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Web制作で知っておくべきFigmaの学習 #Day21「デザインの前に目的を整理する」

2026/11/02

Figma 学習

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eyecatch 今回は、これまで学習してきたFigmaの機能を使って、実際にUIを設計するための考え方を学んでいきます。 最初に考えたいのは、そもそも何を作るべきなのか という問題です。 例えば、会社のWebサイトをリニューアルするとします。 すぐにFigmaを開き、かっこいいトップページを作り始めることもできます。 しかし、見た目が優れたサイトを作っても、 問い合わせが増えなかったり、 必要な情報が見つからなかったりすれば、 目的を達成できているとは限りません。 デザインは、見た目を整えることだけが目的ではありません。 ユーザーが抱えている課題を解決し、サービスや事業の目的を達成するための手段です。 今回は、デザインを始める前に考えるべきことを整理し、 FigmaやFigJamを使って「何を作るべきか」を判断する方法を学びましょう。

デザインの出発点は「作りたいもの」ではない

Webサイトやアプリを作るとき、最初に「どんな画面にしようか」と考えがちです。 例えば、次のような要望が出てきます。
- かっこいいトップページにしたい - アニメーションを取り入れたい - メニューを使いやすくしたい - おしゃれなカード型レイアウトにしたい - スマートフォンに対応したい
これらは、デザインや実装に関するアイデアです。 しかし、これだけでは、何を解決するために作るのかがわかりません。 例えば、問い合わせが少ない会社のWebサイトを改善する場合、必要なのは派手なアニメーションではなく、サービス内容をわかりやすく伝えることや、問い合わせまでの導線を改善することかもしれません。 重要なのは、作りたいものを先に決めるのではなく、解決したい課題から、必要な機能や画面を考える ことです。

目的・ユーザー・課題を整理する

何を作るべきかを判断するために、まずは3つの観点を整理します。

目的:何を達成したいのか

目的は、Webサイトやアプリを作ることで達成したい結果です。 例えば、会社のWebサイトなら、次のような目的が考えられます。
問い合わせを増やす サービスの認知を広げる 資料請求につなげる 採用応募を増やす 既存顧客への情報提供を効率化する
目的によって、必要な画面や機能は変わります。 問い合わせを増やしたいサイトと、採用応募を増やしたいサイトでは、掲載する情報も、目立たせるべきボタンも異なります。

ユーザー:誰が使うのか

次に、そのサイトやアプリを使う人を考えます。 例えば、会社のサービス紹介サイトであれば、次のような人が利用するかもしれません。
初めてサービスを知った人 サービスの導入を検討している担当者 料金を比較している人 すでに利用している顧客
ユーザーが違えば、必要な情報も変わります。 初めてサービスを知った人には、サービスの概要や特徴が必要です。 一方、導入を具体的に検討している人には、料金、導入条件、実績、問い合わせ方法などが重要になるでしょう。

課題:ユーザーは何に困っているのか

最後に、ユーザーが目的を達成するうえで、何に困っているのかを考えます。 例えば、次のような課題です。
サービスの内容がわかりにくい 料金が見つからない 他社との違いがわからない 問い合わせ方法が見つからない スマートフォンでは文字が読みにくい
課題が具体的になるほど、必要な改善策を考えやすくなります。 ただし、これらは仮説です。 実際のユーザーの行動データや問い合わせ内容、ユーザーへの聞き取りなどを確認し、必要に応じて仮説を修正します。

実習:会社のWebサイトを改善する

今回は、架空の会社のWebサイトを改善するケースを考えます。

現状

ある会社では、Webサイトを公開しているものの、問い合わせが少ないという問題があります。 担当者からは、次のような要望が出ています。
トップページをもっとかっこよくしたい サービス紹介を充実させたい 問い合わせボタンを目立たせたい スマートフォンでも見やすくしたい
この段階で、すべての要望をそのまま実装するのは早すぎます。 まずは、目的と課題を整理しましょう。

手順1:目的を決める

今回の目的は、次のように設定します。 「Webサイトを訪れた見込み顧客がサービス内容を理解し、問い合わせできるようにする」 目的を文章にすることで、判断に迷ったときの基準ができます。 例えば、見た目を派手にする案があっても、サービスの理解や問い合わせに役立たないのであれば、優先順位を下げる判断ができます。

手順2:ユーザーを想定する

今回は、主なユーザーを「サービスの導入を検討している企業の担当者」とします。 この人は、サイトを訪れたときに、次のような情報を知りたいと考えられます。
どんなサービスなのか 自社の課題を解決できるのか 料金はいくらなのか 信頼できる会社なのか どこから問い合わせればよいのか
この情報を整理すると、必要なコンテンツが見えてきます。

手順3:課題を仮説として整理する

この会社で、問い合わせが少ない原因として、次のような仮説を立てます。
サービス内容が抽象的で、利用するメリットが伝わっていない 料金や導入条件がわからず、検討を進められない 実績や事例が少なく、信頼性を判断できない 問い合わせボタンが見つけにくい
これらは原因が確定したわけではありません。 アクセス解析やユーザーの声などを確認して、 どの課題が実際に影響しているかを検証する必要があります。

FigJamで課題を可視化する

前回学習したFigJamを使って、目的や課題を整理してみましょう。

手順1:テーマを置く

FigJamで新しいボードを開き、中央付近に大きなテキストを配置します。 Webサイトの問い合わせを増やす これを今回のテーマにします。

手順2:3つのグループを作る

テーマの周囲に、次の3つのグループを作ります。
目的 ユーザー 課題
それぞれに付箋を追加し、考えた内容を書き出します。 例えば、次のように整理できます。
グループ付箋の内容
目的見込み顧客からの問い合わせを増やす
ユーザーサービス導入を検討している企業担当者
課題サービス内容がわかりにくい
課題料金が見つからない
課題実績が少なく、信頼性を判断しにくい
このように情報を見える状態にすると、何を改善すべきかを考えやすくなります。

手順3:課題と改善案をつなぐ

課題の付箋から、改善案の付箋へ矢印を引きます。 今回は、次のように整理します。
サービス内容がわかりにくい → サービスの特徴と導入メリットを明確にする 料金が見つからない → 料金ページや料金情報への導線を整える 実績が少なく、信頼性を判断しにくい → 制作実績や導入事例を掲載する 問い合わせボタンが見つけにくい → 主要なページに問い合わせへの導線を設ける
この時点では、具体的な画面のデザインは必要ありません。 まずは、課題と改善案が論理的につながっているかを確認しましょう。

必要な画面と機能を決める

課題と改善案が整理できたら、実際に必要な画面や機能を考えます。 例えば、今回のWebサイトでは、次のような構成が考えられます。
画面・機能目的
トップページサービスの概要と主なメリットを伝える
サービス紹介ページサービス内容を詳しく説明する
料金ページ料金や導入条件を伝える
導入事例ページ実績や信頼性を伝える
お問い合わせページ問い合わせを受け付ける
ここで大切なのは、ページをたくさん作ることではありません。 課題を解決するために必要な情報を、ユーザーが適切なタイミングで確認できるようにすることです。 例えば、料金がシンプルであれば、独立した料金ページを作らず、サービス紹介ページに掲載する方法もあります。 必要なページ構成は、情報量やユーザーの行動に合わせて判断します。

優先順位を決める

課題や改善案が複数ある場合、すべてを同時に実施できるとは限りません。 そこで、どの改善を優先するかを決めます。 次の2つを比較してみましょう。
A:トップページに派手なアニメーションを追加する B:サービスの特徴を明確にし、問い合わせへの導線を改善する
今回の目的が問い合わせの増加であれば、Bのほうが直接的に課題解決につながる可能性があります。 ただし、実際の優先順位は、課題の深刻さ、実装コスト、効果の見込み、ユーザー調査などを踏まえて判断します。 デザインの見た目だけで優先順位を決めないことが重要です。 優先順位を考える観点
ユーザーの課題をどの程度解決できるか 目的の達成にどの程度貢献するか 実装にどのくらいの時間やコストがかかるか 効果を検証できるか
このように整理しておけば、限られた時間や予算の中でも、重要な改善から取り組めます。

Figma Designに移る前に確認する

FigJamで課題や改善案を整理したら、Figma Designで画面を作り始める前に、次の項目を確認します。
何を達成するためのサイトなのか 主なユーザーは誰なのか ユーザーは何に困っているのか どの課題を優先して解決するのか どのような情報や機能が必要なのか 改善した結果をどう確認するのか
この段階で、すべての細部を確定する必要はありません。 ただし、目的と課題が曖昧なまま画面制作を始めると、途中で構成を大きく変更することになりやすいため、最低限の方向性は整理しておきましょう。

あとがき

何を作るべきかを判断するには、画面の見た目を考える前に、目的・ユーザー・課題を整理することが重要です。 目的が明確になれば、必要な情報や機能を判断しやすくなります。 また、ユーザーの課題を整理すれば、見た目の改善だけではなく、本当に役立つ改善案を考えられます。 FigJamを使えば、こうした考えを付箋や図で可視化し、整理するために役立ちます。 そして、整理した内容をもとに、Figma Designで必要な画面を設計していきます。 デザインは、何を作るかを決めるところから始まっています。 Figmaを使い始めると、便利な機能を覚えたり、見た目のよい画面を作ったりすることに意識が向きます。 しかし、実際の制作では、機能を使いこなすことと同じくらい、何を作るべきかを判断することが重要です。 目的に合わない機能を追加しても、ユーザーの課題が解決されるとは限りません。 反対に、ほんの少し情報の配置や導線を見直すだけで、使いやすさが大きく改善することもあります。 これからは、デザインを始める前に「誰の、どのような課題を解決するのか」を考える習慣をつけていきましょう。

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