻撃を仕掛けようともします。 シーズン3が終わった段階で、まだまだSF要素は弱いのですが、シーズン4では、よりフィリップワールドになるに違いないでしょう。 そして、シーズン3で分かってきた設定のひとつで、それぞれのパラレルワールドで同一人物がいる場合、どちらかが排除されるという摂理が働くというため、移動をしてしまうと、死んでしまうリスクが有るとのこと。 これまでの伏線で思い当たるエピソードもあるのだが、恐らく時期エピソードの伏線であるとも考えられます。 確かに戦争は勝っても負けても、その先に遺恨やシガラミを残すので、良い事無しと考えるのが一般的ですが、このドラマを通じてフィリップが伝えたかったのは、そうした人間の裏の感情を、立場が変わったら・・・結果が変わったら、状況が変わったら・・・という視点で描いているのだと直感しましたね。 引き続き、このドラマの行く末を追っていきたいと思います。 まだ見ていない人は、是非シーズン1を見ていただきたいのですが、そうとうかったるい進行を覚悟して御覧ください。

詳細サイト

https://ja.wikipedia.org/wiki/原爆

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