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[書籍レビュー] バックアップの教科書

2026/07/12

レビュー

t f B! P L
eyecatch バックアップって、「企業のシステム担当者が行うもの」って考えている人は、ITの自己防衛ができていませんよ。 今では、仕事でも、自分自身にも必要なバックアップという知識を身につけたい人は、この書籍を読んでおいたほうがいいかもしれません。

レビュー

★★★★☆
かなり初心者に向けて書いてあるので、基礎学習をする人にもオススメできる書籍でした。 また、バックアップに必要な概念や、どういったツールを使えばいいか、OSの違いによる挙動や考え方など、 すぐに使えるやりかたなども書かれていて、これまで気になっていたけど後回しになっていたバックアップを、 手っ取り早く行いたいと思う人にも、読んでもらうといいかと思います。 「バックアップって、パソコンやスマホのデータをコピーすればいいんでしょ?」 程度に考えている人は、意外にバックアップで必要な知識ってこんなにあって、 アルゴリズムと言えるほどの、思考の深さにビックリするかもしれません。 本題の「教科書」は、間違いない一冊でした。 ちなみに満点では無いのは、図解や説明など、もう少しわかりやすくできたな〜という厳しめの視点での採点でした。

この書籍の学習ポイント

バックアップは、パソコンが壊れた時に必要なだけではありません。 ・仕事をしていて、ファイルを消してしまった。 ・昨日1日かけて作成した書類を上書きしてしまった。 ・パソコンを買い替えて、古いパソコンにしか入っていないデータがあった。 こんな時にも、人は「あ〜バックアップがあったらな〜」と考えます。 ・以前のファイルの状態に戻したい。(履歴) ・データが壊れたので、リストアしたい(回復) ・間違って削除したファイルを復活したい(復元) こうした事象は発生してから対応したのでは遅いです。 バックアップは、データを守るために、事前に備えておく保険のようなものです。

何をバックアップするか?

使っているパソコンやスマホの全てのデータをバックアップするのは無駄が多すぎるので、 更新頻度によって、バックアップ方式を変えたり、 データの種類や内容によって、バックアップの手法を変えることが重要です。
また、重要度などでの分類も意識すると、データの整理の仕方が見えてくると思います。

冗長化の種類

バックアップの基本は、同じ状態を最低もう一個作成するという考え方があり、それを「冗長化する」という言い方をします。 冗長化には、以下の3パターンの方法があるので、これを理解しなければいけません。 ホットスタンバイ 常にデータをコピーして、コピー本体も稼働している状態で、 元のシステムが停止した時に、すぐに入れ替えることができる状態。 ウォームスタンバイ 各種のセットアップを行い、稼働していない状態で、スタンバイしていて、 元のシステムが停止した時は、データをコピーして入れ替える状態。 コールドスタンバイ 必要最低限の状態で、システムが停止された状態でスタンバイして、 元のシステムが停止した場合に、各種セットアップ、データコピーを行ってから入れ替える状態。 個人的な経験では、ウォームスタンバイとコールドスタンバイは、同じぐらいのレベルになることが多いので一緒に考えてもいいかも。 また、ここでいうシステムというのは、サーバーやパソコンだけの事ではなく、HDDや、メモリ、CPU、電源と言った、 システムパーツの分類でも言われることもあります。

技術的脅威の備え

コンピュータウィルスなどで、パソコンが立ち上がらなくなったり、データが破損するケースは、少なくありません。 ランサムウェア(データにロックをかけて、身代金を要求する悪意あるプログラム)などは、昨今大企業が狙われてニュースにもなっていますが、個人レベルでも多く発生しています。 こうした時にバックアップをしている、していない、で大きく対応が変わってくるでしょう。 対策としては、以下のようなものがあります。
・セキュリティバッチを適切に適用する。 ・ウィルス対策を施す。 ・データの破損に備える。
よく言われることですが、これらは基本ですし、やっていないと確実にウィルスなどの脅威にさらされてしまいます。 よく「セキュリティ」と言われますが、バックアップもセキュリティのひとつと考えてもいいですね。

オンラインストレージの活用

一昔前であれば、データのバックアップは、テープデバイスでした。 ハードディスクが大容量、安価になってきたため、NASや、バックアップサーバーという領域を自身で用意するようになりましたが、 最近では、クラウドストレージという、ネットワーク上のストレージも、システムのデータとして利用されるサービスも多くなっています。 もちろん、バックアップも、これまでのメディア保存から、オンライン保存利用が増えてきています。 料金は、利用するストレージサイズが大きいほど高くなりますが、自身でオンラインストレージを構築する(NASなど)ことができると、かなり安価に設置できてしまうので、 基礎知識を持って、安定的にやすく運用できるようにしたいですね。

OSが備えるバックアップツール

WindowsでもMacでも、それぞれ便利に使えるツールが最初からインストールされています。 windows11の場合
Macの場合

Raid

ディスクバックアップをする時に、避けて通れないのは、Raidの知識です。 Raidは、Redandunt Array of Independent Disks の頭文字で、 直訳すると「冗長配列独立ディスク」です。 なんだか難しいように聞こえますが、必要最低限として、以下を押さえておくといいでしょう。 Raid0 「ストライピング」 複数のHDD(ストレージ)などを、1つのディスクとして使う。 スピードは、台数に応じてアップするが、冗長ではないので、中の1台が故障すると全てのデータが失われます。 Raid1 「ミラーリング」 同じ容量の2台(以上)のストレージに、同じデータを書き込むことで、常に同じ状態のデータが複数ある状態が作れます。 総容量の半分しか使えないですが、1台が壊れても、問題なく使える為、基本的な冗長構成として使います。 Raid5 「分散パリティ」 3台以上のストレージを使って、順次、2台に対して同じデータを書き込んでいき、1台はパリティと呼ばれる構成データを保存することで、 複数台に対してのミラーリングとストライピングを同時に行うことができる、効率的な方式です。

ストレージのフォーマット

FAT32 Windowsで使われていたフォーマットだけど、最近では、MacでもLinuxでも使える。 ただし、1ファイル4GB以下、パーティションサイズ2TBという制限があるので、動画編集などを行う場合には適していない。 exFAT FAT32の後継フォーマット。 windowsでもmacでも使えるので、USBメモリなどでよく使われている。 NTFS Windowsでよく使われるフォーマットだが、macやlinixで使う場合は、書き込みができなかったり、特殊な設定が必要だったりするので、Windows専用フォーマットと考えるのがいいかも。 APFS Apple専用のフォーマット。 MacやiOSなどでは、高速に動作できる上、バックアップやリストアなどが便利に行える。 ext4 Linuxで使われるフォーマット。 それ以外のOSとは互換性が低いので、サーバーフォーマットで使われるケースが多い。 XFS Linuxの大容量で使う際のフォーマット。 ストレージサーバーなどを構築する場合に使われている。

あとがき

バックアップは、意外とやっていない意識の人が多いですが、 iPhoneを使っている人は、iCloudで写真データなどはバックアップを実はやっている人はいるようです。 もちろん、無料領域では、十分な容量が提供されていないので、サブスクとしての金額を支払っているケースも少なく無いです。 安心をお金を出すのは、保険として当然ですが、できれば安価に行いたいのが人の本意でしょう。 バックアップの知識があれば、極力安価に押さえて、安全にデータを守れて、いざという時のリカバリーから、トラブル回避までできてしまうので、 知識の無さは、お金で補うのか、一歩進んだスキルを持てるかは、その人次第と言ってもいいかもですね。 この書籍で、未来の自分が変わるかもしれませんね。

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