仕事を手放せないエンジニア

2018年1月30日

ビジネス 日記

WEBエンジニアの職業というのは、インターネットのWEBページを作る事ではありません。 数多くのWEBエンジニアを企業採用の為に面接してきた僕が聞いた限りでは、WEBエンジニアを職業にする人は大体「人の役立つツールを作りたい」という思考でいます。 WEBに関したことではなく、業務系プログラマーに関しても同じ事をいう傾向があります。 こうしたエンジニア達が実際に仕事について目的を見失う事で、今自分が行なっている仕事を手放せなくなり、自らの仕事をブラックに追い込んでいくことに気がつきました。

仕事を手放せなくなるエンジニア

エンジニアは基本的には、スキルが全てだと思い込みがちです。 自らのコーディングスキルや、プログラム知識を、いかに高めるかで自分の価値を計る人がほとんどです。 実際に、多くのエンジニアが、飲み会などの席で、自分がいかに言語などに精通しているかを自慢げに話し、それに負けじと応戦するエンジニア同士のバトルはよく見かけますが、見るに耐えないぐらいの泥仕合です。 こうしたエンジニアは、仕事をする時に、「自分しかできない仕事」というモノに非常に優越感を抱き、好物は他人からの「すごいですね」の一言です。 もしかするとその「すごいですね」は、皮肉が入っている場合もあるのにそれに気がつかないという特徴もあります。 こうして、そのエンジニア達は、優越感を感じられる仕事を他の人に取られまいと、さらにプログラム内容を独自の複雑なものにしていき、その後自分の手を外れることができなくなってしまい、「これは自分以外にできない作業なので・・・」という決め文句と共に、その仕事の専属人として君臨することになります。 多くの場合、その時点でのその仕事は、高レベルなエンジニアよりは低レベルなエンジニアがやるにふさわしい内容になっている場合がほとんどです。 それに気がつかないエンジニアは、その無意味なレベルの仕事をさも自分しかできない崇高な仕事として優越感に浸りながら行い、数ヶ月、または数年を費やして行くことになります。

ダメエンジニアの巣窟

今や多くの会社で「エンジニア育成」が課題になり、他の会社よりも優位に立ちたいが為に、エンジニア教育に取り組んでいます。 実際に、世界のGoogle社もエンジニアを社内の財産と位置付け、採用から教育、その後の評価制度までを理論立てて、確実に実績をだせるように実践しています。 IT会社におけるエンジニアは、製造に当たりますが、会社の製品の品質や、成長スピードは彼らに委ねられていると言っても過言ではないでしょう。 実際に、素晴らしいエンジニアが一人入るだけでその会社が上場まで突っ走ることができたり、それまでダメだった会社が建て直されたりすることも可能です。 よくあるパターンとしては、ITに詳しくない会社や特定の部門にITが詳しい人が加わったとするならば、もはやITに詳しくなってしまうという、下克上が発生します。 しかし、その逆に、怠けるエンジニアがいる会社はどうでしょう? もちろん、会社がダメになっていきます。 営業部門が開発の仕事を取ってきた時に、開発の責任者である優秀なエンジニアが「できない」という一言で会社は売上を無くしてしまいます。 トップの人間がダメな組織は大体においてその下にダメさが伝播します。 きっとそうした組織が崩れ去るのは目に見えているし、スピードはすこぶる早いことでしょう。

エンジニアのあるべき姿

僕は会社の、エンジニアとして働いている時に、プロジェクトの作り方、クオリティの上げ方を学び、 部下ができて、チームを学び、 商品が売れて、組織を学び、 役員になった時に、ビジネスを学ぶことができました。 今現在では、ビジネスを知った上でエンジニアのあるべき姿を理想として持っていますが、世の中理想のエンジニアなどは数少なくしか存在しません。 そして、この理想のエンジニアというのは、スキルが高いエンジニアかというとそうではなく、会社の従業員として礼儀正しい人かというとそれも少し違う。 僕の考える理想のエンジニアは、自分で考えて売れるモノを創る事ができるエンジニアです。 結局エンジニアは、会社員であることがほとんどです。 しかし、プログラマーとして生活をしたい人は会社員になると、その他の雑務に追われ、モチベーションが上がらなくなります。 そんな時は、独立して、プログラムだけを仕事にすればいいだけなんですが、会社にいないと不安という人が、「それでもプログラマーだけでやりたい」と駄々をこねているエンジニアがいかに多いかという事実も知ることができました。

あとがき

何度も言いますが、会社に所属するエンジニアは会社員です。 会社の駒として動けるかどうかが評価基準なのです。 少し言葉にトゲがありますが、会社員になりきれないエンジニアは時として会社のお荷物にもなってしまうという事を、伝えたかったのです。 自分しかできないことが会社にあると感じているエンジニアは、少し離れた視点で自分を見つめ直して見てはいかがでしょう?

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