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今流行りのIoTをやりたければ、電子回路の事を勉強しなければいけません。
電子回路を構築する場合、ブレッドボードをこねくり回すだけではダメで、最終的に実際のモノをインターネットに繋げる時に、配線作業が発生してしまいます。
具体的には、電子回路に電源供給するためのバッテリーとのコネクションとか、外部カメラとの配線接続とか、色々な機器連携などを考えると、優先配線は必須の作業になります。
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今までは、ケーブルのビニールを剥いで、線を剥き出して、指でくるくると捻って、接続完了!としていましたが、きちんとした仕事をするには「圧着工具」を使ってみましょう。
実は個人的に、この器具をきちんと使いこなしていなかったので、今回は素人の人でもうまく使えるように解説してみたいと思います。
素人配線
とにかく、電流が流れるために、配線すれば良いという思考で、配線の軸部分をくっつける事を目的にしてしまうため、ビニールを向いて、少し出た電線部分をクルクルとこねくり回して、はい完了!
という具合なのは、素人配線です。
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子供の頃作ったラジコンの電流配線などは、この方式でやっていました。
でもこの配線、少し力を入れて引っ張れば、すぐに外れてしまいます。
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その上にビニールテープでグルグル巻きにしても、さほどの強度は見込めません。
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下手すると、ビニールテープの粘着は、年月が経つと、ベタベタしてきます。
そして、ビニールテープごときでは、全く耐久性が弱々です。
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素人配線では、これが限界なのですが、劣化や強度などを考えるとプロ配線を行った方がいいでしょう。
プロ配線
はじめに言っておきますが、「プロ配線」という言葉は、僕が勝手に言っているだけで、正式にそんな言葉はありません。
実際にプロの人が行っている配線は圧着工具を使って配線連結を行います。
そして、圧着工具は非常に簡単に配線を上部に接続してくれます。
そして、圧着工具は、配線に接続用の金具を圧着させて、耐久性を増します。
実際にやってみましょう。
1. 最初は、配線のビニール部分を1センチほど剥きます
ここでの注意点は、配線部分を残してビニールだけをカットするんですが、初心者は、ここがハードル高いようです。
2. 金具を取り付けます
今回使った金具は、「オープンバレル端子」という種類で、配線の付け外しが楽なタイプです。
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ビニール部分と配線部分の2箇所にはまっている状態にしましょう。
3. ゆっくり圧着
まずはビニール箇所の丸まっている箇所に圧着工具を当てて、ゆっくり締め込んで行きます。
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スピード感よく締め付けると、金具が歪んで圧着されたりする場合があるので、焦らずゆっくり行いましょう。
4. しっかり圧着
締め込む最後は、握力を使ってしっかり握り込みましょう。
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ビニール部分にめり込んでいるぐらいがちょうどいいです。
5. 完了
同じ要領で、通電部分もかしめて完了です。
金具のオスとメスができたら、繋げてテストしてみましょう。
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完了してから気が付いたんですが、通電部分の出っ張りが長いですね。
最初にビニールを剥く時に1センチほどにしたのを5ミリぐらいにした方が良かったんですね。
この辺は、金具をよく見て判断しましょう。
また、配線の太さや種類によっては圧着工具で上手くかしめられないこともあります。その場合は、圧接コネクタを用いて配線する方法もおすすめです。
圧接コネクタを使うと「被膜を剥く」「多数の結線を一度に行えない」というネックを解消し、作業効率をあげることにも繋がります。
(詳細は
アールエスコンポーネンツサイトから)
圧着工具あれこれ
僕の手持ちの圧着工具は、こんな感じのもので、ホームセンターで安価に購入したものです。
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実際には、色々な種類があり、値段もピンキリです。
最初は何が違うのか分からず、安いもので十分と思っていたんですが、高いものであれば、丸め込んでビニールにM字に食い込ませる事が綺麗にできるモノもあり、これぞプロ級というものもあります。
RSコンポーネンツというECサイトで、色々な種類が見れるので、購入する人はチェックしてみましょう。
最後に、圧着工具に関して、少し説明を加えておきます。
ワイヤーカッター
刃物が付いているのでここで配線をカットする事ができます。
手を切らないように。
ダイス(ヘッド側)(ハンドル側)
金具を圧着させる部分です。
ボルトカッター
ねじなどの長いボルトを任意の長さにカットする事ができます。
ネジ穴を潰さずにカットできるので便利。
ワイヤーストリッパー
配線のビニールを剥く時に使用できます。
今回はカッターで剥きましたが、圧着工具1個あれば、カットから剥き作業、圧着まで、全てできるようですね。
ちなみに、下記のページでもっと詳しく解説されております。
圧着ペンチ、電工ペンチの正しい選び方、使い方【図解】
https://diytools1.com/2016/04/10/post-13890/
やはり、使い慣れてくると、機能の多い高額な圧着工具が気になってきますね。
手持ちの工具だと、細かな電子工作などの細いワイヤーには対応できないので、ECでポチりたくなりました。
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