ダメと言われるほどやりたくなってしまうのは「カリギュラ効果」

2024/10/05

学習 法則

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eyecatch 芸人が水辺に立って「(背中を)押すなよ!」っていうアレは、お約束芸ですが、 絶対にやっちゃダメと言われたことを、ついやってしまうという事ありませんか? それ、「カリギュラ効果(現象)」って言います。
【カリギュラ効果】 禁止や制限された行動や情報に対して、逆に興味や関心が高まる心理現象のこと。 たとえば「絶対に読まないでください」と書かれていると、気になって読みたくなってしまうケースが該当します。 参考 : https://www.kaonavi.jp/dictionary/caligula-koka/
でも、見るなって言われているのに何で見ちゃうのかと言うと、人は自分が強制的に禁止されたことに対して、欲求が増してしまう心理が働いてしまうのだそうです。 そんなカリギュラ効果って、結構システムのUI/UXなどに利用されることが多いので、IT系であればSEの人は知っておくべき内容じゃないかと思いますね。 ということで、カリギュラ効果を深堀りしてみましょう。

あなたは見る派?見ない派?

見るなと言われて、多くの人が見てしまうものなんですよね。 ただ、全ての人が欲求のままに動くわけではなく、欲求は増すけど、ダメと言われているからダメな行為は行わない真面目な人もいるので、 そのダメが、違反した後でどうなるかをちゃんと考えられるかどうかという、人としての線引きができるかどうかが重要です。 何も考えずに、すぐに見ちゃって、それを見つかった時に、テヘペロ的なごまかし方をする人は、脳みそがゴマ粒程しかないと思っても間違いないでしょう。 要するに自分の欲求と規則をちゃんと天秤に掛けられるかということの方が重要なんですね。 そもそも、社会人が「やるな!」と言われていることをやっちゃうこと自体が問題なんですけどね。 子供じゃないんだから・・・

Webマーケティングの活用例

インターネットで次のような広告やタイトル記事の動画を見かけたことはありませんか?
見ちゃいけないものを、ネットの広告などで出すはずがないけど、これを見た人は、「ナニコレ?見てみたい・・・」とちょっと思ってしまいます。 ネットなので、あとはボタンをクリックするだけなので、ついついボタンを押してしまうんですね。 これが、詐欺サイトであったら・・・ちょっとヤバいですね。 でも、Webサービスの会員登録などでは、有効な場合もあるかもしれません。(正攻法ではないですが)

子育てに利用

子供がイヤイヤ期の時に、親は困り果てます。
  • 親「ご飯食べて」
  • 子「イヤ!」
  • 親「お出かけするよ」
  • 子「イヤ!」
  • 親「歯磨きするよ」
  • 子「イヤ!」
  • 親「お片付けして」
  • 子「イヤ!」
こんな会話をやってたら、疲れるはずですよね。 なので、子供にはカリギュラ効果をうまく使うと、イヤイヤ期も楽に過ごせるでしょう。 「ご飯食べたらどうなるかな?」と、ダメとは言わずに、好奇心を湧き立てる言い方をするだけで、子供はイヤを行為に変えてくれます。

部下の教育に利用

会社で、管理職に就いて給料アップしたはいいけど、部下が言うことをきいてくれない。
  • 上司「この資料明日までに作っておいて」
  • 部下「今忙しいんで・・・」
  • 上司「見積書作っておいて」
  • 部下「今忙しいんで・・・」
  • 上司「会議の準備しておいて」
  • 部下「今忙しいんで・・・」
もはや、上司がナメられているのか、部下が打目社員なのかはわかりませんが、「忙しい」がまかり通る場面は多々ありますが、都合の良い言い訳にすぎません。 そんな時は、「忙しかったら後でもいいんだけど・・・」と部下に言う前にこの言葉を付けてみましょう。 部下は、結局自分がその仕事をやらなければいけないから、仕事を放棄するということができないことを悟るでしょう。 これだけが正解ではないんですが、上司部下の思考ギャップは未来永劫埋まらないので、うまくカリギュラ効果を利用するようにすれば対人関係も怖くなくなります。

続きはCMの後で・・・

最近は、続きはwebでの方が多くなっているかもしれませんが、テレビ番組は、CMという本編を挟むスポンサー(出資者)の広告宣伝を数分間流さなければいけないので、一旦番組の流れが切れるけど、その間モチベーションを保ってもらえるように、続きが見たくなるタイミングでCMを挿入します。 「ナニコレ?!」と言って、そのモノ自体を見せずに、CM後に見せるというパターンのあれですね。 でもこれって、実際に全然たいしたモノじゃないというオチの方がほとんどなんですよ。 こういう番組をみたら、構成がヘタだな〜って密かに思ってしまいます・・・(ウソ、頑張ってるなって思います) これらもカリギュラ効果を狙っているとも考えられますが、好奇心を掻き立てるうまい使い方と言っても良いかもですね。 ちなみに、テレビ番組でCMをうまく使っているのは、クイズ番組などで問題を出した直後にCMに入り、CM中は視聴者がシンキングタイムに入っていてあーだこーだ考えていると、CMが明けるという時間も含めてうまい使い方の番組だと思いました。

他人のスマホが見たくなる

恋人や、夫、妻のスマホを相手が勝手に見て、やましいところの真意を知りたがる人もいるかと思いますが、 これもカリギュラ効果による、やっちゃダメな事をやっちゃう思考なのでしょう。 でも、個人的に思うのは、人の本能的なカリギュラ効果というのはわかるけど、本当はやっちゃダメな事をちゃんと自己規制できる人って、やっぱり素敵な人なのだと思います。 本能でやっぱり見ちゃう人の方が大多数の中のマイノリティな存在という事もあるので、カリギュラ効果に逆らえる人って、もしかすると、ものすごく魅力的な人なのかもしれないですね。

あとがき

たまにニュースを見ていると、交通事故のニュースが流れてきて、「アルコールが検出」みたいな内容の時に、 厳罰な規則が設けられていて、世界中にあれだけいろいろなメディアでダメだと言われている、酒飲み運転を未だにやっちゃう奴がいるのが信じられません。 コレは、カリギュラ効果でも何でも無く、単なる規律法律違反レベルのダメ人間です。 吸っちゃいけないところでタバコを吸うとか、混雑している電車ですぐに他人と口論になる人とか、それやってると、人としてダメでしょう。 そして、お笑い芸人の熱湯風呂などでの「絶対に押すなよ!」と言っているダメ宣言も、カリギュラ効果ではなく、おやくそくという笑いの手法です。 世の中のダメを改めて考えてみて、カリギュラ効果に抗えるようになったら、もしかしたら人として、レベルアップできるかもしれませんね。

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