この本は、茂木健一郎さんの2015年に書かれた書籍ですが、茂木さん自身がこれまでにどのような読書をしてきて、どんなことを学んだかが細かく書かれていて非常に読み応えのある内容でした。
そして、ネットショップよりも、街の本屋さんが、どれだけ脳に与える影響が大きいか、デジタル書籍よりも、紙の本がこれから先の未来、なくなるはずがないという、脳科学に紐づく点でも理論的に書かれており、週末近所の本屋さんで過ごしたくなる一冊でした。
そんなアナログ推薦の内容を、Kindleというデジタル書籍で読む事をお許しください・・・
内容紹介
1、これが「自分の頭で考える力」をつける第一歩
本を読む人と読まない人には、どのような差が生まれるのか・・・
非常に興味深いテーマですが、本を読む事で、書き手の人生や思考を非常に凝縮して知識として得られるという点から、本を読まないという選択肢は、人生において無いとも言えます。
これは、僕も全く同感で、学生時代にあまり活字を読まなかった事を、成人になってから後悔しましたが、それを取り返すべく、最近は読書に勤しんでいますが、学生時代の「読まされる」から、「読みたい」というモチベーションに変わった点が大きいのでしょうね。
2、こんな「教養のある人」こそが強い
この章は「オタク」を非常に賞賛しており、オタクこそが知識人、オタクを友達に持つ事がどれだけ豊かな人生を送れるかが書かれています。
下手な偏見で物事を見ていては、脳は向上しないという事なのでしょう。
3、「自分を成長させてくれる本」の見つけ方
茂木さんが、幼少期に読んで読書家となった「赤毛のアン」や夏目漱石の「吾輩は猫である」などについて、独自の見解が書かれており、どちらもまともに読んだ事がなかった自分としては、人のこうした意見を聞く事で、改めて読んで見たいと考えるようにもなりました。
ただ、自分としての良書というものを見極める事が重要なので、そうした感覚を身につけるのも読書を楽しむ一つの要素なんですね。
4、知識を吸収し、人生に活かす技法
「7つの絶対ポイント」と言うのが書かれており、
1. 脳には「雑食」がよい
2. 「複数」を「同時進行」で
3. 自分の軸となる「カノン」をつくる
4. 「事情通」(オタク)と仲良くなる
5. 「ネットの気軽さ」と「紙のプレミアム感」を使い分ける
6. 「いい文章」「悪い文章」を知る
7. 「速読」を使いこなす
ポイント3の「カノン」とは、自分の軸になる書籍の事なのだそうですが、自分の中で「コレ!」という作品が、読書をしていくと出会うはずですが、その軸がその後の人生に多大な影響を与えるものです。
そのカノンを持っている持っていないという点も重要ですが、過去の有名な方のカノンなどが紹介されていて、イソップ物語の説などは非常に読み応えがありました。
この本を通じて得られた読書に対する思考
本屋に行った時に「ワクワク」するのは何故なのでしょう?
技術書であれば、その本を購入して、その通りに実践すると、自分のスキルとなり、人生において向上するイメージが、本屋の入った時点で湧いてきます。
その昔、中学時代に、自宅で持っていたMSXを元に、「ベーシックマガジン」という雑誌を買ってきては、中のプログラムを打ち込んでいた事を思い出しますが、まだインターネットが無い時代、お小遣いもまともにもらっておらず、ゲームをするための高いカートリッジなどは購入できませんでしたが、雑誌に乗っているプログラムを自分で打ち込むだけで、掲載されているゲームで遊べるようになるというワクワクは、本屋に入って雑誌を購入する時に覚えたものでした。
ビジネス書であれば、会社の立ち振る舞いの参考書であったり、何かしらの知識を得られる手段が改めて読書と言う事を教えられました。
明らかに読書をする人としない人には、人生において大きな差が生まれる事を考えると、読書習慣を持っていない若手エンジニアにいち早くこうした思想を伝えてあげたい感じです。
そもそも、僕のくだらないブログを読む暇があったら、偉い人の書いた本を読んだ方がいいですよ。
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