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Web制作で知っておくべきFigmaの学習 #Day24「Prototype Experience」

2026/11/06

Figma 学習

t f B! P L
eyecatch Figma Designで画面を作ると、見た目が整っているかどうかは確認できます。 しかし、それだけでは、ユーザーが迷わず操作できるかまではわかりません。 お問い合わせボタンを押した後、どの画面に移動するのか。 入力フォームで何を入力すればよいのか。 送信した後に、手続きが完了したと判断できるのか。 こうした一連の体験を確認するには、 画面を実際の操作の流れとしてつなぎ、 ユーザーの立場から試してみる必要があります。 このために使うのが、Figmaの Prototype(プロトタイプ) 機能です。 これまで学習した、 Prototypeの基本的な操作や、Overlay、AnimationやStateをなど、 これらの機能を単独で覚えるのではなく、 ユーザーが目的を達成するまでの体験を設計するために活用します。 今回は、UIデザインで作成したWebサイトのトップページを出発点に、 お問い合わせから送信完了までの流れを作り、 実際に操作して検証していきます。

Prototypeとユーザー体験の関係

Prototypeは、画面や操作の流れを試せるようにする仕組みです。
Figmaでは、
- ボタンを押したら別の画面へ移動する。 - ダイアログを表示する。 - メニューを開く。
といった動きを設定できます。 ただし、Prototypeを作る目的は、画面に動きをつけること自体ではありません。 ユーザーが目的を理解し、必要な操作を行い、期待した結果にたどり着けるかを 検証することが重要です。 例えば、お問い合わせを目的としたWebサイトなら、次の流れを確認します。
1. トップページでサービス内容を理解する 2. お問い合わせボタンを見つける 3. お問い合わせフォームへ移動する 4. 必要な情報を入力する 5. 送信操作を行う 6. 送信完了を確認する
この流れのどこかで迷ったり、次の操作がわからなくなったりすれば、 画面の見た目が整っていても体験としては改善の余地があります。

画面単体ではなく、操作の流れを設計する

Prototypeを作る前に、ユーザーの操作を整理しましょう。 今回は、次の3画面を使います。
画面役割
Homeサービスを紹介し、お問い合わせへ誘導する
Contact/td>お問い合わせに必要な情報を入力する
Thanks/td>送信が完了したことを伝える
画面の関係は、次のようになります。
このように、画面を並べるだけでなく、どの操作によって次の画面に進むのかを明確にします。

実習:お問い合わせフォームを作る

手順1:お問い合わせ画面を作る

1. Figma DesignでDay23のデザインファイルを開きます。 2. 新しいFrameを作成します。 3. 幅と高さを設定し、レイヤー名を Contact に変更します。 4. Frame内に「お問い合わせ」という見出しを配置します。 5. その下に「お名前」「メールアドレス」「お問い合わせ内容」のラベルを配置します。 6. 各ラベルの下に、入力欄を表す四角形を作ります。 7. 最下部に「送信する」ボタンを配置します。
入力欄は、テキストと図形を使って表現すれば十分です。 今回の目的は、本物のフォームを実装することではなく、 ユーザーが入力する画面を設計することです。 入力必須の項目がある場合は、「必須」などの表示も加えておきましょう。 何を入力すべきかがわからないフォームは、操作を始める前からユーザーに負担をかけてしまいます。

手順2:送信完了画面を作る

1. もう1つFrameを作成します。 2. レイヤー名を Complete に変更します。 3. Frame内に「お問い合わせを受け付けました」という見出しを配置します。 4. 「ご連絡ありがとうございました。内容を確認のうえ、担当者よりご連絡いたします。」などの説明文を追加します。 5. 必要に応じて「トップページへ戻る」ボタンを配置します。
完了画面の役割は、単に次の画面を見せることではありません。 ユーザーに「操作が完了した」と明確に伝えることです。 送信後に何も表示されなければ、ユーザーは操作が成功したのか判断できません。 完了メッセージと今後の流れを示すことで、不安を減らせます。

Prototypeで画面を接続する

ページができたら、前回作成したトップページと繋げて、 ユーザーの操作で、画面が切り替わるように設定します。

手順1:トップページからフォームへ接続する

  1. Home の中にある「お問い合わせ」ボタンを選択します。
  2. 右側の Prototype タブを開きます。
  3. 選択したボタンに表示される接続ハンドルをドラッグし、Contact のFrameへつなぎます。
  4. 作成されたインタラクションの設定を確認します。
  5. Triggerをクリック操作、Actionを Navigate to、Destinationを Contact に設定します。
これで、プロトタイプの再生中にお問い合わせボタンを押すと、フォーム画面へ移動するようになります。 ボタン全体を選択して接続することがポイントです。 ボタンの中にあるテキストだけを接続すると、操作できる範囲が意図したものと異なる場合があります。 フレームで接続するようにしましょう。

手順2:フォームから完了画面へ接続する

  1. Contact のFrame内にある「送信する」ボタンを選択します。
  2. Prototype タブを開きます。
  3. 接続ハンドルを Thanks のFrameへドラッグします。
  4. Triggerをクリック操作、Actionを Navigate to、Destinationを Thanks に設定します。
これで、フォーム画面から完了画面へ移動する操作が作れました。 ただし、この動作は画面遷移を再現しているだけです。 入力欄の値を実際に検証したり、メールを送信したりする処理は行われません。 この違いを理解しておくことは重要です。 Prototypeは操作体験を検証するためのものであり、 実際のWebアプリケーションの機能そのものではありません。

手順3:トップページへ戻る操作を作る

Thank に「トップページへ戻る」ボタンを配置している場合は、同じ方法で Home へ接続します。
これで、トップページから問い合わせ、送信完了、トップページへの復帰までを一通り操作できます。

プロトタイプを再生して検証する

接続が終わったら、実際に操作して確認します。

手順1:開始画面を設定する

Prototypeの再生を始める画面として、Home を設定します。 (選択した状態にしてください) 必要に応じて、Prototypeタブからフローの開始点を指定します。 Figmaの表示や操作方法によっては、Frameを選択して開始フローを設定する形になります。

手順2:プレビューを開く

画面右上の再生ボタンからプロトタイプを開きます。 トップページが表示されたら、実際の利用者になったつもりで操作します。
1. お問い合わせボタンを押す 2. フォーム画面が表示されることを確認する 3. 「送信する」ボタンを押す 4. 完了画面が表示されることを確認する 5. トップページへ戻る操作を確認する
この一連の操作が途切れずに進められるかを確認しましょう。

手順3:操作中に迷う場所を探す

再生できたからといって、体験設計が完成したとは限りません。 次の観点で見直します。
- お問い合わせボタンはすぐに見つかるか - フォームに何を入力すればよいかわかるか - 送信ボタンが見つけやすいか - 送信後に完了したことが明確に伝わるか - 次に取るべき行動が示されているか
ボタンを押せるかどうかだけでなく、操作する前に何をすればよいか理解できることも大切です。

ユーザー体験を改善する

プロトタイプを操作して問題が見つかったら、画面や接続を修正します。

次の操作がわからない

フォーム画面に到着したものの、入力項目の意味がわからない場合は、ラベルや補足説明を見直します。 ユーザーに必要な判断をすべて任せるのではなく、画面上で判断材料を提供しましょう。

操作した結果が伝わらない

送信ボタンを押しても、画面が変わらない、あるいは完了したかどうかわからない場合は、操作後のフィードバックを考えます。 今回の実習では完了画面へ遷移させていますが、実際のサービスでは、処理中の表示、エラーメッセージ、再送信の案内なども必要になることがあります。

画面のつながりが不自然

フォームから完了画面へ移動した後に、次の行動が示されていなければ、ユーザーはその後どうすればよいか迷うかもしれません。 トップページへ戻るリンクや、問い合わせ後の流れを説明する文章など、目的に応じた案内を用意します。

操作できる場所がわかりにくい

見た目がボタンに似ていても、Prototypeの接続が設定されていなければ、操作しても画面は変わりません。 プロトタイプを検証するときは、ユーザーが操作できると期待する場所と、実際に設定された操作範囲が一致しているかも確認しましょう。

Prototypeで確認できること・できないこと

Prototypeの役割を正しく理解するために、できることとできないことを区別します。
検証内容Prototypeでの対応
画面遷移可能
ボタンやメニューの操作可能
Overlayの表示・終了可能
画面切り替えのアニメーション設定に応じて可能
実際のメール送信通常の画面遷移だけでは不可
サーバーへのデータ保存通常の画面遷移だけでは不可
本番環境の入力検証通常の画面遷移だけでは不可
Prototypeは、操作の流れや画面の使いやすさを確認するための仕組みです。 実際のデータ処理まで検証したい場合は、別途、実装されたアプリケーションや適切なテスト環境が必要になります。

あとがき

今回は、トップページ、お問い合わせフォーム、送信完了画面を接続し、一連の操作を再現しました。 重要なのは、接続が正しく動くことに加えて、ユーザーが次の操作を理解できるか、操作結果が伝わるか、目的を達成できるかを確認することです。 画面単体の完成度だけで判断せず、ユーザーの行動を通して画面全体を評価する。 この視点を持つことで、UIデザインを実際の利用体験へとつなげられます。 画面を作っていると、配置や色、文字の大きさなど、目に見える部分に意識が向きます。 しかし、ユーザーにとっての使いやすさは、画面を操作したときに初めてわかることもあります。 お問い合わせボタンを押した先で迷わないか。 入力を終えた後に安心できるか。 目的を達成したことが明確に伝わるか。 こうした体験は、画面を眺めているだけでは十分に評価できません。 FigmaのPrototypeを使えば、実装を始める前に操作の流れを確認し、問題を見つけて修正できます。 作って終わりにせず、実際に操作して検証する習慣を身につけましょう。

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