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とある会社にコンサルティングを行った時の話。
その会社のエンジニアは、その年の4月に大学を卒業して入社した新入社員と、3年間技術者派遣を行っていた会社で働いていた、仕事はこなせるエンジニアの2名。
開発部門のマネージャーとその会社の社長はプログラム作業に関して知識がなく、最近CTOが独立する為に退社してしまったとの事で、開発部門の今後の対応に悩んでいたという話を聞いた。
という事で、その会社のエンジニアをどのように教育して、どの様な評価を行い、会社内で育成していくかを相談されました。
初歩エンジニアを育成するためのお作法
まず、新入社員エンジニアに対して、この会社では、何も教育を行っていないという事実を知り、驚いたのだが、新人社会人が教育されるべきポイントは、どんな職種でも変わらないという事をこの会社の経営者は知らなかったようです。
名刺の渡し方から、メールの書き方、電話対応の仕方や、会社内の細かなルール、序列など、
社内、社外でのヒューマンコミュニケーションと、礼儀やお作法など、会社という組織を通して、数日前まで学生だった新人にはキチンとこうしたトレーニングをやっておかないと、将来その新人が社外で恥をかき、その会所の評価が下がる事態に陥る可能性もありますからね。
プログラマーとしての育て方がわからないという前に、社会人を育てるという視点が抜けているとも思いました。
中級エンジニアの育成ポイント
次に、中堅クラスの転職者エンジニアに対してはどうでしょう?
社会人教育ができていなければ、当然それもやらなければいけませんが、この会社の場合は中途半端な技術であっても、社内で誰もIT技術がわからないが故に、その組織で技術ナンバーワンになり得てしまいます。
当然、少し鼻高に勘違いしたエンジニアになる可能性があり、少し好き放題言う環境が出来上がっていました。
まず、退社したエンジニアに対して、引き継ぎが十分に行えていない点から、仕事が進まないという、苦言を言うが、自分で何か物事を進めると言う姿勢は少ない状態だったんですね。
社内でプログラムの仕様を決めるときも、自分の思考で行ってしまうがために、後々に間違った決定がされてしまうことがあり、
それを防ぐために、自ら成長する術を有していない。
可哀想ではあるが、社外に通じる人脈も持ち得ていない。
こうしたエンジニアは、どうしたらいいかを自分で考えるのをやめる傾向がある。
社内で言われた事を、取り上げず可能な限りこなしていけば、仕事としては成り立ってしまうので、より、自分の成長からかけ離れて行ってしまう。
少なくとも客観的に自分が見ることができるスキルがあれば、自己成長する可能性があるため、僕が行った施策としては、マネジメント思考を植え付ける事が重要と考えた。
エンジニアが企業で成り立つ唯一の方法
多くのエンジニアが、自分のスキルアップをモチベーションとしているが、所属している企業の成功とリンクして、将来が描けるエンジニアが少ないのは、やはりそうした教育がされていないからだろう。
どの組織でも、そのエンジニアが居なくなったら困る。という状態であるがために、ワガママなエンジニアを生み出してしまう事があるが、キチンとした教育を基に、エンジニア育成を考えている会社では、皆、チームプレイが頼もしく行われる傾向がある。
だらしないエンジニアが悪いのか、教育しない会社が悪いのかと言う議論は、ニワトリとタマゴなので、そんな疑問を持つ前に、企業は会社ならではの教育論を作り出すべきだし、
会社の体制や環境に文句を言い出すエンジニアは、給与に応えられる生産性を自己追求するべきなのであるが、
一番の悪は、「わからない」がために、何も行わないと言う姿勢である。
少しでも改善したければ、人に頼る前に、思った人が動かない組織は、必ず破綻してしまうので、個人レベルの視線で、自分が身を置いている組織を判断してみるといい。
少なくても、うまく行っている組織は、身内の悪いところを、感じないという体質になっていく様ですよ。
あなたの会社、大丈夫ですか?
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